こんにちは~
一昨日、定期健診に出かけて、その帰り道の病院の近くにある普段寄らない大型スーパーに立ち寄って来ました。
そこで、嬉しい事に バター が売られてましたぁ。
この冬の品不足はニュースになるほどなんだけど、場所によって入手がかなり難しいところと、普段通りに売られている地区もあるとか...。
残念ながら、わたしの近所のスーパーではなかなか入手できなくなっていたのよね。。
まあ、わたしはスイーツ造りはしない人だし、余りバターの使用頻度は高くは無いのですが、無いと困るタイプのモノなんですよね。
わたしが一番必要とするのは、パスタ。特にクリームソース系にはバターは必需品で、無いと中々上手くいかないのよねぇ。。
先日も、バターレスでクリームソースを造ったら、サラサラの豆乳スープにパスタ麺が浮いている様なのが出来ちゃってガックシでした。
仕方ないので、料理ブロガーとしては禁じ手に近い、本葛粉など混ぜてトロ味を出すというレッドカード寸前の小手先の誤魔化しテクを使ったら、
今度は、ドロドロのクリームシチューにパスタ麺みたいな、トンチンカンなパスタになってしまいました。(涙)
ほんの一片のバターがあったらなぁ。。かといってマーガリンで代用もなんだし....。
しかしようやく待望のバターが買えて、まずは一安心の鶲さんでした。。
バターの品薄に乗じて、各社バター風味のマーガリンだとか、小型のペットボトル入りの濃縮バター風味ソースなんてのが幅を効かせているけど、
この手のモノって使ってみようって気にもなれないんですよねぇ。。味わってみなくてもだいたい雰囲気で分かってしまう感じ....。
もう少し早くバターが入手できていれば、オリーブオイル、生クリーム、バター、白ワインを煮詰めたソースに昨日のカズノコを、塗してカズノコ・パスタが造れたのになぁ。。鱈子パスタは定番で普通にあるけど、カズノコ・パスタは、なかなかないし、何となく鶲さんっぽいでしょう?

キチヌ
- Acanthopagrus latus -
先日、魚屋さんに、柊鰯用の真鰯を買いに行った時、このお魚も入手して来たんですよ。
節分なので、どの家も来客があったりするので魚屋さんとしてはかきいれ時なんですよね。
勿論、魚屋さんにとっての主要な卸し先の寿司屋、居酒屋、料亭なども活きの良いお刺身向きの魚が求められる時期。
そんなのもあって活けのヒラメや真鯛が運び込まれて生簀で沢山泳いでました。
この時期は、座布団みたいな寒鮃は旨いぞぉ~なんて言われたけど、もちろん鶲さんは値段も聞かず横目で睨んでスルーして、わたし向きののは居ないか探していたら、
全長32センチの中型のキチヌが居て、これを頂く事にしました。
頼んでも無いのに間違ってキチヌが入ってきたけど、キチヌは美味しい魚なんだけど「ブランド力」が無いので、売れ残りそうでオヤジさんは心配していたとか。。
そしたら、奥さんが、きっと鶲さんが喜んで買って行くよ、って自信を持って言っていたんだってさ。(笑)
さすが奥さんの眼力は鋭い!
その、鶲さんが迷わずゲットしたんですからね。もう完全にわたしの嗜好と財布の厚さが見透かされているようで少し恥ずかしかったですけど....。
鯛類はすばしっこくて、狙いを定めて生簀から掬いあげるのはなかなか大変です。
網をかいくぐって急旋回したりされるとなかなか救えないものなんですねぇ。
ヒラメなんかだと、ふわふわ漂うように泳ぐだけなんで簡単に掬えるけど、鯛は、俊敏だなぁ。。
夢中で格闘していて、危うく生簀に転落しそうになりながら、何とか捕獲に成功。
そして俎板の
ち、ちょっとまったぁ~、っていきなり駄目だしされちゃいました。
私が締めの包丁を入れ様としていたのは左半身だったんですね~。
魚を締める場合、かならず右半身を締めるというのが鉄則。
左半身に、締めの刃跡を残すのは禁じ手だって言うのよね。
捌いてしまえば同じとはいえ、姿造りにしたり、姿煮にするにしても、魚を左向きにして、左半身を表に盛りつけるのが魚料理のキホンなので、
どんな料理に展開するかは別として、締めるのは必ず右半身という癖をつけておかないと、後で後悔する事になるって事です。。
そういえば、最近アップしたアイナメも右半身を締めてあったなぁ。。
まあ、わたしは今回は姿造りでは無かったのですが、ナマの写真を撮った時、左面に締め跡がなくて無傷でよかったなぁと思いましたぁ。。
このお魚、標準和名キチヌで良いのかなぁ、っとちょっと疑心暗鬼だった鶲さん。
西日本に多い種類で、わたしも釣った事があり、とても美味しかったです。ただ暫く味わってなかったのでもその味覚がどんな感じだったか朧なんですが...。
尾鰭の下半分が黄色で、臀鰭、腹鰭に黄色が認められればキチヌという事だけど、わたしの釣ったキチヌは、胸ビレまで黄色だったような...。
それについてオヤジさんの説だと太平洋側のキチヌは黄色が強くキビレなどとも呼ばれるけど、日本海側のは、それほど黄色にならないとか。
そしてヒレの色合いは季節や生息海域でかなり違うので、色合いで見分けてると間違いの元といってました。。
そしてポイントとなる細かいところをみるとキチヌ以外考えられないと言ってました。
それでも不安な鶲さんは帰宅後専門書を紐解き、しっかり細部をチェックして、わたしなりの同定識別。キチヌで間違いないという結論に至りました。
ちなみにわたしの行く馴染みの魚屋のオヤジさんはかなりの魚オタクで生物学者並みに魚介に詳しいけど、魚屋とはいえソロバン勘定は得意でも全然魚の知識を持ち合わせていない主人の店もあるんですよ。わたしの方がよっぽど詳しいくらいの店もあって、そんな店だと、卸し市場でちゃんとした仕入れができるのかどうか心配になりますねぇ。。

それで、キチヌは、「ブランド力」が無い....という話し。
要するに主要卸し先の寿司屋、居酒屋、料亭が喜んで仕入れたがるお魚では無いという事なんです。
美味しいとかどうかという問題とは別のベクトルの、寿司屋や居酒屋の常連さんたちにアピールしずらい魚だと言うんです。
クロダイ属に共通したイメージで、族長のクロダイはまだ多少は良いものの、キチヌやヘダイはどうもインパクトが弱いという事らしいです。
そしてお店で売るにしても、やはり鯛は赤いものというイメージが強くて、
真鯛は別格としても、レンコダイやチダイだったら大小関わらず、直ぐに売りきれるのに、クロダイ、キチヌ、ヘダイなどは殆ど売れ残る...って言うんですよね。
美味しいとかどうこうという事で無く、これが魚屋としては「ブランド力」が無い魚という表現になってしまうようようです。

キチヌのお刺身
「腐っても鯛」という言葉がありますよね。
この言葉が何故使われる様になったのか、本当の意味はどういう事なのか、諸説色々あって調べてみるととても興味深いです。
わたしは、鯛は身持ちが良い魚肉で、鮮度落ちし辛いタイプの魚肉なので、他の魚なら腐ってしまうくらいの時間を寝かせても、
鯛は鮮度落ちはとても少なく味わう事が出来る、という意味に解釈しています。
逆の足の早い魚、鮮度劣化のスピードの早い魚としては、最近味わったお魚で言うと、真鱈、真鰯、アイナメ、ニシンなどですが、マダイ属もクロダイ属もこれらの魚と比べると断然身持ちが良く鮮度劣化は少ないです。
鮮度劣化が少ないと言う事は、活けを締めた直後なので、少し熟成させたいと思ったとしても、半日程度寝かせても殆ど熟成は進まないという事なんですよね。
アイナメなどは6時間熟成させたら丁度良かったのですけど....。
オヤジさんによると、キチヌは、熟成させなくても美味しく味わえると思うけど、締めたばかりだから、一晩熟成くらいで味わうのがベストかな? なんていってましたね。
それなので、お魚の写真を撮って、まだ仮死状態のを捌いて、それを24時間寝かせてみました。
捌いた時、切れ端を味わってみるととても美味しい魚肉で、そのまま食べちゃおうか、とも思ったのですが、その日は、同時に柊鰯用に真鰯を買って来たので、鰯の握り寿司を味わい、キチヌは翌日まで寝かせました。
つい最近、 がきさん が、とても美味しそうな真鯛の生ハムを造ったのを観て、鶲さんも造りたぁ~いと思って、キチヌでやってみようかとも考えたんだけど、
思っただけで、結局このキチヌはペロリと鶲さんの胃袋に収まってしまいました。そのうち鶲製作所も、生ハムを造りますね。期待しないで待っててください。。
しかし鯛をここまで熟成させるには執念と忍耐が必要そう。鶲さんは、完成する前に待ち切れずに、途中でペロリと食べちゃうような気がしますねぇ。。
がきさんの力作は、こちらです。
↓
もはや魚ではないマダイの生ハム風
http://fwiw4296.blog81.fc2.com/blog-entry-606.html

そして、こちらが24時間熟成の柵を切った剥き身のお刺身。
柵をキッチンペーパーに包んで、冷蔵庫の野菜庫で寝かせました。
しっかりした歯ごたえがあり、わたしの好みの少し硬い魚肉で、噛むと旨味がじわぁ~っと出て来て、美味しいお刺身でしたよ。
ただ、捌いた直後のものと、1日寝かせたのと殆ど同じ様な味覚に感じました。
ということは、熟成は殆ど進んで無いという事なのかな? でも何となく魚肉はピンク色に色付いた様に感じますけどね。。

こちらは皮付きで、皮は霜降りにしているのですが、もう少し高温のお湯で皮が反り返るくらいにした方が良かったかもしれないです。
あるいは、バーナーで炙る方が良かったかもです。
今回のは、少しナマ皮に近く、口に残り、食べづらかったです。。
っと言う事で、今日はここまで。
久し振りに味わったキチヌのお刺身、美味しかったです~
じゃあまたね~

最後まで読んでくれてありがとう。
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今日は、きちぬだね。
僕はキチヌは良く釣り上げてるよ。クロダイ釣りに外道で釣れるけど、
本命のクロダイより、キチヌの方が僕は旨いと思っているのでキチヌが揚がると嬉しいよ。
東日本より西日本に多いと思うけど、全国的に鯛は赤いものというイメージは強いので、
書かれているように寿司屋や居酒屋では余り戦力にならなくて「ブランド力」が弱いとなっちゃうんだろうな。
刺身も良いけど、煮付けると旨い鯛なんだよなぁ。
鶲さんだから、これから握り寿司、煮付け、兜煮などが続いて出て来るのかな
期待してますよ。
うちは瀬戸内だけど、キチヌは良く釣れるんですよ。
鯛はどれも旨いけど、そのなかでもキチヌはかなり旨い方だと思うよ。
自分も、クロダイよりキチヌの方が好みだなぁ。
「ち~ぬ~の~ う~み~の~ 藻に、、」と
始まり 海にはチヌがいっぱいいるからと
思っていたら(父がときどき 釣ってきたから)
今調べたら
むかし 大阪湾を チヌの海(血沼の海)
と呼んでいたそうで、、
でもやはり チヌがいっぱいいたから
という話も載っていて、、
体にそっくりだけど 目がちょっと
小ぶりかしら、、
ヒタキさんのブログで お魚いろいろ
思い出し 楽しいです~
これはまた、本家にも勝るとも劣らずな良い感じ。
キチヌはついぞ食したことはありませんので、やはり黒鯛に近い味なのかな、と勝手に想像しています・・・
以前、近所の都市河川でハゼ釣りしていたら我が家のチビっこが釣りあげてビックリしたことがありました。黒鯛と共に、かなり汽水域まで入ってくるようです。
(黒鯛はやはりこの川で河口から4~5㎞地点で大物が悠然と泳いでいるのを目撃しましたよ)
東京湾奥部では昔はキチヌ釣った、なんて話は聞いたこと無かったんですが、近年はチョコチョコ聞きますね。
アイナメの減少同様、水温・水質変化の影響かな!?
アニキの得意するジャンルのお魚でしたね。
うちの方は、ごく稀に流通するけど、それほどメジャーなお魚では無いわね。
でも久々に味わってみたら、美味しかったなぁ。わたしの大好きなタイプでした。
>鶲さんだから、これから握り寿司、煮付け、兜煮などが続いて出て来るのかな
魚屋の奥さんと同様に、くら輔アニキにも、すっかりわたしの行動が見透かされているようです。(笑)
あら、RYOQTAさんは瀬戸内だったんですかぁ? 都内在住だとばかり思ってたわ。ああ、感違い。(^_^;
単純に味覚の比較はできないけど、チヌよりキチヌという人は多いみたいですね。
わたしもそんな印象を持ってます。。
カタナンケさんのお父さんは、かなりの釣り好きだったみたいですねぇ。
瀬戸内は、クロダイ(チヌ)釣りが盛んだし、それが好きな人が多いみたいです。
昔、阿波へ出かけた時、見事なチヌの姿造りに舌鼓を打った鶲さんです。
キチヌとチヌは良く似ているけど、チヌの方が色が濃くて精悍な感じかなぁ。。
あいかわらず、ウチ●さんらしい時間に登場ですね! お仕事頑張ってくださいね。
一旦暖かくなったけど、それはフェイントだったようで、また寒い冬に逆戻りしてしまいました。。
キチヌもかなり河を遡上するみたいですねぇ。でも我が家は海から100キロも上流なので、ここまでは来ないかな?
昔は、スズキは沢山釣れたようだけど、流石にスズキの遡上も少なくなってきました。
キチヌの味覚に関しては、かなり評価は高い様だし、わたしも大満足でしたよ。
でも、黒鯛との比較とかなると、なかなか単純比較は難しいでしょうけど、わたし的にはキチヌに軍配と言う感じかなぁ。。
でも美味しいチヌを味わっちゃうと、その印象は簡単にひっくり返るでしょうけどね。(笑)
おっしゃるとおり、美味い魚なのにイマイチアピール力に劣りますね。
チヌ釣り師は、「ちっ、外道か」と言うし、居酒屋で「キビレの刺身」というメニューがあっても、寒ブリや寒ヒラメとかに比べればいかにも地味ですもんね。
でも、そんな魚は自分たちがその美味さを陰ながらアピールしてあげたいですね。
キチヌは、がきさんのフィールドにはお馴染みのお魚みたいですね。
とても美味しいお刺身でしたぁ。今日もお寿司をアップしたんですよ。
でもうちの近辺だと馴染みのお魚ではないので、それを待っているお客も少ないみたいで、
魚屋さんも、寿司屋さんも余り積極的に仕入れないみたいで残念です。
でもチャンスがあればこういうお魚もどんどんアップして行きたいです。
がきさんもそろそろ暖かくなってきたしガンガン釣り上げてくださいね~