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鏡面界 - 魚食系女子の気まぐれ雑記帖

お魚料理を中心に、呑気にまったり、寄り道・迷い道の日々。。

アイナメのお刺身

2015年01月25日 | お刺身

こんにちは~

久し振りに穏やかで暖かい週末の日曜日です。
このところ週末寒波が恒常的になってたので、こんな長閑な週末は拍子抜け、なんて変な気分だったりして....。

ところで最近、蟹、海老、蛸が続いて、途中メンチカツという変化球もあったけど、今日は久し振りにお魚の登場です。

真っ黄色の婚姻色に見事に染まったアイナメの♂です。




アイナメ (愛魚女)
- Hexagrammos otakii ( Jordan and Starks, 1895 ) -

「どう、オレってイケメンだろぅ~」 って感じで派手な黄色に色付いて♀にアピールの真っ最中、そんな時期なんですね。
普段のアイナメは、くすんだ青黒い感じ、地味なグレー、薄茶みたいな目立たない色合いが多いです。

「愛魚女」なんて女性系の漢字が充てられてますが、僅かにある独特の香味が鮎に似ている事から「鮎魚女」「鮎並」なんて漢字も充てられ、
その辺りから「アイナメ」という魚名に落ち着いたのではないかと思います。

癖のない素直なプリプリでふわふわの白身のお魚で、旨味も強く、お刺身、ムニエル、煮付け、天麩羅など、どんな料理にも展開できて、とても美味しいお魚です。
わたし的には、バター、クリームソースなど合わせたムニエル等が一番相性が良く美味しく感じてます。
和風の煮付けも美味しいのですが、そんな方向はメバル系のお魚の方が向いているかな、というイメージです。




アイナメの識別ポイントのひとつ、眼の上に眉毛のような皮弁が認められます。
これの有無で他の類似種と同定識別になります。この取ってつけた様なわざとらしい目立つ眉毛は、人呼んで「イモトア●コの眉毛」 (笑)




このお魚は締められて仮死状態で 嫁入り じゃなくて 婿入り してきました。

ヒラメやアイナメ、イサキなどこんな感じで手間をかけて出荷されるのが増えて来てましたね。
漁師さんも、卸し市場の関係者も、流通業者も大変だけど、単純に漁獲したものを単純に出荷する物量の時代から、質の追求が求められる時代になってきました。

ちなみに完全に締めて絶命させてしまうと、その瞬間から死後硬直が始まり鮮度も落ち、味覚劣化が始まるので、仮死状態で流通がベストとされています。




自宅に連れ帰り、撮影を始めても、ヒレをブルブルっと痙攣させたり、捌いても静かに心臓が動いているなんて、凄い生命力ですねぇ。
尾っぽと、首根っこをズバっと切られて、もう殆どの血が抜けていながら生き続けているのには驚きます。




そんな締める手間を掛けて出荷している割に、延縄で漁獲された釣針を付けたまま出荷の手抜きなのはご愛敬。(笑)






アイナメのお刺身

捌いたら、ちょっと寝かせて熟成が必要、っという魚屋のオヤジさんの言う通り、三枚に卸して柵取りすると、魚肉は、かなり透明度が高く、青っぽい色合いでした。
切れ端を試食してみると、やはりシコシコの食感は良いもののまるで旨味が乗って無い味気ない状態だったので、
捌いて柵取りしたものをキッチンペーパーで包んで、冷蔵庫の野菜庫で6時間ほど寝かせて熟成させました。




6時間ほど熟成させると、透明感、青っぽさは抜けて、薄い桜色に色付き、わたし的にはこんな感じがベストポイントね。
この熟成時間はお魚の種類による違い、状態、鮮度、そして味わう人の好みがかなり違うので、いろいろ試してみて自分の好みの時間を身につけておくしかないと思います。捌いてから寝かすと、とたんにクサ味が出てしまう種類も居るので寝かせば良いと一概にいえないんですけどね。。




このくらいの色合いの時が、食感もまだプリプリ、シコシコした歯触りが残っていて、旨味も充分乗る頃相とわたしは思ってます。

更にそのまま熟成を続けると、やや黄色味がかった濃いめの赤色になってきて、そこまで行くと熟成が進んだというより、鮮度劣化が進んだ状態だと思います。
そうなると、旨味、甘味がかなりクドく感じ、わたしはお刺身として味わうのは諦め加熱調理に回します。そんなに寝かせないうちに食べちゃいましょう!




先日ヤナギノマイでアニサキスに遭遇したという事もあり、アイナメは、アニサキスの宿主になり易いタイプなので今回は少し注意して捌きました。
特に内蔵、ハラス周辺を丹念に確認したけど、今回はアニサキスに出逢う事も無く、ほっとして味わう事ができました。

アニサキスが一匹でも出てきたら、腹身のお刺身は諦め、背身のみに留めるつもりだったけど、今回は大丈夫のようでした。
更に危険な感じがあったなら、背身のみをルイベにして味わうか、全てを加熱調理にする覚悟でした。。

アニサキスに関しては、臆病なくらい注意しておいた方が無難ですね。痛い思いはしたくないし、切開手術なんで勘弁して欲しいですからねぇ。。




アイナメのお刺身、とても美味しかったですよ~。

締められていた効果が有ったようで上品な味覚も良かったです。
魚肉に血が混じる様な事も無くビジュアル的にも綺麗でステキでした。

今回のアイナメは、大きなサイズで身も厚いし、胴長でとても歩留まりの良いお魚なので、たっぷり味わえます。
引き続き、お寿司や過熱調理など登場予定です。お楽しみに~。


っと言う事で、今日はここまで。

さあ、来週も頑張っていきましょう

じゃあまたね~






◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

最後まで読んでくれてありがとう。

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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (カタナンケ)
2015-01-25 10:03:27
こんな黄色の奇麗なアイナメ
みたことありません~
だいたい アイナメ自身が こちらでは
そうみかけないです~
神戸では 父がときどき釣ってきてましたが
それでも グレーブルーの色の
目立たないお魚でしたよ~
身はやさしくほろほろと おいしいおさかなですよね、、 お刺身がうつくしく ツマの大根も繊細な 彩りですね~

ちょうど今 ニュースで イスラム国の
日本人人質が ○○とともに映っている
映像を出した、、とあり
お魚しめた図をみて  ううぅ、、と
スルーしました、、
考えたら われら温厚な?日本人とて
生き物を、、
ありがたくありがたく 頂かないとね~
返信する
元気でデイリーアップお疲れ様 (鎧目張)
2015-01-25 10:50:39
おはようさんです
今週も元気でデイリーアップお疲れ様。
来週も頑張り過ぎない程度に頑張ってくださいよ~。

来週も更新を楽しみにしてます。

見事に黄色く色付いたアイナメだなぁ。
僕の場合、お刺身より過熱料理が多いけど、アイナメは美味しいよね。
歩留まりが良いので、大きいのは一尾でたっぷり食べられるのも嬉しいな。
今回のは、なかなか立派なサイズに見えるし、楽しみだね。

締め方が上手いと、魚って結構仮死状態が長続きするんだよね。
死後硬直しちゃうと、味覚がかなり落ちるので、こんな状態で入手できれば有難いものだね。

続いて握り、パスタ、ムニエルなんかが登場かな? 期待してますよ。
返信する
Unknown (ほむら)
2015-01-25 12:26:08
こんにちは。

婚姻色が艶やかなアイナメですね。
以前は、殆どお刺身用に考えられて無かったけど、今は、寿司屋でも良く見かけるし、人気もある見たいですね。

自分は、洋風料理のイメージが強いけど、お刺身もなかなか旨いんだよね。自分としては、良く岩場で釣った懐かしい魚です。
返信する
すばらしい。 (kuri)
2015-01-25 12:56:26
こんにちは~♪

写真の美しさに惚れ惚れします。
料理雑誌の写真と遜色ないですね~♪

そして・・・プロのようなお刺身の盛り付けに唖然呆然!!
いや~ブロ友様になって頂いてよかったよかった(笑)
お刺身も数時間寝かせて頂いたほうがよい種類もあるんだなんて、この歳まで知らなかったですし(滝汗)

美味しいお刺身食べたくなってきました\(^o^)/
返信する
アイナメの外観を鑑賞 (ヒトリシズカ)
2015-01-25 18:46:16
ヒタキさん

今回のアイナメのお造り、お見事です。薄いピンク色の刺身が美味しそうです。

実は昔、姫路市の小料理屋で「今日はいいアイナメが入っています」と言われて注文し、あぶらがのっていて美味しかった記憶があります。

実は、アイナメの外観は御ブログの画像で初めて知りました。そして、アニサキスのリスクがあることも初めて学びました。

さらに、福岡市で、水槽で泳いでいるイカ(種類不明)を注文し、お造りにしてもらいました。イカもアニサキスのリスクがあることを、先日の御ブログで学びました。
どちらも、それなりの値段でした。

今のところ、アニサキスの痛みもなく、なんとか生き延びています(アニサキスを胃で消化したのかもしれません)?

閑話休題。
今日、ミヤマホウジロに遭遇! ルリビタキにも遭遇しました。3月上旬並みの穏やかな天気の中、幸運に恵まれました。

なお、夜泣きラーメンの習慣はご自粛のほどを・・
返信する
あいなめは旨い。 (かるがも)
2015-01-25 20:16:51
ひたきさんこんばんは。
婚姻色バリバリで男盛りのアイナメを御賞味・・・しちゃいましたね。
三陸ではアイナメは釣魚としては外道扱いなんですよ・・・なぜか?
美味しい魚なのに、鰈類に人気が集中してしまうようです。アイナメは磯で釣れる魚なのですが、船では根(岩礁)帯で釣ります。
根に付く魚なので、根魚と書いて“」ネウ”と三陸の漁師さんは呼んでいます。

ボクも釣った魚は船上の生簀で血抜きをしてからクーラーで氷詰め(海水も適度に入れます)
そして一晩寝かせてからお刺身に・・・・。
とても美味しく頂けますよ。

ひたきさんのように綺麗に料理できないのが残念ですが、アイナメは 生でも・煮ても・焼いても・揚げても美味しいお魚ですね。

先日のガブリッ!!!お元気そうですね。
返信する
鮮やか! (ウチ●)
2015-01-26 00:17:02
見事な熟成模様ですね。しかし、生きてるアイナメって・・・相変わらずすごい魚屋さんですねぇ。
東京湾ではホントに少なくなったようで最近口に入りません。20年前くらいまでは結構良い遊び相手になってくれたんですが。(当時は勿体ないことに、あまり持ち帰りませんでした・・・)

アニーは、ホウボウやヒラメも要注意ですから、アイナメもですよね
。昔は、「白身にはいない」なんて言われてましたが、完全に俗説。
アニー歴5回の釣友さんによると、大体は内視鏡でOKのようですが、場所によってはやはり開腹の必要もあるようで・・・
私は心配あるときは、よーく一枚一枚透かして見てますが、結構効果的なのは「よく噛む」こととの説も!?
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> カタナンケさん ()
2015-01-26 12:54:47
おはようございます~。
アイナメは北から南まで日本ではかなり広い範囲に生息しているようです。

瀬戸内でも沢山獲れるようで、カタナンケさんの実家の神戸でもアイナメ料理は有名ですね。
以前は、殆どお刺身で食べなかったみたいだけど、最近は寿司屋さんでも良く見かけるようになってきました。

でも、美味しいのはムニエルとかだと私は思ってます。プリプリしていてジューシーでとても美味しいですよね。
関東では、量販スーパーに出回る事は殆ど無いけど、専門の魚屋だと割と入荷はあって、わたしは時々入手しています。

わたしにとっては、昔は磯釣り、船釣りなどで良く釣った懐かしいお魚でもあります。
返信する
> 鎧目張さん ()
2015-01-26 12:55:54
パパおはようございます~。
今週も元気にやって行きたいです。御期待くだされ。。

今回のアイナルは、婚姻色の見事な黄色に染まっていたので、つい入手してしまいました。
普段は地味な色合いなのに、こんな派手な黄色に変身するなんて凄いですね~。

お刺身は美味しかったし、今回のは大きいサイズなので一尾でたっぷり味わえます。楽しみだなぁ。。
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> ほむらさん ()
2015-01-26 12:56:52
おはようございます~。何時もコメントありがとう。

わたしも和風の煮物より、洋風のムニエルやソテーの方が向いているイメージを持っています。
ノルマンディー地方や、地中海諸国でアイナメの仲間が調理されて食べられているイメージが強いのかな?

以前は、わたしも余りお刺身で食べる事は少なかったのですが、最近はお刺身で食べる事も増えて来ました。
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