左官屋ルークの日記

一左官職人が愛犬「ルーク」の名を借りて、本業の左官職や趣味、家族愛について語る。

母 パート1

2023-01-09 21:58:11 | 日記

僕は母の実家で1955年7月1日に新潟県長岡市濁沢町で生まれた。

そこは母の出身地(実家)である

母は里帰りして僕を出産した

病院ではない 自宅でお産婆さんの手を借りながらの出産

 

母は独身時代濁沢町の役場で事務の仕事をしていたそうだ

親戚の紹介で東京の左官屋に嫁いだ母は事務の即戦力

毎朝4時には起床し、釜の火をおこし住み込みの

若い職人と家族10人かそれ以上の食卓の準備をする

 

職人たちを送り出したその後

掃除洗濯も完璧にこなしながら事務仕事をこなす

あっという間に夕方になり、帰宅する職人のための迎え酒の準備だ

通いの職人を含めると15人くらいになるだろうか

コップになみなみと約一合の日本酒が注がれる

こぼれるくらいつがないと感情的に良くないようだ

肉体労働をしてきた職人たちにとって

なによりのご褒美のように見受けられた

母は同時に家族と住み込みの職人のため夕飯を準備している

鰹節を削る音や包丁の音は今も記憶に刻まれている

毎日、毎月、毎年同じことを繰り返す

これが母のルーティンである

 

子供の頃は全く気付かなかったが

母は立派すぎて尊敬に値する人

 

その母は間もなく95歳を迎える 

去年の夏 くも膜下出血で倒れ

数回の手術を繰り返し奇跡的にも復帰

今リハビリ病院でリハビリ中

コロナ中なので母に会うことはできないが

オンラインで母の姿や回復ぶりを見ることはできる

 

その母もまもなく帰宅できる

「少しでも元気なうちに」と看護師は言う

24時間の介護が伴うが

自宅に帰ってゆっくりして欲しい