食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

年末年始

2014-01-17 08:17:31 | 日記
 年末年始、福田和也さん著書「 地ひらく、石原莞爾と昭和の夢 」片手に大連、旅順を遊覧する予定だったが、寒い、面倒くさい、と旅ごころが急速にしぼんでしまい( 悪い癖、、、)、結果、秩父の山籠りに変更した。「 サルベージ 」というイタリアンレストランへの訪問以外は、ホテル内に蟄居しテレビ観賞、読書三昧と怠惰な時間をおくった。このサルベージというお店、スタッフ全員が日の出とともに畑に出向き、ほの暗くなる頃、店に戻り、もぎたての有機野菜を皿に盛り合わせる、という触れ込みで有名。山小屋を改装したような店内は、都内はもとより、関東圏外からの泊まりがけ客で静かに活気づいている。自家栽培についての説明に来られた女性店員をつかまえ、ワイングラスを片手に、彼女の気持ちを忖度する余地もなく、フランス革命についての講釈を鼻持ちならず延々とたれながら、野菜と名のつく野菜をかたっぱしから注文し、たいらげた。美味しい。十二分に堪能できた。機会がありましたら是非ご賞味あれ。。。( 秩父 サルベージ で検索するとでてきます。)( 余談だが、、、ワインで有名なボルドーはジロンド県の県庁所在地。フランス革命に関連するジロンド派の本拠地があった場所なので、必然とその方向に流れていく。う~ん、、、いやらしい。)  さて、、、大晦日、BS朝日で放映された「 フェルメール特集 」はよかった。 二時間、どっぷりとフェルメールに浸ることができた。 フェルメールとは何か、、、古くて新しい疑問に種々の角度から迫っていた。この自画像を残さず、わずか43歳でこの世を去ったミステリアスな天才画家については、驚くほど多枝にわたり研究されているが、論じられる人により、刻々と形、色彩を変えていくような気がしてならない。特に、自分は、絵の構図、幾何学的意義から人間の感情をあぶりだして論じられる評論にある種の心地よさを感じる( 生物学者の福岡伸一さんの評論など )。。。 
フェルメールの生まれ故郷、デルフトに思いを巡らせながら、今年も、粛々と生きていこう。。。