夏越と書いて「なごし」と読みます。
正月から六月までの半年間の罪穢を祓う神事です。
7月23日の日曜日。七尾市街の真ん中を流れる御祓川沿いで、御祓川まつりが開かれたので、行ってきました。
かつては、泳げたというこの川は、井戸水の汲み上げなどで市街地の地盤沈下で川底の傾斜が無くなったことに併せて、港の汚れが逆流して今では県内一汚れた川となってしまいました。
市民にとってシンボルと思われているこの川の浄化を目指している市民活動と、市街地の活性化を市場・イベントで目指している活動などが共同で開催したイベントのようです。
その会場に、何故か神棚があります。
御祓川まつりでは、新しいイベントですが、神事も行われるようです。
官製イベントではないため、できることですね。
竹・紙・水引…
神事に、似合います。
この器は、後に神事の一環として行われた「清水流しの儀」で使われていました。人によって汚されてしまったこの川に、人の手によって清水を流すことで浄化を祈る。
主催団体の想いが込められているようです。
神棚に隣接して茅の輪(ちのわ:茅草で作られた大きな輪)がありました。
夏越の御祓には欠かせないもので、ここを∞のように右回り・左回り両方からくぐることで疫病や罪穢が祓われるといいます。
くぐり方を習ってきましたので、ご紹介しましょう。
1.輪の正面に立ち一礼
古歌「水無月の
夏越の祓いをする人は
千歳の命のぶというなり」
(拾遺集巻五「夏越の祓」)を
唱えながら輪をくぐり左側へ廻る
2.輪の正面に立ち一礼
古歌「思うこと
皆つきねとて麻の葉を
きりにきりても祓いつるかな」
(和泉式部 後拾遺集)を
唱えながら輪をくぐり右側へ廻る
3.輪の正面に立ち一礼
呪文「蘇民将来(そみんしょうらい)」を
三度唱えながら輪をくぐり左側へ廻り
神前へ
最後の「蘇民将来」は、備後風土記の物語に由来するようです。
スサノオノミコトがある土地で、蘇民将来と巨旦将来の兄弟に宿を求めたところ、裕福な弟の巨旦将来は拒否、貧しい兄の蘇民将来が粗末なりにも精一杯のお持て成しをしたそうです。数年後、スサノオは再び蘇民将来を訪ね「疫病が流行した折、茅草で輪をつくり、腰につけておけば免れる」と教えたそうです。
この物語から、夏越の御祓と茅の輪くぐりの信仰が生じたようです。
いよいよ、神事が始まりました。
番傘の下の巫女役さんたちの立ち居振る舞いに、カメラマンが大勢シャッターを切っていました。
この後、茅の輪くぐりと清水流しの儀が行われました。
この日は、幸い曇りながらも雨は降りませんでした。
気温もあまり高くならず、川沿いのそよ風が心地よく、地域の人たちによる夜店も人がにぎわっていました。
私も生麦酒を何杯か(も)頂きました。
夕暮れ。
カップ酒のグラスにろうそくを灯して夜の部となります。
フォークギターと津軽三味線のコンサートも開かれました。
親娘の二人による三味線に会場はすっかり魅せられました。
娘さんは小学生くらいでしょうか。将来が楽しみです。
願いを書いた灯篭を流して、お祭りはクライマックス。
心地よい気持ちを思い出し、五感で受け止めることができたひと時でした。
正月から六月までの半年間の罪穢を祓う神事です。
7月23日の日曜日。七尾市街の真ん中を流れる御祓川沿いで、御祓川まつりが開かれたので、行ってきました。
かつては、泳げたというこの川は、井戸水の汲み上げなどで市街地の地盤沈下で川底の傾斜が無くなったことに併せて、港の汚れが逆流して今では県内一汚れた川となってしまいました。
市民にとってシンボルと思われているこの川の浄化を目指している市民活動と、市街地の活性化を市場・イベントで目指している活動などが共同で開催したイベントのようです。
その会場に、何故か神棚があります。
御祓川まつりでは、新しいイベントですが、神事も行われるようです。
官製イベントではないため、できることですね。
竹・紙・水引…
神事に、似合います。
この器は、後に神事の一環として行われた「清水流しの儀」で使われていました。人によって汚されてしまったこの川に、人の手によって清水を流すことで浄化を祈る。
主催団体の想いが込められているようです。
神棚に隣接して茅の輪(ちのわ:茅草で作られた大きな輪)がありました。
夏越の御祓には欠かせないもので、ここを∞のように右回り・左回り両方からくぐることで疫病や罪穢が祓われるといいます。
くぐり方を習ってきましたので、ご紹介しましょう。
1.輪の正面に立ち一礼
古歌「水無月の
夏越の祓いをする人は
千歳の命のぶというなり」
(拾遺集巻五「夏越の祓」)を
唱えながら輪をくぐり左側へ廻る
2.輪の正面に立ち一礼
古歌「思うこと
皆つきねとて麻の葉を
きりにきりても祓いつるかな」
(和泉式部 後拾遺集)を
唱えながら輪をくぐり右側へ廻る
3.輪の正面に立ち一礼
呪文「蘇民将来(そみんしょうらい)」を
三度唱えながら輪をくぐり左側へ廻り
神前へ
最後の「蘇民将来」は、備後風土記の物語に由来するようです。
スサノオノミコトがある土地で、蘇民将来と巨旦将来の兄弟に宿を求めたところ、裕福な弟の巨旦将来は拒否、貧しい兄の蘇民将来が粗末なりにも精一杯のお持て成しをしたそうです。数年後、スサノオは再び蘇民将来を訪ね「疫病が流行した折、茅草で輪をつくり、腰につけておけば免れる」と教えたそうです。
この物語から、夏越の御祓と茅の輪くぐりの信仰が生じたようです。
いよいよ、神事が始まりました。
番傘の下の巫女役さんたちの立ち居振る舞いに、カメラマンが大勢シャッターを切っていました。
この後、茅の輪くぐりと清水流しの儀が行われました。
この日は、幸い曇りながらも雨は降りませんでした。
気温もあまり高くならず、川沿いのそよ風が心地よく、地域の人たちによる夜店も人がにぎわっていました。
私も生麦酒を何杯か(も)頂きました。
夕暮れ。
カップ酒のグラスにろうそくを灯して夜の部となります。
フォークギターと津軽三味線のコンサートも開かれました。
親娘の二人による三味線に会場はすっかり魅せられました。
娘さんは小学生くらいでしょうか。将来が楽しみです。
願いを書いた灯篭を流して、お祭りはクライマックス。
心地よい気持ちを思い出し、五感で受け止めることができたひと時でした。