はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

能登の地酒を呑もう

2007-03-31 15:43:33 | 能登半島地震
能登半島地震の災害復旧に関係各方面
各地からのボランティアさんたちが駆けつけてくれています。

本当にありがとうございます。

さて、敢えてこの時期に
「能登の地酒を呑もう」とは不謹慎
と思われる方もあるかと存じます。


知人のSさんは、災害・土質のプロとして
現地に入り、余震でいつ再崩落するか判らない斜面の中で
復旧工法を検討調査をしていると連絡が入りました。

このように災害復旧は、専門家や相応のスキルを持った方々の
お力に拠る所が少なくありません。

そう判れば判るほど
自分に一体何ができるのだろう…
これが多くの方の率直な想いではないでしょうか。

ボランティアに駆けつける時間が取れない
寄付・義捐金を提供するにも大きな額はちょっと…
(それに何に使われるか判らないし…)
と心を痛めておられる方も少なくないようにお見受けします。

そんな方々にできる『復興支援』策はないものか

知人のAさんが呼びかけられた
能登のお酒を飲もう(能登半島地震サイト)(2007.03.31)キャンペーンは
被災地の暮らしを元に戻すための『復興』には
強力な支援となるでしょう。

お酒は、酒屋・造り酒屋だけでなく、
酒米を作っている農家の暮らしも支えています。

同じように
被災地の地場産品も地元の色々な方々の暮らしを支えています。

まして、旅館・民宿。
宿に働く方ばかりではなく
食材・酒などの流通・製造から
農家・漁師に至るまで
多くの人々の暮らしにつながっています。


転勤時期に行われる送別会。
地元でも自粛の動きが出ています。

会場となるはずだった飲食店に
一体何の罪があるというのでしょうか?

震災被害に遭われた方々を思えば
自粛したくなる気持ちは同じ被災者の一人として
痛いほど判ります。

が、暗い報道ばかりの時期に
暗い行動をとっていては、
復興する勇気どころではありません。

罪も無いどころか被災したお店や
旅館・民宿が、それでも頑張って
営業を続けようとしているときに
自粛・キャンセルは
結果として余りにもむごい復興障害と
なってしまいます。

キャンセルする方も
本当はそんな気持ちからではない
はずなのに
結果の、
この正反対さは
どうしたものでしょうか?


何もできないと思い込まず
こんな時期に不謹慎だとも思い込まず
本当に本当の被災地復興に
ささやかな勇気を持って戴けませんか?

宴会の冒頭
ほんの5秒間、被災地を想ってください
そして、その後は大いに闊達に語り合ってください。
それだけで十分です。

地酒や産品のニーズが
少なくとも減りさえしなければ
今まで通りの能登の暮らしが守れます。


これは、能登だけの話ではありません。
全国どの地域で発生する災害でも同じです。

北九州の叔父から電話がありました。
西方沖地震でも数ヶ月ホテルが壊滅的に干されたそうです。

中越地震でも同じことが起きたと聞いています。

もうこの繰り返しは止めにしませんか?

災害は自然が起こします。
でも風評被害・キャンセルによる経済被害は
人が起こします。

同じ日本に住む者として
被災地に住む人の暮らしが戻るように
支えあいたいと思います。


田舎で手作りの産品を味わい呑み、
ささやかに暮らす人々に
思いを寄せていただければ
それだけで有難いことなのです。


屋根が壊れたお寺の蔵とお宮の祭礼旗今日私の暮らす集落は、
毎年恒例の春祭りの日です。

隣のお寺の蔵は屋根が壊れました。



大きくひびが入った蔵大きく亀裂が入ってしまった蔵もあります。

一見大したことがないと思われていた我が集落にも軽微ではありますが、少なくない家庭に被害がありました。



ずれた鳥居も直りましたお宮の鳥居もずれてしまいましたが、祭礼の今日までに直すことができました。


被害があっても、我が集落では神輿を出し、獅子舞を踊ることとなりました。
地震の前から子らが練習を重ねていました。
今日は寒い雨がちですが、青年団は降っても踊ると頑張っています。

神輿を入れるご家庭も被害のあった家もありますが、予定通り神輿を入れ、ご馳走を振舞う準備をしています。


お宮の桜も咲き始めましたお宮の桜も咲き始めました。

これから正装をしてお宮へ参り、お神酒を頂きます。
能登全域の早期復興と他の被災地でも風評被害が最小限となることを願い
一晩中神輿を担いで集落を回ってきます。

震災軽減ノウハウ

2007-03-30 15:27:17 | 能登半島地震
知人のTさんが本日能登半島の各地を回って
情報収集をされています。

その中から、特に眼からうろこの
地震被害を軽くする(かも知れない)情報を
取り急ぎ。

僕が住んでいる七尾市の中心商店街のお醤油・酒店は
殆どの酒・醤油瓶が落下して大変なことになったようですし
震源地により近い地区ではなおさら…
と思ったら意外に商品が助かったお店があったのです。

それは、キャスター(車)が付いていて
床に固定されておらず、滑ることができた商品陳列棚のもの

つまり、棚が倒れない限り、
床を移動することで揺れが吸収され
中身が飛び出さなかった
ようなのです。

もちろん、全ての地震でこれが汎用的なノウハウとは
ならないと思いますが、研究する価値は十分ありそうです。


僕の家でも、家屋に固定していた棚から
中身が全部飛び出して散乱してしまいましたが、
固定していなくても床を滑ることができた棚・たんすからは
殆ど中身が飛び出しませんでした。
(ただし、移動してしまった重量級のタンスを戻すのが
 かなり大変ですが…(^^;)

・本棚のように厚みが無く、元々倒れやすい家具は固定する
・それ以外は重心ができるだけ低くなるように収納した上で
 ある程度、床を滑ることができるようにしておく

どうも、このようなことのようです。
詳しくは今後の研究を待つ必要がありますが…

いずれにせよ、TVのようなものは、
家具だけの固定だとTVが飛び出して降って来て
滅茶苦茶危ないと思いますので
是非TV本体も家具と一緒に固定した方が良さそうです。

備えあれば憂いなし
この経験をみなさま是非活かしてください。


p.s.
Tさんはデジカメ持参で回っているので
近々震災後の能登の様子をアップするそうです。

公開されたらこちらからも紹介しようと思います。

落とし穴…

2007-03-29 21:21:59 | つぶやきあれこれ
ブログの冒頭に記事を持って来ようとして
未来の日付にするとmixiなんかでは
表示されないんですね…(;_;)

やっぱり禁じ手ですからねぇ~

mixiからの方は、こちらも是非
同じ記事を今日一日で
6回も更新していました(^^;ゞ

最終更新:2007-03-29 09:34
最終更新:2007-03-29 11:34
最終更新:2007-03-29 16:54
最終更新:2007-03-29 20:35
最終更新:2007-03-29 20:45
最終更新:2007-03-29 21:04

次々と情報が入って来るもので…

仕事の合間に更新しているのだか
更新の合間に仕事をしているのだか…

昨日は夢中になっていて帰宅が23:30過ぎ
それから食事して、webをうろついていたので
ちょっとお疲れ…

今日はこのくらいにして帰ろ


ところで、僕には一つのジンクスがあります。

それはうっかり勤め先で
「今日は早く帰る・帰りたい」などと
言ってしまった日は必ず遅くなる
というもの…

昨日午後にうっかり言ってしまったんです
今日は我慢に我慢して言わずにいました。
で、この時間。

まぁジンクスって思うと
それがジンクスになるんですよね~(^^;ゞ
そういえば、ジンクスもシンクロの一種のような…

あぁ~お腹すいた~

災害復興への途

2007-03-28 20:22:10 | 能登半島地震
25日に発生した平成19年度能登半島地震には、
全国各地から多くの方々からのお見舞い・ご声援・支援物資等の提供のお申し出を
能登の各地区・諸機関に頂き、ほんとうにありがとうございます。

この場を借りて能登の一住民としても
心より御礼申し上げます。


地元では一日も早い復旧に向けて
関係方面の努力が始まっています。

政府から激甚災害の指定が確実となった今、
順次「復旧から復興へ」と局面が移ってまいります。

その際、復興の妨げとなる重大な点は
風評被害の発生や
旅行・出張などのキャンセルを始めとする
経済活動への影響です。

阪神大震災のときも「阪神復興には阪神の物を買おう」
という活動が起きたと聞きました。


今から丁度十年前、日本海で発生したロシアタンカー事故による重油漂着では、
一時、能登・北陸産の水産物が流通市場から嫌われ、姿を消したことがありました。
風評被害です。

旅行もかなりのキャンセルがあり、
通常でも客足が遠のく冬季に
地域経済へ大打撃を受けたことがありました。

勿論、中には
「被害を受けているのを尻目に
 呑気に旅行など申し訳ない」という優しいお心から
控えられた方も少なくなかったとも聞いています。


ところがこの時のように
旅行を含む経済活動に対して
潮が引くようにキャンセル・忌避の波が押し寄せると
被災から復興しようとする地域に
第二の災害となって襲い掛かることになってしまいます。

能登のような過疎地域
小さな経済圏域にとって
このような「人の無意識あるいは善意」からもたらされる
経済的な影響は、かなり深刻なダメージを与えます。


今回の地震で深刻な被害を被った地区もあるのは事実です。
重要な幹線道路である能登有料道路も既にご覧のように
数箇所で寸断されており、
この復旧には相応の時間を要するものと予想されます。

が、能登の全ての地区が
壊滅的な被害を受けた訳ではなく
殆どの地域は小さな被害で済んでいます。

もしみなさまが能登へご旅行を予定されていたら、
記事末尾にご紹介したサイト等で現地の情報をご確認頂き、
営業されているようでしたら
どうかキャンセルはなされず
予定通りお越しくださいませんでしょうか。

勿論3月中は復旧中ですし、余震もありますので、
4月以降のお話です。
(元々予定が無かった方に無理にとは申しません。当然ですが)


能登空港・JRは既に平常運行に戻っています。
主要道路も一部を除き、少なくとも3月中に復旧予定とのことです。
連日被害を報道されている輪島でも朝市が再開しました。

沖縄の知人Iご夫妻も予定通り
4月下旬に能登にお越しとの連絡を頂きました。

被災地支援というとボランティア・義援金などが真っ先に浮かぶと思います。

その観点からすると甚だ意外かもしれませんが、
より多くの方々が気軽に参加できる
・旅行予定をキャンセルしない
・能登の地酒を呑んで頂く
・能登の産品を買って頂く
というような動きが何より暖かい被災地への「復興支援」となるのです。



十年前の風評被害に対して、
『能登・北陸の水産物・旅行の平常通りの購入』を訴えたメールが、
僕の不注意でチェーンメールとなり、
ネットに大変な混乱を及ぼした苦い経験から、
我々の仲間で自らのブログやサイトから情報発信を積極的に行う
「能登は元気だ」キャンペーンを自発的・勝手連的に開始したいと思います。

この記事はそのささやかな一つです。

能登の地酒を呑もうキャンペーンも始まりました。(本記事末尾参照)

十年前、神戸の商店街の方に
能登の水産物風評被害対策キャンペーンをして頂いた時の
有難さ・ご恩は今でも忘れられません。


これらの色々な自主キャンペーンに共感していただける方は、
・ご自身のブログやページに記事としてご意見・ご声援を掲載して頂く、
・記事の中にリンクをしてご紹介頂く
など、できる範囲・ご都合の良い方法・お考えで結構ですので
「被災地の復興」に向けて小さくとも身近にできることを伝え合うご支援
を頂けますと何より有難いご支援となります。

ブログの場合は
『能登震災復興バトン』のようなものも良いかもしれません。
が、ブログ暦が短い僕には
素敵なバトンの項目が思いつきません。

どなたか、始めのバトンを創作して頂き
投げていただけませんでしょうか?


口コミでみなさまのお住まいの地域の方々に
ご紹介した災害復興の意外な方法をお話して頂くことも
何よりの支援と存じます。

ブログの輪・ネットの輪が
一人でも多くの方に広がれば、
マスコミが商売として放映している衝撃的な映像に対して
冷静な判断・現場情報が少しでも多くの方に
伝わってゆくのではないか
と考えています。

一人一つはささやかな取り組みであっても
意外な復興支援の方法がある
ということを伝え合う輪が広がることが
なりより意味があること
ではないでしょうか。


今回は、能登の震災復興に関することですが、
凡そいかなる災害に関しても同じことが考えられます。

災害を完全に防ぐことはできませんが、
今後、何処かの地域で災害が発生したとしても
その後の被害・影響を最小限に抑えることは人智と
暖かい支援のお心によってできるのではないか。

その一例になればとの一念です。

勿論、強要するつもりも毛頭ありませんので、
全くの自由意志で結構です。

「能登の地酒を呑もう」へのご参加も大歓迎です。


以下に順次、現地情報や
復興に関する記事のリンクを張ってゆきます。

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メールでお知らせ頂ければ
こちらからもリンクさせていただきます。

●「能登は元気だ」復興勝手連プロジェクト
続きはこちら

1記事あたりの規定文字数を超えてしまいましたので、
分割しました。
こちらが当初発信の日時です。
コメント・TBは、続きの方にお願いします。

能登半島地震から

2007-03-26 11:31:14 | 能登半島地震
能登半島沖地震第一報(2007-03-25)
の続報でもないのですが…
今回の地震を体験して
気づいたことを急ぎ書き留めてみます。

地震に見舞われたとき
室内に居て家財道具からの被災を
最小限に抑えるために、
家具を鴨居などに固定することは
やはり最低限やっておくべきことなのは
かなり知られていると思います。

しかし、問題はその先です。

本棚などはほとんどが開放棚のはずです。
今回、家屋に固定されていた本棚と
そうでなかった棚とを比べると
固定されていた方の棚の本は
ほとんどが飛び出していました。

本だけならまだ良いのですが、
金属製の飾りなども置いてあると
かなりの勢いで飛んでくることになります。

棚が固定されていないと
ある程度までの揺れの場合は
中身と棚が一緒に揺れますが、
棚が固定されていると
中身だけに揺れが集中して
影響が大きくなるようなのです。

つまり、棚を固定したら、できるだけ
中身も飛び出ないような対策がさらに必要である
と感ずるのです。

食器棚には、扉がありますが、
揺れの最中にこれが開いてしまい、
こちらもあまり意味を成しませんでした。

といって、普段から食器棚の全ての扉に
「鍵」を掛けるのも非現実的ですし…


いずれにせよ、一番カチャカチャに
(能登の方言で「滅茶苦茶になること」)
なってしまった僕の部屋は
屋根裏の小さな部屋の対面する壁面が
すべて固定した本棚だったため、
前後から全ての本・書類が飛び出して
しまいました。

人の密度も災害時には被害の規模に影響しますが、
室内の「物の密度」も影響がありそうです。