冒頭のグラフは、男女合計の年収グラフである。
X軸の左から、年収100万円以下、次が年収100万円超200万円以下、順次同様に100万円単位で増え、右から4番目は、年収1000万円超1500万円以下、次が1500万円超2000万円以下、次が2000万円超2500万円以下、一番右が2500万円超。
Y軸は、人数(千人)。
年収300万円超400万円以下の人数が一番多く、8,148千人。
詳細は、ここのP18を参照:
http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/minkan2009/pdf/001.pdf
同じ資料のP27も見て欲しい。
「給与所得者数及び税額を給与階層別にみると、1年を通じて勤務した年間給与額800万円超の給与所得者は362万人で、全体の給与所得者の8%にすぎないが、その税額は合計4兆3149億円で全体の60.6%をしめている」
更に詳細に分析すると、800万円超の所得者の一人当たり納税額は、約120万円。
2500万円超の所得者の一人当たり納税額は、約1046万円。
つまり、所得も高額であるが、税額も高額である。
更に、80:20の法則(パレートの法則)を検証:
給与所得者の平均年間給与額は、約406万円。
平均給与額より上の、年間給与額500万円超の所得者の人数は、1185万人(26.3%)。
税額は、5兆7002億円で。全体の丁度、80%。
同じように比較すると、年間給与額300万円以下の所得者の人数は、1890万人で、42%であるが、納税額では4266億円で、6.1%。
20%が80%では、なかったが、それに近い比率(26:80)になっていた。
税金が、累進課税になっていることを表していると言える。
そう言えば、こんなこと言っている大臣がいたね。
<海江田万里経済財政担当相は12月19日、民放の報道番組に出演。
2011年度税制改正大綱で、給与所得控除の上限は年収1500万円に決まったが、
「金持ちではない。中間所得者だ。」と言っていた。>
少なくとも冒頭のグラフを知らない、元経済評論家で、現大臣である。
この資料では、1500万円超は、全体の1%しか占めていない。
中間所得者ではないことは明らかだ。
しかし、納税額は、全体の25%を占める。
税金は、「摂取できるところから摂取する」にしたいというのが、正しい表現。