麻生首相が、漢字の読みを間違えた件が話題になりました。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081113ddm005010124000c.html
読み間違えた漢字の一部は、次の漢字。
・詳細(しょうさい)を、「ようさい」。
「詳」を、「よう」と読む言葉はない。(広辞苑)
読み方は、「しょう」か「つまひ、つまび」の2つ。
-「しょう」 → 詳解、詳記、詳言、詳察、詳悉、詳述、詳審、詳説、詳伝、詳報、詳密、詳明、詳覧、詳略、詳録、詳論、不詳、未詳。等
-「つまひ」、「つまび」 → (つまひ)らか<詳らか>、(つまび)らか<詳らか>
・頻繁(ひんぱん)を、「はんざつ」。
「はんざつ」は、煩雑、繁雑。
-煩雑:わずらわしくごたごたすること
-繁雑:事柄が多くてごたごたすること
・踏襲(とうしゅう)を、「ふしゅう」。
-「ふしゅう」と読む言葉は、俘囚、浮舟、腐臭の3語(広辞苑)
今回、首相が読み間違えた漢字は、文部科学省の学習指導要領では、何年生で学ぶレベルかを調べて見た。
漢字の学年別漢字配当表は、ここを参照しました。
→ http://www.mori7.info/musi/123456.php
さて、問題の漢字は、次のとおり。
・詳細の「詳」は、中学生。
・詳細の「細」は、小学2年生。
→ これから判断すると、詳細を読めるようになるのは、中学生。
・頻繁の「頻」、「繁」も、中学生。
・踏襲の「踏」、「襲」も、中学生。
少なくとも、中学生が学ぶ漢字レベルで間違えている。
首相が読み間違えるレベルではない。
恥ずかしいことである。
医者のことをとやかく言う(社会的常識がかなり欠落している人が多い)より、首相たるもの、中学生レベルの漢字は、読み間違えしないで欲しい。
「中学生レベルの漢字が読めない、社会的常識がかなり欠落している人が麻生首相だ。」と言われてしまう。
首相官邸での記者の質問に、「単なる読み間違い」と開き直った発言も控えて欲しい。
単なる読み間違えでは、「ようさい」、「ふしゅう」とは、読まない。
「詳細」の「詳」を、「よう」と読んだのは、時々読めない漢字の場合、その一部で読んでしまうのと一緒で、読めない漢字に出会った場合に対応する読み方そのものである。
また、頻繁と繁雑では、全く意味が違うので、原稿を読んだ時に気づく言葉である。
これを読み間違えたということは、頻繁と繁雑の意味を知らないのか、ただ原稿の意味を考えずに読むことだけに専念していたということになる。
どちらにしても開き直った見苦しい「言訳(いいわけ)」で、ふしゅう(腐臭)のように、「臭いものに蓋をする」対応は止めて欲しい。