群馬県内の新生児集中治療室(NICU)が満床などで、緊急を要する新規患者らを受け入れられない日が年間50日前後あることが新聞で報道されています。
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先日の東京都内で起きた死亡事例を受けての発表のようです。
県内には総合周産期母子医療センターである県立小児医療センターに加え、5つの地域周産期母子医療センター(群馬大医学部付属病院や桐生厚生総合病院など)があるそうですが、この6病院で40床あるNICUの空き状況を調べて受け入れられない日が50日だそうです。
50日前後が多いのか少ないのか分かりませんが、1年は365日ですから、7.3日に1日、つまり約1週間に1日です。
1日でもあればその日に当たってしまった患者さんは県外の施設に搬送されることになるのだと思います。個人的には多いように思います。
しかし、現実的には1人で当直をしていてちょうど、未熟児の双子でも生まれたばかりであれば、受け入れ不可能です。私が都内の総合周産期センターで働いていたときは、基本的にまわりの病院がダメなら断ってはいけない、と言うことになっていました。もちろん、ダブルブッキングしたら小児科病棟当直医師の助けを借りますが、小児科当直医師も忙しいですし、NICUのスタッフを電話で呼び出すにしてもすぐに来られるとは限りません。
まして、今回の報道で後期研修医が当直していたことを取り上げていますが、若い医者が当直していけないのであれば、高齢の医師が相当な回数の当直を強いられることになり、やはり現実的でありません。
この記事の締めくくりも産婦人科や小児科の医師は年々減少しており・・・とありましたが、何の対応策も無さそうで、早急に改善策が立てられることを願っています。
ひきた小児科クリニック
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