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神経伝達物質について知ろう (1)

2023年01月27日 | 雑学知識



神経伝達物質とは?
 私たちの体の中のあらゆる部分を働かせるためには、命令が必要でありその情報を伝えるのが神経細胞です。そこへ作用する成分が神経伝達物質と呼ばれる化学物質です。
 神経伝達物質は、2つの細胞が接近した隙間に
シナプスと呼ばれる間隙で分泌されるものです。

稀に脳内ホルモンという言葉を目にしますが、神経伝達物質は
ホルモンとは違います。ホルモンは主に内分泌臓器や組織でつくられ、それらの内分泌腺から直接血管を介して標的器官へ運ばれる生命機能を維持する働きをもつ重要な情報伝達物質のことです。

神経伝達情報は、① 神経細胞から隣の神経細胞へ、あるいは ② 神経細胞から近接する筋肉へと伝わりますが、その際にシナプスを介して「ある成分」として受け渡しが行われます。
それにより、① 他部位と共同したり、② 反対方向に働くなど互いに影響しあう現象が起こります。 ③ 場合によっては、競合することもあります。
その「ある成分」は少なくとも 100種類以上もあり、それぞれ異なる機能を持っています。情報を受け取る側の神経細胞や筋肉には
受容体という、それぞれの神経伝達物質に特異的な受け取りシステムを持っています。コロナなどのウイルスもその人持つ受容体にキャッチされるのです。

 脳に関して言えば一般的に、ニューロン細胞との間で信号を伝達する脳内の化学物質のことを言い、食事の影響を受ける重要なものに、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、アセチルコリンの 4 つが挙げられます。
中でも、ドーパミン、セロトニン、ノアルアドレナリンは
3大神経伝達物質して有名で、これらは脳内で精神現象のコントロールをすることが知られています。

何処でつくられるの?
 神経伝達物質は、だけでなく、脊髄末梢神経や全身に分布する自律神経からも分泌されます。何かの原因で体の一部を悪くすると、あちこちに影響が出るのはそのためです。つまりバランスが崩れるのです。
 ドーパミン、セロトニンなどは量的には腸で作られる割合が多く、脳外でつくられたものは脳には入らず
(「入れず」が正しい)、脳内で働くものは脳内でつくられたものとされています。
例えば、ノルアドレナリンは主に中枢神経系でつくられており、他にも有名な神経伝達物質アドレナリンは腎臓の上にある副腎髄質で主につくられています。食中毒で有名なヒスタミンは、食品中のヒスタミン産生菌の増殖により生成されます。

どんな働きをするの?
ドーパミン:快楽、達成感(満足感)をもたらす
 ヒトの脳は一度快楽を味わうと、良いことでも悪いことでも、もう一度、もっとと欲張りです。ですから褒めればもっと褒められようと一生懸命勉強を、麻薬で快楽を味わうとなかなかやめられないのです

 不足 手足が動きにくくなったり、ふるえたりする症状が出現します。指定難病のパーキンソン病はその代表例です。4大症状として ① 安静時振戦、② 筋強剛(筋固縮)、③ 無動・寡動、④ 姿勢反射障害を特徴とします。
 増加 
過覚醒の状態になり統合失調症や幻覚や興奮の発生に影響します。

セロトニン:幸せ感をもたらす 制御
 セロトニンは、ドーパミン・ノルアドレナリンを制御
(暴走を抑制)し、精神的に安定させる(心のバランスを整える)働きをし、幸せ感をもたらします。
小さな幸せを感ずることのできない方には、大きな幸せ間は永遠にやって来ません。セロトニンやノルアドレナリンはうつ病の発症に大きく関与しています。
 不足 イライラ感、慢性的ストレスや疲労、仕事への意欲低下、向上心の低下、協調性の欠如、不眠など、いわゆるうつ症状が現れます。
 増加 不安をはじめとする様々な症状が出て、・心拍数の増加・発熱・発汗・体の震え・筋肉のけいれん・吐き気・頭痛、酷い場合は錯乱や昏睡なども発症します。


 
アセチルコリン学習・記憶、睡眠などに深くかかわる
 アセチルコリンは認知機能や記憶・記憶を正常に保つ機能があり、過不足には大きな問題があります。
 副交感神経や運動神経にも働き、血管拡張、心拍数低下、消化機能亢進、発汗などにも関わる物質です。
 不足 認知症(アルツハイマー型認知症とは別)、重症の筋無力症
 増加 先のパーキンソン病はドーパミンが不足して、アセチルコリンの活性が強くなって運動機能の障害を起こした状態です。喘息も過剰分によるものです。

  
ノルアドレナリン:精神的な作用の制御やヤル気をもたらします
 ドーパミンの
代謝産物で脳内で神経伝達物質として分泌され、恐怖や怒り、不安などの精神的な作用に関わっています。そのため、ヤル気が極まると怒りにも発展することがあり、何でも体に良いものだからと食べ過ぎに害があるように、神経伝達物質も多ければ良いというものではなく、全体的なバランスはいかなる場面でも重要なものです。
 ストレスへの耐性も強くなり、ほどよい緊張感の中でヤル気や集中力を高めます。
 不足 覚醒度が低下し睡眠障害も起こり、集中力やヤル気が低下し、無気力・無関心などうつ病に代表される症状が現れます。
 増加 交感神経の活動が高まる結果、血圧が上昇したり心拍数が上がり体を活動に適した状態にします。 副腎髄質ホルモンとして放出されると、主に血圧上昇と基礎代謝率の増加をもたらします。増えすぎると、睡眠障害やイライラし怒りっぽい症状が出る可能性があります。


オマケのお話
 ノルアドレナリンの代謝産物として、副腎皮質で代謝変化によりアドレナリンというにホルモンになりますが、この紛らわしいアドレナリンは血液脳関門を通過することができないため、精神的な作用には関与していません。 
 ところで、自立神経は内臓や代謝、体温といった体の全機能をヒトが意識していなくても、24時間でコントロールする神経で、交感神経副交感神経があることはご存じの通りです。両者は自動車で言えば、アクセルとブレーキの関係でバランスよく動作すれば、快適なドライブ(健康状態)にあります。
精神的な作用に影響を及ぼす神経伝達物質は、食べ物によっても変ってきます。
長くなりますので、またの機会に・・・。
 



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6 コメント

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ご自由にどうぞ。 (highdy)
2023-01-29 18:48:33
1948219suisen さん

私の記事は、いつでもお断りなくご利用ください。
返信する
Unknown (1948219suisen)
2023-01-29 01:35:17
私もリンクさせてくださいね。
返信する
ご冗談を・・・ (highdy)
2023-01-27 20:33:29
1948219suisen さん

いつもご訪問ありがとうございます。
ハハハ・・・、そのような記事が書ける知識があれば、脳科学者か心理学者になっていたでしょう。
私の友人に九州大学を卒業してうつ病の専門家になった同級生がいますが、私は工学系の人間なので医学の知識は乏しいので・・・。
返信する
次回をお楽しみに。 (highdy)
2023-01-27 20:24:17
くまです さん

お気に入りに入れてくださるとは嬉しい限りです。馴染みのある言葉ですが、意外にご存じない方が多いのも事実です。
highdy は、大学のいろんなコース(と言っても4つだけですが・・・)を卒業しましたが、脳科学者でも、心理学者、まして医師でもありません。従い、医学部も出ていませんので勉強不足も多々あります。
医薬品工場、食品工場などあらゆるプラントを設計した経験と、独学で得た知識の寄せ集めを披露しているだけです。
次回をお楽しみに・・・。
返信する
Unknown (1948219suisen)
2023-01-27 17:29:27
今日の記事は私のために書いてくださったんですか?
返信する
じっくり、何度も読み返します (くまです)
2023-01-27 16:05:16
お気に入りに入れて、何度も読みかえしたいと思います
「ドーパミン、セロトニン、ノアルアドレナリンは3大神経伝達物質として有名で、
これらは脳内で精神現象のコントロールをすることが知られています。・・・・」
クマも姉も、この部分で長い年月
一番苦労しています
とても勉強になりました
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