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神経伝達物質について知ろう (5)

2023年01月31日 | 雑学知識



 本シリーズもいよいよ最終回で、神経伝達物質アセチルコリンについてです。
アセチルコリンは、学習・記憶・睡眠などに深くかかわる化学物質でもあり、他の神経伝達物質とも密接に関わるものなので、3大神経伝達物質に加えて少し勉強しておきましょう。
なお、神経伝達物質はこのシリーズでは取り上げていませんが、アドレナリンGABA
(ガンマーアミノ酸)グリシンなど他にもあることだけ知っておいてください。

働きが複雑
 アセチルコリンの働きはセロトニン同様非常に複雑な働きで、ノルアドレナリンとは対立関係にあり真逆の特性を持っています。その上で他の神経伝達物質と関りを持っています。
アセチルコリンがタイミングを決定する際に、そのレベル(量)をきめるのがセロトニンの役目で、これらの神経伝達物質は非常に複雑な働きをします。
そのため、皆様は医学生ではないので、別の視点から概要を述べるに留めます。
 アセチルコリンは、以下に述べる副交感神経だけではなく、実は交感神経でも使われています。
一般的に神経の伝達方式は以下のように行われます。
① 交感神経  電気信号 →アセチルコリン 節前 [シナプス] 節後 ノルアドレナリン → 電気信号
② 副交感神経 電気信号 →アセチルコリン 節前 [シナプス] 節後 アセチルコリン → 電気信号
  
汗腺は例外的に情報を伝達するのは ② の方式で制御されています。
つまり、神経は脳から1本で末端まで繋がっているわけではなく、無数のシナプスを経由して、各組織の末端まで接続されているのです。
 脳内のアセチルコリンは、目覚めさせる(覚醒)作用や活力を上げる作用を持ちます。
副交感神経や運動神経の興奮が末端に到達したとき、シナプス前膜から分泌され、骨格筋や内臓筋の筋繊維に伝搬し収縮を促進します。
副交感神経を刺激するので、脈拍を遅くし唾液の産生を促します。

アセチルコリンの効果を高めるには
1.適度な有酸素運動
 
神経伝達物質について知ろう (2)をご参照ください。
運動をすると、アセチルコリンは一般の方より多めに分泌されます。そのため学習・記憶、睡眠のレベル(質)が向上します。
文武両道に優れた人が多いのは、この理に敵った現実と言えます。。

2.分泌量の過不足が問題
2.1 適度に増えると・・・
  アセチルコリンを増やすことで神経の働きにも作用し、神経の働きを高めることができ、記憶障害など認知症のさまざまな症状が改善されます。
血管が柔らかく広がるため、ストレッチによって、動脈硬化の予防や血圧を下げる効果が期待できるとともに、大脳の興奮がおさまり、腰痛やひざの痛みなど慢性的な痛みを和らげることもできます。

2.2 作用が亢進し過ぎると・・・ 
  胃や腸などの消化管の運動には副交感神経の伝達物質として関わるため、胃・腸・食道などの痙攣
(けいれん)、胃炎・腸炎・潰瘍などの炎症の発生・悪化や喘息・腹痛・下痢などを起こします。
もし、適当な時期
(分解されるべきタイミング)に分解されずに残ってしまうと、血圧は上昇、脈は早く、ヨダレは止まらず、酷い場合は昏睡、筋肉の硬直、大小便はたれ流し、激しい痙攣、吐き気や発汗が起こります。
  先に述べた
パーキンソン病は、ドーパミンが減少し、相対的にアセチルコリンの機能が過剰になった場合に発症する病気です。ただ、これに似た症状は薬物の副作用で出ることも多く、必ずしも過剰アセチルコリンだけによるものではありません。

2.3 極端に不足してしまうと・・・
  徐々に記憶力の低下や痴呆症状などを引き起こします。
アルツハイマー型認知症(日本人の認知症の約半数を占める)は、脳内のアセチルコリンをつくる細胞の減少によるものです。

3.食品による効果
 コリンとミトコンドリア由来のアセチルコエンザイムAから作られた神経伝達物質ですが、コリンは、卵黄、レバー、各種種子・豆類、アブラナ科野菜のブロッコリー・芽キャベツ、などに多く含まれています。これらは通常の食生活で口にしているものです。
他の神経伝達物質に比べ、アセチルコリンは最低限の量があれば問題はなく、サプリメント類は全く不要です。むしろ摂取しない方が良い位です。
このことから、これまで述べたような栄養バランスを考えた基本的な食事であれば、日々気にするようなものではありません。
特に、40代以降ではアセチルコリンが減少していきます。また、忙しくストレスのたまる仕事をされている方は、不足気味になるのでしっかり食事を抜くことが無いようにすべきです。

以上、5日間駆け足で神経伝達物質について、基礎的な知識を述べてきましたが、要は栄養的なバランスを考えて偏食しないことです。
一部には体質遺伝によるものもありますが、多くの病気は後天的なものに起因しています。そのためには、怪しい食品添加物の多い加工食品に注意しつつ、できるだけ減農薬・無農薬の野菜を上手に摂取すれば、病院のお世話になることもなく、薬代が生計を圧迫することもないということが言いたかっただけです。





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