昨夜も敗戦で巨人はついに今季初の5位転落だ。
「メンバーもそろってきているけどね。こういう戦い方しかできないのは非常に情けない。応援してくれるジャイアンツファンに申し訳ない」と悔しさを押し殺すように、努めて冷静を装った原監督がノドの奥から声を絞り出した。
今季、何度も目にした貧打、拙守の負けパターンから脱却できないのだ。
今季初めて調子下降気味の阿部捕手を8番に下げ、3年目の岩舘内野手を『2番・二塁』で起用したが効果ナシ。
助けてくれない助っ人のディロン内野手、アリアス外野手は2人合わせて1四球のみ。
広島・先発ベイル投手がせっかく負傷降板のアクシデントを起こすもつけこめず、6投手の継投の前に散発3安打のわずか1得点しか奪えない。
そして高橋由外野手までが六回の守備で失点につながる失策を犯し、悪循環は止まらない。
約1カ月前の6月7日の時点では首位だった。
それが同8日以降、4勝22敗の急失速で5位転落劇だ。
前日までは「メークミラクルだ!!」と奇跡を信じて声援を送っていたG党の怒りも頂点に達した。
グラウンドから引き揚げる原監督の背中に、一部のファンから「ボケ!」「いいかげんにしろ!!」と容赦ない罵声が浴びせられた。