平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

ジュセリーノという予言者(4)

2007年01月29日 | Weblog
同じことがジュセリーノの予言についても言えます。彼も幽界に描かれている状況を霊視して予言しているわけです。しかし、未来は確定的なものではなく、人類の想念・言葉・行為によっていくらでも変えることができるものなのです。未来は予測するものではなく、人類が自らの手でつくりあげていくものなのです。

輝かしい未来をつくる中でも最大の力を持っているのが、世界平和の祈りです。世界平和の祈りは、幽界の否定的な像を消し去り、明るい未来を作り上げる強力なエネルギーに満ちています。昨年から今年にかけて、世界平和の祈りの力は一段とパワーアップされています。これからは、否定的な予言はどんどん外れるようになるでしょう。

さらに、ジュセリーノの予知能力がいつまで続くかも疑問です。

五井先生は、霊能者の能力は神のみ心にそった形で行使されねばならない、と述べています。最初はすぐれた霊能によって人々を救っていたにもかかわらず、自我欲望に流されるにつれ、だんだんその能力を失っていった霊能者が大勢います。

先に紹介した南米通信ブログではこう書かれています。

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■2005年10月7日付けで、ロイターで配信された内容 ≪霊能力者、フセイン発見は自分のおかげだと報酬を要求 ≫ [リオデジャネイロ/ロイター] 霊能力者が「サダム・フセインは穴の中に隠れている、という情報を米軍に教えたのは自分だ」と主張して2,500万ドルの報酬をアメリカ政府に要求する訴えを起こした。高等裁判所は木曜日、この案件はブラジルで審議すべき問題であるとして霊能力者の故郷、ミナス・ジェライス州の裁判所に判決をゆだねた。下級裁判所は以前、霊能力者ジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルースの主張はブラジルではなく、アメリカで審議されるべき案件であるとしていた。しかし、高等裁判所はこれと違う判決を下した。「ミナス・ジェライス州裁判所がこの案件を扱うことになります。ジュセリーノ・ダ・ルースは、自分がサダム・フセインの隠れている穴の正確な位置を米軍に手紙で伝えたと主張しています」、高等裁判所当局の広報担当者は語った。米政府は2003年7月、サダム・フセインに賞金を掛けた。同年12月にフセインは捕らえられた。ジュセリーノの話によると、米政府に向け何通か手紙を送り始めたのは2001年9月からだという。またその中の一通には、サダム・フセインが潜んでいたティクリット近郊の農家にある地下室の様子を記載したと話している。しかし、米政府からの返事は全くないとのこと。霊能力者ジュセリーノ・ダ・ルースの弁護団は、「ジュセリーノは夢の中で近未来に起こる出来事を見ることができるのです。たぐい稀な才能の持ち主なのです」と裁判で供述した。法廷がジュセリーノの主張を認めた場合、外交筋を通じて米国務省に通達されることになっている。
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http://nambei.blogspot.com/2006/10/blog-post_13.html

「清貧を貫いている」はずの人が、賞金をよこせと裁判? 奇妙ですね。ジュセリーノは「清貧」から金儲けに方向転換したのでしょうか。

さらに、もしフセインの居場所を言い当てたのが本当にジュセリーノだとしても、彼のそういう行為はたはして正当化されるでしょうか?

サダム・フセインはただの犯罪者ではありません。いやしくも多くのイラクのスンニ派国民の支持を集めていた政治指導者です。彼がアメリカにとって都合の悪い人物であったとしても、それがアメリカのイラク攻撃やフセイン弾劾を正当化することにはなりません。フセインの意義は歴史が定めます。そういう人物を金のために売る、ということは神のみ心から逸脱しています。

そういう霊能者はいずれ神によってその霊能を奪われます。そうすると、かつての霊能を今でも持っているかのように見せかけるために、色々な嘘や細工が行なわれるようになります。そういう人物の予言は当たらなくなります。もっとも、8万8千件も予言していれば、その中にはまぐれで当たるものもあるかもしれませんが、外れた予言については沈黙しています。

ここにジュセリーノの予言が出ていますが、2006年分はかなり外れています。日本では大地震は起こらなかったし、アメリカに大規模ハリケーンも襲いませんでした。これらは、テロや犯罪のように予言して防ぐことができるような出来事ではありません。まったくいい加減な人騒がせの予言です。

それは、ジュセリーノの能力がにせものか、それともジュセリーノの見た未来が、その後、世界平和の祈りによって消されたかのどちらかです。

ジュセリーノの予言に心を惑わされる暇があったら、世界平和の祈りを祈って、みずからの力で明るい未来を引き寄せたほうがよほどましです。