全人的医療。

2004年10月23日 | 世間いろいろ

先日NHKの「ETV特集」で全人的医療の緩和ケア、音楽療法等の特集があった。
医師は悪さをしなければ尊敬する。人命を助ける仕事なのだから。
ドラマの「白い巨塔」は医師の病気に対しての画期的治療やケア等はテーマではない。
一つの内部闘争、助教授から教授にのし上がる会社の役職争い似たものである。
今、この全人的医療の中心人物は聖路加国際病院の名誉理事でもあり様々の新型医療を提唱する92歳
の日野原重明先生である。
夜中の2:00に就寝、5:00前後には起き、国内、海外を講演、医療継承に燃えている鉄人であり医師の鏡
のような方である。
ここで「脳」が一つのテーマになるが交通事故による損傷、痴呆症(アルツハイマー等)の
医師でない私は記憶で辿ると医師は「病気は診る」が「病人は診ない」ということである。
多くのワクチンや細胞、ヒトゲノムの解読、高度な医療機器の発展で病気は治す。
ただ、病人は診ない。「病は気から」=病気がご立派な大学を出られた先生に浸透していないようである。
赤ちゃんや小さな子供が歯が痛くて眠れなければお母さんがホッペを撫でて、さすって「痛いの痛いのとんでいけー!!」というとその場一瞬、直るというより直った気になると先生はおっしゃる。
石器時代、薬のない頃もそうしていたということが想像され大きな石を太陽で温め胃、痛い患部に当てると直りが早かったり、痛みを和らげたりすると言われている。
話がそれたがこの脳の場合はこうした全人的医療の緩和ケアが絶大なる効果として国内外から多くの実例が出ている。痴呆、脳障害はまた、「音」「音楽」で脳の萎縮した箇所や視床下部辺りに良い信号を送るらしい。
17歳で交通事故になり半分植物状態の患者がミスチルやELTを着メロにするほど好きでこれを暫く続けると
目が開き、リズムを取り出す。とくに思いでの曲に効果があるようである。
痴呆も進んだからといって諦めずこの音楽療法でナツメロ、母校の校歌に80歳代のおばあちゃんの記憶が鮮明になっていたようである。
こうした緩和医療チームが今まで薬、手術で見放された患者に救いの手を伸ばす。
多発する事故、若年層に多い、精神障害、パニック障害そして高齢化による5人に1人と言われる痴呆が
全人的医療の音楽治癒等で緩和されている。
決して人事とは思えずのめり込むようにそうして、頑張れ!!と思いながら見てしまい、その後も誰かに伝えたかった。
健康が当たり前と思わず人は生きているのではなく生かされていると言った医師である今は亡き祖父の言葉をふと思い出した。