キネオラマの月が昇る~偏屈王日記~

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神の嘉(よみ)したもうた男、伊丹十三

2005年06月21日 | 
「伊丹十三」と聞いたら、あなたは何を思い浮かべるでしょうか?
やはり映画監督、俳優としての伊丹十三ですよね。

ところが彼はエッセイストであり、デザイナーであり、雑誌の編集者であり、翻訳家でもあったんです。
ふー、まさに「天は二物どころかいろいろ与え過ぎ」って感じですか(笑)。

日曜日に大宮のジュンク堂にて立ち読みした「伊丹十三の本」を読んで、圧倒されましたね。

伊丹の描いたデッサンを見たけど、上手い。
タイポグラファー(文字のデザインをする人)としても日本一と言っていいくらいの腕前だったし、料理の腕もなかなかだったとか。

大江健三郎ファンならご存知でしょうが、大江は彼の妹を奥さんにしてます。
私は大江は本当は出来ることなら伊丹と結婚したかったんじゃないかとにらんでます。
いや、マジでマジで(笑)。
ちなみに高校時代、フランス語を大江に手ほどきしたのは伊丹。
(小説「取り替え子/チェンジリング」にあった)
映画監督・伊丹万作の息子で、頭がよくハンサム(若い頃は特に)で何をやらせても器用。
田舎の高校でこんな男が自分の側にいたら、やはり精神的にやられちゃいますよね。

私が伊丹の仕事で一番評価してるのはウィリアム・サローヤンの「パパ・ユーアクレイジー」の翻訳。
透明感のある端正な訳で大好きです。
非常に気品がある。

それにしても神に愛されすぎた人は早死にしちゃうものなんですかね。
一度や二度の浮気で宮本伸子が怒るとも思えなかったんですが・・・。
やはり「初老期うつ病」ってヤツだったんでしょうか?

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