「アルコールは恋愛のようなもんだね」と彼はいった。「最初のキスには魔力がある。二度目はずっとしたくなる。三度目はもう感激がない。それからは女の服を脱がせるだけだ」
「長いお別れ」 レイモンド・チャンドラー 清水俊二 訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 P.30
清水俊二の翻訳は素晴らしい。
乾いていながら品がある。
この先何百年経とうとも、チャンドラー作品で清水以上の日本語訳は出てこないだろう。
「長いお別れ」 レイモンド・チャンドラー 清水俊二 訳
ハヤカワ・ミステリ文庫 P.30
清水俊二の翻訳は素晴らしい。
乾いていながら品がある。
この先何百年経とうとも、チャンドラー作品で清水以上の日本語訳は出てこないだろう。
訳文のリズムが私にピッタリ、清水訳があったからこそ、チャンドラーが好きになったと言っても過言ではありません。
私もです。
清水訳でないチャンドラーなんて考えられません。
他の翻訳者(たとえば田中小実昌など)が翻訳したのを読むと、あまりピンと来ないんですね。
出版不況の折、村上春樹が翻訳することに意味はあると思います。
彼が翻訳すれば売れるでしょうし、チャンドラーやサリンジャーを知らない若い世代も本を手に取るだろうし。
でも、悪いけど村上訳を読む気はしません。
「長いお別れ」は清水俊二訳がベストだし、「ライ麦畑でつかまえて」は白水社から出ている野崎孝訳が最高だと思っています。