ネタバレあり。ご注意下さい!
「アルケミスト 夢を旅した少年」 パウロ・コエーリョ 角川文庫
「ホワンの物語」の作者が、この本から自作のインスピレーションを受けたというので、手に取ってみる気になりました。
以前からタイトルだけは知っていて、気にはなっていたのですが・・・。
翻訳はホワンの物語同様、山川夫妻。
非常に思索的、哲学的な物語。
そのスケールの大きさには圧倒されます。
カート・ヴォネガットの「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」や「タイタンの妖女」を読み終わったときのように、一種眩暈に似た感じに襲われます。
凡庸な人間には、この宇宙の成り立ちや仕組みは解らないし、解ってはいけないと個人的には思いますが、そんな私のような唯物論者さえ、一瞬神の衣の裾に触れたような思いがする ― そんな広大で深遠な物語です。
特に羊飼いの少年サンチャゴが大変な苦労をしてピラミッドに到着するシーン。
砂を掘り始めたが何も出てこない・・・さぁ、一体この旅の結末はどうなる?と固唾を呑んで読み進めた193ページで明かされる衝撃的な真実には思わず唸らされました。
196ページの物語で、“その話”をあと3ページのところで持ってくるセンス!
いやはやパウロ・コエーリョは希代のストーリーテラーです。
「アルケミスト 夢を旅した少年」 パウロ・コエーリョ 角川文庫
「ホワンの物語」の作者が、この本から自作のインスピレーションを受けたというので、手に取ってみる気になりました。
以前からタイトルだけは知っていて、気にはなっていたのですが・・・。
翻訳はホワンの物語同様、山川夫妻。
非常に思索的、哲学的な物語。
そのスケールの大きさには圧倒されます。
カート・ヴォネガットの「ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを」や「タイタンの妖女」を読み終わったときのように、一種眩暈に似た感じに襲われます。
凡庸な人間には、この宇宙の成り立ちや仕組みは解らないし、解ってはいけないと個人的には思いますが、そんな私のような唯物論者さえ、一瞬神の衣の裾に触れたような思いがする ― そんな広大で深遠な物語です。
特に羊飼いの少年サンチャゴが大変な苦労をしてピラミッドに到着するシーン。
砂を掘り始めたが何も出てこない・・・さぁ、一体この旅の結末はどうなる?と固唾を呑んで読み進めた193ページで明かされる衝撃的な真実には思わず唸らされました。
196ページの物語で、“その話”をあと3ページのところで持ってくるセンス!
いやはやパウロ・コエーリョは希代のストーリーテラーです。