キネオラマの月が昇る~偏屈王日記~

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「そうか、君は課長になったのか。」 佐々木常夫

2010年10月26日 | 
うつ病の妻と自閉症の長男を抱え、病人の世話と家事をこなすために、自分だけでなく部下も全員、会社を定時に帰れるように工夫しながら、仕事でも大きな成果を挙げ続けた伝説の課長、佐々木常夫氏。
その三作目の著書「そうか、君は課長になったのか。」を立ち読み。
タイトルはもちろん城山三郎氏の本のタイトルのもじり。
さらっとしか読めてないんだが、すごい人だなぁ、と感動した。

「部下を守るため社内政治に勝つには」などという章があるのが、非常にリアルで生々しい。
どんなに誠心誠意導いても、どうしても使えない部下は、別の暇な部署への異動を申し出よ、などという一文もあった。
奇麗事だけじゃないのが、逆に信頼できる。

課長ほど面白いポジションはない 佐々木 常夫氏(東レ経営研究所社長)

私が思うに、あまりにも皆隠し過ぎなんですよ。みんなが私みたいに正直に裸にならないでしょ。そのために、みんな苦労したり疲れたりしているんですよ。そんなに無理しなくていいんだから。「そうか、君は課長になったのか。」で書きましたけど、つらかったら泣けばいい。部下の前だろうとなんだろうと。気取ること無いんだって。苦しかったら悩みを訴えればいいし、楽しかったら笑えばいい。もっと素直にいたほうが疲れないで人生を送れると思っているんですよ。

上記のインタビューで、部下の前で泣きたかったら泣けばいい、と仰ってるのを読んで、「ああ、この人はつくづく強い人なんだな」、と驚かされる。
見栄を張ることなく自分の弱さを平気でさらけ出せる人というのは、本当に強い人だ。


改めて精読したいと思っている。

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