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キネオラマの月が昇る~偏屈王日記~

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「トゥルー・コーリング」の魅力

2005年06月09日 | ドラマ
FOXのドラマ「トゥルー・コーリング」ほんとに面白い。

「過去に遡って人生をやり直す」というストーリーは、SFの世界ではよくある設定で、決して目新しいものではない。
(例:「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「リプレイ」など)
「トゥルー」が新しいのは、それを単発じゃなく連続ドラマにしたこと。

「毎週誰かが死ぬ→トゥルーが死ぬのを阻止する」

・・・・・・という、ある意味「水戸黄門的マンネリ・ワールド」(しかし魅力的なマンネリ)をドラマの枠に据えたのが一番の手柄。
毎週誰かが死ぬのも、舞台が死体安置所(モルグ)だから不自然さゼロ。

しかもこのマンネリ・ワールドの中で、脚本家は毎回色々なヴァリエーションを加えてくるので、視聴者が飽きない仕組みになっている。

特に11話なんか面白かったなぁ。

キャラクターも魅力的だし。
(キャラの魅力についてはまた改めて)

「トゥルー・コーリング」

2005年05月25日 | ドラマ
FOXのドラマ、「トゥルー・コーリング」
CMを見て楽しみにしてましたが、予想以上に面白いです。

カレッジを卒業し、モルグ(遺体安置所)で働きながら医学部受験を目指す娘トゥルーが、死者の「助けて!」という声を聴いた瞬間、一日過去に遡ってしまう。
なんとか被害者が死なないように助けたいのだが、彼女に判っているのはせいぜい被害者の名前と住所くらい。
殺人や事故の詳しい経緯は知らない・・・・・・。
(↑ここがこのストーリー最大のミソですね)

一話完結だから飽きないし、途中から観てもO.K.!
今、四話まで観ました。

とにかく女の子が“どテクノ”に乗って、街を走るだけでも絵になります(笑)。
「ラン・ローラ・ラン」からヒントを得たそうですが、なるほど、という感じ。

ちょっと気になったのは主人公のトゥルーとその姉のメレディスの化粧が厚すぎること(笑)。
メレディスはともかくトゥルーはもうちょい化粧薄くてもいいのでは?などと余計な感想・・・。

「オールイン 運命の愛」

2005年03月12日 | ドラマ
韓流フェスティバルは続くよ(笑)。
調子こいて「オールイン/運命の愛」に突入。

最初の2話は登場人物の顔見世&子供時代の話でイマイチだが、4話から俄然盛り上がる。

「美しき日々」が「少女コミック」だとしたら、「オールイン」は「近代麻雀」とか「漫画ゴラク」とか「漫画サンデー」の世界(笑)。

主人公は2~3歳の頃からイカサマ賭博師の叔父に連れられて、賭場の世界で育った孤児キム・イナ。
イナがカジノという華麗且つ非情なギャンブルの世界で伸し上って行く話だ。
それにイナとは全く正反対の金持ちの御曹司との奇妙な友情、やはり孤児の初恋の女との純愛も絡めて描いてある。

音楽がいいんだ、すごく。
や、もともと偏屈はインスト好きのストリングス好きだが、それを差し引いたとしても・・・。
タイトル・ロールのときに流れる「オールインのテーマ」も滅茶苦茶ツボだが、エンド・ロールのラテン調の曲!

・・・・・・嗚呼!

ストリングスにピアノのしかも高音を使うアレンジ。
や、やめてくれ(悲鳴)。
何するんだ、キム・ヒョンソク(OSTの作曲家・編曲家・プロデューサー)!?
性悪女か、お前は?
どうするんだ、こんなに好きにさせて。
何しても知らないぞ。

・・・っていうか、やられてるのは私自身か(苦笑)。

男のほうが現実主義者の女よりも何百倍も何千倍もロマンティストなのが、キム・ヒョンソクのこのOSTを聴いたら一瞬で解ってもらえると思うよ。
(キム・ヒョンソクは勿論男性)

もともと韓流の映画やドラマが日本の映画やドラマを手本にしてるのは有名な話。
この「オールイン」、すごくなんだろう・・・石原裕次郎や小林旭や高倉健の若い頃なんかを髣髴とさせる。
惜しいよな、日本の映画やドラマは裕次郎成分や旭成分を失くしてしまった。
竹内力成分や清水健太郎成分はふんだんにあるんだが、それはまたちょっと違うんだよな(笑)。

決定的に欠けるのは「透明感」だ。
ヤクザ者の世界を描いていても決して汚くならず、基調に哀しみとか純粋さが感じ取れるのが旭成分。
日本人が失くしちゃったものを韓国人にしてやられるなんて・・・(溜息)。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※  

もうね、キム・ヒョンソクに心臓を撃ち抜かれました。
ピクリとも動けず(笑)。

頼むからハード・ボイルドに哀しい曲を合わせないで(懇願)。
こんなに私を夢中にさせないで(笑)。

「鬼平犯科帳」(これも江戸時代のハード・ボイルドですよね、要するに)のTVドラマのエンド・ロール用にジプシー・キングスの「インスピレイション」をセレクトした人は天才だと、かねがね思ってきました。

それとおんなじくらい・・・エンディング・テーマ「初めて出逢った日のように」は殺傷能力が極めて高いです(笑)。

ギャンブラーの話にラテン。
ひゅう(←息を吐いて落ち着こうとする音)。

しかもこのキラー・アレンジ。
後奏のピアノ・パートなんかね、もう死にますから。
どないな床上手やねん(笑)、て感じですか。

しかもあなた、ドラマ4話見ただけで撃沈ですから(笑)。

「サントラ借りよっかな~」
と言ったら、つれあいに
「え、もう(ハマったの)?」
と呆れられました(笑)。


「24」

2004年02月19日 | ドラマ
やっべ~!
観はじめちゃったよ「24」
しかも面白いよ!

「24」とは米国のTVドラマ。エミー賞候補にもなった傑作。
近所のTSUTAYAで1巻目が無料レンタルだから借りてみたんだが、面白いの何のって!(レンタル・ビデオ屋の罠にハマリまくりやん!)

大統領予備選を翌朝に控えた午前零時~から翌日の午前零時の話なんだけど、現実の時間とドラマの中での時間進行が一緒なんだよね。
つまり1時間の話を本当に1時間のドラマとして放映するってワケ。
(偏屈は未見だが、グレイス・ケリーが出てる「真昼の決闘」って映画も、こういう「リアルタイム・ムービー」ってやつだったはず。あとジョニー・デップ主演の映画でも何かあったな)
それから1週間たって・・・・みたいな展開はなし!

粗筋はというと・・・・
(1)夜中の0時、CTU(テロ対策ユニット)の捜査官ジャック(キーファー・サザーランド)のところに電話が掛かってくる。
「大統領有力候補、パーマー上院議員(デニス・ヘイスワード)の暗殺計画が持ち上がっている。暗殺犯グループは外国人でしかもプロの組織らしい。決行日は明日だという情報をつかんだ、すぐ来て欲しい」と・・・。
どうやらCTUにも裏切り者の内通者がいるらしい。
(2)一方、ジャックの高校生の娘(反抗期)は夜中に友達とダブル・デイトに出かけるが、相手の男が実は・・・。
(3)飛行機の中。写真家の男が隣席の美しい女と世間話。写真家はパーマー議員と組んで仕事をするらしい。が、何か怪しい・・・・。
(4)パーマー議員は電話で何者かに脅されている。自分の暗殺計画よりそっちが気になるらしい。脅してるのは誰だ?そして議員に何の弱みが?

この4つが同時進行で起こるんです。
あー、忙しい。
(ビデオ1巻目のほんのさわりのとこをご紹介)
ところどころで、スプリット・スクリーン(画面分割)を用いて、何と何が同時進行しているか見せるのも面白い演出。
今、第5話まで観終わりました。ドラマの中でもいよいよ夜が明けてくるでしょう。これからが楽しみ。

今日のめざましTVで、フジTVが4月1日から深夜に放映するって言ってたので(早く言ってよ、んもう!)、興味のある方は是非!!
待ちきれないあなたは、レンタルするしかないっすね。
長丁場になるぞ~(笑)
http://www.so-net.ne.jp/24/

久々に良いドラマだったよね、「すいか」

2003年09月21日 | ドラマ
「すいか」が終わってしまった。
最終回、どうなるかなぁと思っていたのだが、ああいう風に決着か。
小泉今日子が捕まったほうが道義的に良かったと思うけど、そこら辺はボカシて、続編がつくれそうな終わりかただった。

しみじみと懐かしい感じのするドラマだったけど、古臭いかといえばそんなことはなく、実は「血縁関係のないシングル女性達」が、一種の「家族」として楽しく暮らしている、最新の見たこともないタイプの「ホーム・ドラマ」だったりするのだ。
今まで、ホーム・ドラマといえば、血縁関係にある本物の家族の物語だった。 「寺内貫太郎一家」「ムー・一族」ずーっと飛んで、「渡る世間は鬼ばかり」・・・時に、住み込みの従業員や居候が加わることがあっても、基本的には血縁関係によって、はっきり家族と認められた人々の間に巻き起こるオハナシだ。
でも、「すいか」は違う。
ハピネス三茶という、下宿・・・まぁ、一種の地縁だわな・・・によって結ばれた「家族」の物語だ。
女同士の「友情」と捕らえるのが正解では? と言う人もいるかもしれないが、やっぱり「家族」と呼んだほうがぴたっとくるぐらい、濃密な関係だったと思う。
それでいて、個々人の生活や個性は最大限に尊重される、実の家族以上にある意味、理想的な関係・・・オモシロイなぁ。

木皿泉という脚本家は、なかなか力量のある人だ。
1回だけ脚本を書いた山田あかねもよかったぞ。 
脚本や演出、キャスト以外の細かい点もスバラシかった。

まず、外見も内装もレトロで味のある「ハピネス三茶」(美術さんのオリジナルだそうだ、びっくり!)
それから、登場人物たちのファッション。 
古着を中心とした、かわいらしいが個性的なもの。
女性の支持が高いのも肯ける。

割とお説教くさい台詞なんかも多くて、ほんの少し匙加減を間違えたら、陳腐になってしまいそうなところも、ふんわりした情感で包んだ優しいドラマだった。

オマケ : 浅丘ルリ子っていい女優だなあ。教授の役は、寅さんのリリーくらい彼女の当たり役かもしれない。