ハイジの徒然なるままに

なにげない日々にもたくさんのワクワクがあるはず・・・ある英語講師の毎日です♪

10年後の日本人の英語は?

2007年04月03日 | 英語
年に1度くらいのことだけれど、
子どもたちの英語スピーチコンテストの審査員をすることがある。
先日、まだサクラが咲く前だったが、、今年のコンテストがあった。
一生懸命に英語を練習した小学生が堂々と発表するのを見るのはとても楽しい。。。正直みんなに賞をあげたい気持ちになり、審査がつらいのも現実

さて、今年もネイティブの先生ふたりと一緒に審査することになった。
審査は主に"pronunciation"と"delivery"が項目となる

今回も感じた・・・
ネイティブ講師は、発音に甘い!甘すぎる!!

特に日本人が苦手な"f"や"th"の音、、、"L"と"R"の違いなど。
明らかに発音が違うのにそのあたりとっても「寛容」なのだ。

だって"Open your mouse."(もちろん"mouth"のつもり)じゃあどう考えたっておかしいでしょ?
"I was rate."って、、、私もLとRの発音が違って通じなかったって経験、いやっ!!っていうほどしてきました

絶対にこういうのは「減点対象」になるべきだと思った私。。。
でもネイティブは、、特に日本の滞在年数が長いと、、、そして年齢が若い人ほど、、、理解できれば少々の発音ちがいは問題ない、とのスタンスをとることが多い。

私が「だって発音の正確さも審査対象でしょう?」と言っても、、、
インドにはインドの英語が、シンガポールにはシンガポールの英語があるのだから、日本には日本人の英語があっていいはずだ。
理解できる範囲内であれば減点するにはおよばない、、、と言う。

でも4,5年前には少し様子が違っていたような・・・
そのときはネイティブ審査員も少し年齢が高く、考え方もconservativeだったかも知れないが、もっと発音に関してきびしく採点していた。

最近特に、「日本人英語」の考え方に大きな変化を感じる。
世界中でこれだけ多くの人が英語を第2外国語として話す今、確かに母語のアクセントの残る英語が認められるのは現実だ。
でも、それはあくまで「結果」であって学習途中で言うべきことではないのではないかと思う。
言語習得の段階においては「標準的な」世界中どこでも理解されやすい発音を身につけることを目標とするべきで、、、その結果として母語のアクセントが残るのはなにも問題もなく恥じるべきことでもないけれど。
子どものうちから(せっかく正確な発音が身につく年代なのに)少々発音がちがってもこれは「日本人の英語」だ、、、なんて寛容に受け止められては子どもたちの方がかわいそうだ。

さて、近いうちに小学校から英語教育が始まるけれど、
ここでも同じことが起きるのではないかと、懸念を感じる。。。
担任の先生が英語を教えることになる都道府県がほとんどだと思われるが、
最初から「日本人には日本人の英語があっていいのだ」と開き直られては、
せっかく身につくものも、身につけるチャンスを奪われてしまうも同然だ

このままの英語教育が進んだとしたら・・・

10年後には、"Janglish"が公然と教えられているのかも知れない。
そしてその頃には今の私のようにこれに抵抗を感じる人も少なくなるのか、、、
考えてみたら私も結構「ベテラン?」若い世代の意見にもっと耳をかたむけなければ!!のひとつの良い例なのか??
"Janglish"にどれだけ寛容になれるのか、、、私にとっては今後の課題でもある

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
将来を考えれば・・・ (waterfield)
2007-04-04 22:20:11
Heidi-sama

お久しぶりです。興味深い記事ですね~ こないだ上智大学の吉田研作先生と「小学校での英語教育」のお話聞く機会がありましたが、今や英語人口の6割は
Non-nativeだとか・・・

でも英語は音声がコミュニケーション成立にとって重要な要素であることは言うまでもないとのことでした。

で、最近オーストラリアの某大学の英語教育の見学にいってきましたが、当地の先生方はいわゆる「オーストラリア発音の英語」などは一切なく、学生も皆標準的な発音でしたよ!

Does it impede communication? の観点から審査をしてあげなければ・・・最終的に困るのは子供たちですもんね~

ワタクシもひさびさに横浜でレッスンでもしますかの~

(久々に長く書いたら疲れまひた~
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発音はいくらでもよくなる (philjoy)
2007-04-05 01:58:14
はじめまして、philjoyと申します。私も基本原則を知るだけで日本人の発音もずっとよくなると思っています。
英語指導者の方々や熱心な学習者との交流を目指して、英語発音に関する音声ブログ(http://geocities.yahoo.co.jp/gl/shaberum)をはじめました。ご参考にしていただければ幸いです。
返信する
waterfield-sama (ハイジ)
2007-04-07 08:02:07
コメントありがとうございます。
オーストラリアですか、、、私は行ったことありません
標準的な英語が教えられていたとのことですが、
私、実は新TOEICのリスニング結構気にいってます
イギリス、オーストラリア、ニュージーランドetc、いろんな英語を「解読」するようで楽しい♪
記事ではあんなこと書いたけれど、み~~んなが標準的な英語を話したら「おもしろみ」はなくなってしまいますね。。。そしてTOEICリスニングでもあまり差がつかなくなってしまう
返信する
philjoy-sama (ハイジ)
2007-04-07 08:16:43
はじめまして。
ブログも興味深く読ませていただきました。

「発音はいくらでもよくなる!」
は心強い言葉ですね♪
日本の英語教育においてもっと音声が見直されることを期待しています。

これからもどうぞよろしく。
時々お邪魔させていただきますね。
返信する
Janglish (ともちゃん)
2007-04-12 07:31:54
う~~ん 興味深いですね
確かに それぞれの発音でOKというところがありますね

ただ・・・
英語って どこを標準にするのでしょうか・・?
何をもって Nativeなのか・・と不安になります。
アメリカ英語をひっさげて欧州に行った私としては・・・
英国人は やっぱり米語が嫌いです
特に 学校の先生は 顔をしかめます
大陸も同じ・・・
どっぷり フランス訛りの英語であっても
スペイン語訛りの英語であっても
米語を嫌うのは 偏見だけ・・といえばそうですが・・・
日本では 戦後の影響もあって 米語を中心として
学ばせて それが 英語の標準である・・としていますが 果たしてそれだけでいいのでしょうか・・?
アメリカだけに行って生活するなら問題は無いと思うのですが・・・
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たしかに・・・ (ハイジ)
2007-04-15 23:13:38
英語ってどこを標準とするのか?
つまり日本ではJanglishが確立されていないんですよね
GAEと呼ばれるGeneral American Englishか、、、
それともRP(Received Pronunciation)いわゆるクィーンズイングリッシュが正しいのか?
それは答えが出るものではないですね。

ある意味言語におけるglobalizationが進んでいる国々においては母語のアクセントが反映された英語が「公認」されていると思いますが、
日本ではその「過渡期」のような気がします。

ここで政府が児童英語にどう取り組むか?によって日本人の英語の将来が決まるような気がしています。

・・・Janglishを確立するのが、結局は日本のglobalizationになるのか??
それとも・・・指導する立場としてはとっても複雑な心境です。
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