言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

真っ赤な夢

2018年03月01日 | Weblog

理解あるふりをして吐き出される
差別だとか侮蔑だとかに苛まれて
アイデンティティを見失いかけていた

真っ赤な夢を見て 怖くて泣いて
勢いよく目覚めたら 濡れていて
しばらく動けず 毛布に包まっていた

私が本当に恐れているものの正体を
きっと誰も知ることはないだろうけど
そのくらいのことはやってのけるけど

真っ赤に染まった指先は綺麗なまま
何を辿ることもなく 爪を立てるだけ
何を愛でることもなく 掻き切るだけ