難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

パソコン文字通訳における連携入力・・・

2011年10月18日 22時15分51秒 | バリアフリー
Iptalkを用いた連携入力の問題を解決しようとした研究。

「2人連携入力に必要な技能の特定、養成方法が確立していない」としたのは英断だ。

全難聴の要約筆記者養成カリキュラムにPC連携入力を取り入れていないのは技術が未確立だったからだ。各地の入力状況をビデオに撮ったり、比較検討したがまちまちなので、全国統一したものがなく、今後の課題として、初めてパソコン要約筆記に取り組む人にはまずは一人で入力することを基本とした。


ラビット 記
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「パソコン文字通訳における連係入力の状態遷移図を使った説明とQ方式の提案」 
http://iptalk.web.infoseek.co.jp/nck/katsudou/110902kenkyu_kai.htm

【概要】
・IPtalk を使用した2 人連係入力は約10 年の歴史があり、全国で多くの入力者が情報保障として行っているにもかかわらず、入力プロセスの解明、入力者に必要な技能の特定、養成方法などが確立していない。

・現状の2 人連係入力者の養成は、熟練者の経験的なノウハウ(「阿吽の呼吸」と呼ばれている)から、「パートナー間の意思疎通」を重視して、「モニターを良く見る」などの指導が行われているが、充分な効果を上げているとは言えない。

・こうした課題に対して、筑波技術大の白澤先生他により「パソコンノートテイクにおける連係入力プロセス分析」【白澤他 2010】により、連係が正常に行われている場合についての研究が行われている。

・本論文では、2 人連係入力において、初心者入力者がしばしば陥る連係が破綻した状態から正常に戻るプロセスに注目し、2人連係入力プロセスの記述方法として状態遷移図(注1)を用いることを提案し、2人連係入力の連係破綻からの復帰プロセスにおいて「連係破綻時のチーム対応」が重要であることを指摘した。
また、初心者入力チームが2人入力状態を容易に維持し、破綻した場合に容易に復帰できる方法として、Q(cue)方式を考案した。

注1
状態遷移図とは、簡単に言えば「すごろく」のようなものです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8A%B6%E6%85%8B%E9%81%B7%E7%A7%BB%E5%9B%B3

【白澤他 2010】白澤麻弓、三好茂樹、石野麻衣子、吉川あゆみ、松崎丈、中野聡子、岡田孝和、太田晴康:パソコンノートテイクにおける連係入力のプロセス分析、
日本特殊教育学会第48 回大会発表論文集、pp239(2010)

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