難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳の聞こえとコミュニケーション

2011年12月10日 15時38分54秒 | 人工内耳
乳幼児からの難聴者なので、音の世界が「ふつうに」聞こえた経験がない。人工内耳の聞こえも補聴器での聞こえと比較することになる。

高音失墜型なので、補聴器では高い音が聞こえない。「ち」と「し」、「ひ」と「い」、「ま」と「ば」、「や」と「ら」とか楽器は管楽器のピッコロやシンバル、ピアノの高音域、環境音は電子レンジの終了音、やかんの沸騰音など枚挙に暇がない。

人工内耳をすると低音域から高音域までフラットに入るようになるが、えっ何今の言葉は?音は何?状態になる。生まれてから聞いた経験の蓄積が圧倒的にないからだ。
しかしいったん記憶すると次からは聞こえるようになるのが不思議。
ジージジッーとしか聞こえなかったが振り向いて犬が吠えているのを見るとワンワンと聞こえる。聞いたことがない蝉の鳴き声もあれがそうだと教えられればそれが聞こえる。

オンが聞こえることより言葉が聞こえることが嬉しい。
昨夜も、今度休んでいいかと上司に聞くとぼそっと「いいよ」というのが聞こえた。ほんとにぼそっと言うので補聴器では聞こえなかっただろう。

勤務先のスタッフに今日は寒いねと挨拶するとホントねとか寒いわあとか言っているのが聞こえる。こうした挨拶がわかると人間関係もほっこりする。これがコミュニケーションかあと思う。

恋人同士が
「今日はいい天気だね」
「そうねえ、いい天気だわ」
「暖かいねえ」
「うん、暖かいわ」
と会話して、文意はあまり意味がないが共感のオウム返しをしていることに意味がある。コミュニケーションが意思の疎通であって言葉の交換ではない例。
その会話が聞こえてコミュニケーションになることは多い。


ラビット 記
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ピアノと周波数 - ひとりごと
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ピアノ高音部分なら、人工内耳ではっきり聞き取れ違いがわかるのはいったいどうなってるのか? という疑問について。
STさん が調べて下さっていてお話を伺う事ができました・・・(感謝・感謝)ホントに忙しい中、私の ...
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