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文在寅が日米韓防衛会談を拒否、中国に忖度し堂々と米韓同盟を壊し始めた…

2020-09-12 18:31:24 | 日記
韓国

文在寅が日米韓防衛会談を拒否、中国に忖度し堂々と米韓同盟を壊し始めた…

週刊新潮WEB取材班編集

2020年09月08日 15時00分 デイリー新潮

文在寅(ムン・ジェイン)政権が米韓同盟を公然と壊し始めた。

日米韓の防衛相会議を欠席したうえ、閣僚や駐米大使が公開の席で同盟の存続を疑問視した。韓国観察者の鈴置高史氏が深掘りする。

■ルビコン河を渡った韓国

鈴置:韓国の保守系紙が大騒ぎしています。日米韓は8月29日にグアムで防衛相会談を開催する予定でしたが、韓国が欠席したからです。

韓国は中国と北朝鮮の顔色を読んで、米国と少しずつ距離を置いてきました。それがついに堂々と「離米」するに至ったのです。

朝鮮日報は社説「韓米日・国防長官会談に不参加、国民をどこに連れて行くのか」(8月31日、韓国語版)で「米韓同盟破壊」に悲鳴をあげました。結論部分を訳します。

・北朝鮮のSLBM(潜水艦発射型ミサイル)完成は目前だ。中国は東アジアの覇権を露骨に推し進めている。中ロは昨年、朝鮮戦争以降初めて東海(日本海)上空で合同訓練を実施し、ロシア軍用機は独島(竹島)領空を侵犯した。

・こんな北中ロの脅威を、韓米日による安保の共助なくしてどうやって防ぐのか。敵性国の顔色を見るほどに卑屈になって、国の安全保障を担保できるのか。

米韓同盟に詳しい日本の安保専門家も「韓国はルビコン河を渡った。仮想敵に対し米国との絆を見せつけるための会談に参加しなかったのだから」と眉をひそめました。

■「習近平訪韓」が脅し材料

――韓国政府は不参加をどう説明しているのですか?

鈴置:国防部も鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官自身も「(外遊すれば)帰国後に隔離されて業務に支障が出る」と説明しました。

しかし、公務の海外出張者は隔離を免除するとのルールが韓国にはあるのです。

8月9日に康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が訪独した時も、このルールが適用されています。だから「隔離」は説明にならない。

中央日報は「韓日米国防相会談から抜けた韓国国防長官の釈明『離任・就任式に出席できないから』」(9月1日、日本語版)で「弁解になっていない」と厳しく批判しました。

――結局、「中朝への忖度」なのですね。

鈴置:韓国の保守系紙は「ことに、中国に気を使った」と見ています。8月22日に中国外交トップの楊潔?・共産党政治局員が釜山で、韓国大統領府(青瓦台)の徐薫(ソ・フン)国家安保室長と会談しています。

この会談で、中韓は習近平国家主席の早期訪韓を確認しました。文在寅政権にとって習近平訪韓は政権浮揚の有力な武器。それを実現するためにも、日米韓3か国の防衛相会談には参加できなかったのでしょう。

 
2017年10月30日、中国は韓国に「3NO」――3つの「しないこと」を約束させました。

これにより、米国とのMD(ミサイル防衛網)構築、米国のTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)追加配備と並び、日米韓3か国の軍事同盟など中国包囲網への参加も、韓国は禁じられたのです。

「3NO」を破れば、習近平訪韓が取り消されることはもちろん、どんなイジメをされるか分かりません。

■防衛相会談は中国非難の場に

――でも、これまでは日米韓で防衛相会談を開いていた……。

鈴置:最近では2019年11月17日にタイで開きました。しかし、その後に状況がガラリと変わった。米中対立が激しくなった結果、日米韓の防衛相会談を開けば、中国を非難する場になることが確実になったのです。

2019年11月の日米韓防衛相会談では共同声明を発表しました。北朝鮮の非核化に向けた3か国の共同対処が主眼であり、「東シナ海」など具体的に中国を示す文言はありませんでした。

一方、韓国の欠席により3か国ではなく、日米の2か国で実施した8月29日の防衛相会談。エスパー(Mark Esper)長官と河野太郎大臣は「自由で開かれたインド太平洋地域」との展望を共にしたうえ、東シナ海と南シナ海、さらにはこの地域と世界での法の支配に基づいた秩序の維持で協力することを改めて確認しました。

米国の発表資料「Readout of Secretary of Defense Mark T. Esper’s Meeting With Japanese Defense Minister Taro Kono」で原文をお読みください。

・Secretary Esper and Minister Kono exchanged views on their shared vision for a free and open Indo-Pacific region. The Secretary expressed serious concern regarding Beijing’s decision to impose a national security law in Hong Kong, as well as coercive and destabilizing actions vis-?-vis Taiwan. Both Ministers restated their commitment to maintain a rules-based order in the East and South China Seas, and more broadly in the region and world.

■米国の踏み絵を蹴飛ばした韓国

エスパー長官は「中国による香港国家安全維持法の強要と、台湾を不安定にするに強圧的な行動」にも懸念を表明しています。ただ、日本側の発表資料には「香港」「台湾」に触れたエスパー長官の発言のくだりはありません。

いずれにせよ、こんな、中国に弓を引く会議に韓国は参加できない。韓国には、今回の日米韓防衛相会談が米国に突き付けられた「踏み絵」に見えたことでしょう。そして中国に忠義を示すため、踏み絵を蹴飛ばして見せたのです。

――では今後、韓国は3か国の防衛相会談に参加しない?

鈴置:米中対立は激しくなる一方。これを考えると、日米韓防衛相会談そのものが消滅する可能性が高い。下手すると「米韓」防衛相会談も、「米韓」首脳会談も開けなくなります。米国が踏み絵――「会談後に発表する共同声明に中国非難を盛り込もう」と提案すれば。

■反米の本性を現した文在寅政権

――この先、米韓同盟はどうなるのでしょう?

鈴置:文在寅政権は3か国防衛相会談を蹴り飛ばしたのを期に本性を現しました。 中朝を仮想敵とする米韓同盟に異を唱え始めたのです。この政権の中枢は、大統領を筆頭に「米韓同盟こそが諸悪の根源」と信じる左派で固められています。

9月2日、李仁栄(イ・イニョン)統一部長官が「米国との軍事同盟から脱しよう」と呼びかけました。

左派系のキリスト教団体を訪問した時のことです。東亜日報の「李仁栄『韓米同盟は冷戦同盟…平和同盟に転換しうる』」(9月2日、韓国語版)から発言を引きます。

・韓米関係がある時点には軍事同盟と冷戦同盟を脱皮し、平和同盟に転換できると考える。

「平和同盟」がいったい何を指すのか、李仁栄長官の発言からはうかがえません。そもそもそんなものが存在するのか、首をかしげざるを得ません。ひとつ言えるのは韓国の閣僚が「米国との軍事同盟は破棄しよう」と主張したことです。

――どんな文脈からこの発言が飛び出したのですか?

鈴置:直前に「米朝関係の進展にかかわらず、韓国は北朝鮮との関係改善に取り組む方針である」との趣旨で発言しています。合わせて読めば「いずれ、北朝鮮は敵ではなくなる。そうなったら米韓の軍事同盟は不要だ」との主張です。もちろん「中国は韓国にとって敵ではない」との前提で語っています。

左派に限らず普通の人も、ほとんどの保守も韓国人は中国を敵に回すつもりは毛頭ない。「北朝鮮も敵でなくなった時には米国との軍事同盟は不用」との考え方は韓国でかなりの説得力を持ちます。


共通の敵のない同盟の存在意義は薄い。それどころか韓国の場合、重荷になっていく。米中対立が深化するほどに、米国との同盟を維持する韓国は中国に憎まれるのですから。

■米国の要求を拒絶した駐米大使

――韓国の閣僚が同盟廃棄を言い出すとは、米政府は驚いたでしょうね。

鈴置:もっと驚いたのは、駐米韓国大使までが米韓同盟に疑義を示したことでしょう。9月3日、イ・スヒョク駐米韓国大使はジョージ・ワシントン大学・韓国研究所で講演した時の発言です。

 
朝鮮日報の「米国が中国牽制に参加を要求するのに…駐米大使『安保は米国、経済は中国』」(9月5日、韓国語版)の前文が以下です。

・イ・スヒョク駐米大使が「韓米同盟の未来の姿を深く考えなければならない」とし「中国が最大の貿易相手という事実を考慮せねばならぬ」と語った。鋭い米中対立の中、連日、同盟国に支持を訴える米国に一線を引く発言を駐米大使が公開的にしたということだ。

 イ・スヒョク大使は「我が国は安保の側面では米国を頼っている」とも語り、米国の重要性に言及してはいます。が、その次に「安保だけでは国家の存続は難しい」と述べて、中国包囲網に参加せよとの米国の要求を拒んだのです。

「同盟の未来の姿を深く考えなければならない」との発言は、「うるさいことを言うなら、中国側に寝返ってもいいのだぞ」との米国に対する脅しでしょう。

この大使は6月3日、韓国メディアの特派員とのオンライン懇談会で「(米中の間で)選択を迫られる国ではなく、もはや我々が選択する国になったとの自負心を持っている」と述べています(「文在寅の懲りぬ『米中二股外交』 先進国になった!と国民をおだてつつ…」参照)

米中を天秤にかけて「板挟み」を乗り切るという韓国の作戦を体現している人なのです。特に今回は、韓国メディアの特派員との懇談会という内輪の席ではなく、公開の場で――米国人の前で、「同盟を辞めてもいいのだぞ」と言い放ったのです。

■「核さえ持てば大丈夫」

――韓国は米韓同盟を破棄してやっていけるのですか。

鈴置:デイリー新潮の「日本への毒針? 原潜保有を宣言した文在寅政権 将来は『核武装中立』で米韓同盟破棄」で指摘したように、韓国は中立化と同時に核武装する、という作戦を立てています。

「自前の核を持てば米国と離れても問題ない」という国民へのプロパガンダも始まりました。中央日報の「韓国外交安保専門家『米中の一方に寄るのは危険…強軍で外交を支えるべき』」(9月1日、日本語版)が典型です。

ソウル大学の全在晟(チョン・ジェソン)教授にインタビューした記事です。全在晟教授は外交部、統一部、国防部、南北会談本部の諮問委員を務める文在寅政権のブレーンです。

記事の見出しにもある通り「中立の勧め」ですが、全在晟教授は「強力な軍事力を持てば、それを実現できる」と訴えました。以下です。

・原子力潜水艦と空母は、米中の対決構図に影響を受けず韓国が独自で海上輸送路を保護する役割をする。

「核武装しよう」と明示的に語ってはいませんが「原潜の保有」は「核弾道弾を持つ」こととほぼ同じ。「日本への毒針? 原潜保有を宣言した文在寅政権 将来は『核武装中立』で米韓同盟破棄」で解説した通りです。

■「共通の価値観」には馬耳東風

――核武装とセットで中立化に動く韓国を、米国はどう扱うつもりでしょうか。

鈴置:安保専門家は「離米する韓国に核武装は許さないだろう」との意見で一致しています。だからこそ韓国は「米国側にいる」フリをして核武装する作戦なのでしょうが。

米国は公的な人物の「離米発言」に対してはVOA(Voice of America)を通じ、その都度、牽制しています。李仁栄長官には「国務省『米韓同盟は冷戦同盟』との指摘に『安保協力を超えた確固とした紐帯関係』」(9月5日、韓国語版、一部は英語)で釘を刺しました。

見出しの「安保を超えた紐帯」とは「米韓は民主主義や法による支配、人権など共通の価値を持つではないか。中国にはそんなものはないぞ」ということです。それを支える本文は以下です。

・While our Mutual Defense Treaty remains the bedrock of our alliance, our shared values of freedom, democracy, human rights, and the rule of law have further strengthened our unwavering bonds with the ROK.

ただ、この説得は「民主主義を世界中の人が追い求めている」と信じ込む米国人のナイーヴさを露呈しています。

韓国では法律が極めて恣意的に適用されます(『米韓同盟消滅』第4章「『妄想外交』は止まらない」参照)。

法の支配」という点で韓国は米国よりも中国に近い。「米韓は価値観を共通する」と言われて韓国人がどこまでピンと来るか……。


■Quadに韓国は入れない

――親米派にクーデターを起こさせる手は?

鈴置:その可能性は極めて薄いと思います。そこまでして韓国を自分の側に置くインセンティブは米国にない。対中戦略を考えた際、軍事的に韓国はさほど重要な位置にないからです(日本への毒針? 原潜保有を宣言した文在寅政権 将来は『核武装中立』で米韓同盟破棄」参照)

それに、韓国の親米派に中国に立ち向かう覚悟があるか、はなはだ怪しいのです。仮に、クーデターが成功しても「親米に見えて実は従中」政権が登場する可能性が高い。

米国の安保専門家から韓国に関しヒアリングを受けるたびに、これを聞かれます。保守も含めた韓国人の「離米従中」は米国人も専門家なら、よく分かってきたと思います。

総じて言えば今のところ、米国は韓国を様子見しています。8月31日、ビーガン(Stephen Biegun)国務副長官が、中国牽制用の集まり「Quad(日米豪印協議)」をNATOのような多国間の常設機構に格上げする方針を打ち出しました。

国務省の「Deputy Secretary Biegun Remarks at the U.S.-India Strategic Partnership Forum」(8月31日、英語)で読めます。

ビーガン副長官は「韓国、ベトナム、ニュージーランドの3か国を加えた『Quadプラス』に拡大するつもりか」との質問に「やや慎重である。すべての国が同じ速度で進むべきだからだ」と答えています。

・ I think we’re going to have to be a little bit careful here in doing that, although I think from an American perspective that would be easy. We’ve got to make sure everybody’s moving at the same speed.

要は「中国の顔色を見る韓国などを包囲網に加えれば、機構が弱体化する」との考えを示したのです。韓国にとっては米中のどちらを選ぶかの決断に、猶予期間が与えられたわけです。

■韓国の死命決める米中半導体戦争

――米国の「様子見」が終わる時は来るのでしょうか。

鈴置:米国の対中攻撃を韓国が邪魔すれば、韓国への「お仕置き」を発動すると思います

焦点は米国によるファーウェイ(華為技術)への締め付けです。サムスン電子がファーウェイに中核部品を供給すれば、米政府はサムスン電子に制裁措置を科すでしょう。

制裁の程度にもよりますが、同社が韓国経済に占める大きさを考えると、国全体に相当な痛みをもたらすのは間違いありません。

さらにFRB(連邦準備理事会)が韓国に供給している為替スワップも停止すると思われます。これは韓国の金融市場を大きく揺らします。

注目すべきは、米政府がファーウェイ締め付けの度を増していることです。

非米国企業には、ファーウェイが設計に関与し、米国の技術の絡む半導体の供給を禁じてきました。8月17日にはそれをファーウェイが設計しない半導体にも広げました。

つまり、ありとあらゆる半導体をファーウェイには売るな、ということです。


「米国の技術が絡む」との但し書きが付いていますが、「米国の技術が絡まない半導体」は皆無と見られますので、事実上「半導体は一切、売るな」ということです。

日経の「米、ファーウェイ徹底包囲網 テック経済圏から遮断」(8月18日)は「米政府関係者は、サムスン電子や台湾の聯発科技(メディアテック)などが設計する半導体を想定商品として示唆した」と報じました。

サムスン電子は米国の照準鏡のど真ん中に入っているのです。

メモリーで世界最大手のサムスン電子が半導体供給を中断すれば、ファーウェイは死活的な打撃を受けます。

それを防ぐため中国政府が韓国政府に対し、米国の締め付けをサムスン電子に無視させるよう圧力をかける可能性が高い。

サムスン電子が無視すればもちろん、米国は韓国に鉄槌を下します。半導体を舞台にした米中戦争は韓国の死命を決するのです。

鈴置高史(すずおき・たかぶみ)

韓国観察者。1954年(昭和29年)愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日本経済新聞社でソウル、香港特派員、経済解説部長などを歴任。95~96年にハーバード大学国際問題研究所で研究員、2006年にイースト・ウエスト・センター(ハワイ)でジェファーソン・プログラム・フェローを務める。18年3月に退社。著書に『米韓同盟消滅』(新潮新書)、近未来小説『朝鮮半島201Z年』(日本経済新聞出版社)など。2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月8日 掲載

小国チェコが「中国からのカネ」より「台湾との友好」を選んだワケ

2020-09-12 18:12:17 | 日記
小国チェコが「中国からのカネ」より「台湾との友好」を選んだワケ

「約束を破る国とは付き合えない」

PRESIDENT Online

さかい もとみ

チェコの上院議長による台湾訪問が波紋を広げている。

中国の外相はチェコに対し「重い代償を払わせる」と宣言し、チェコ製品の禁輸措置を講じた。

欧州の小国であるチェコは、なぜ中国ではなく台湾の味方をするのか。在英ジャーナリストのさかいもとみ氏が解説する――。

あの中国とどう渡り合うのか?

8月30日、チェコのミロシュ・ビストルチル上院議長が率いる代表団が1週間の日程で台湾を訪問した。9月3日には蔡英文総統と会談し、中国からの猛反発を食らっている。

台湾を取り巻く外交関係は、「一つの中国」を国是とする中国により徹底的にその芽を摘まれ、台湾と関わった国家に対しては「中国からの不当ないじめに遭う状況」が恒常的に繰り返されてきた。


中国との経済関係を重視する多くの国々は、そうした「面倒」が起こるのを避け、積極的に台湾との交流は行わないとする判断が「世界の認識」だったと言える。

「チェコのような小国が、あの中国とどう渡り合うのか?」

世界中の目はそんな疑いの眼で訪台するチェコの動向を追っていた。

しかし、チェコと台湾の間には、「中国への忖度や配慮は不要」といえるほど、「両国」の経済関係が十分に積み上げられていたという。

今回はチェコ代表団の台湾行きが実現した経緯とその背景について論じてみたい。

中国からの圧力を受けていた前議長が突然死

チェコでは、「訪台団実現」までは少なからず紆余曲折があった。

訪台団の派遣構想は2019年9月、ヤロスラフ・クベラ前上院議長がこうした意向を最初に打ち出した。時期は、台湾総統選の後と具体的に言明。

これに対し、ゼマン大統領とバビシュ首相はいずれも反対を表明する一方、ペトシーチェク外相は「干渉する意思はない」との立場を明らかにしていた。

しかし、クベラ前議長はその後、中国政府関係者から容赦ない圧力を受ける。ついに、クベラ氏は台湾訪問を前に、こうした圧力やストレスもあったのか心臓発作で突然死した。

その後、前議長が「中国からの圧力を受けていた」と遺した手紙があったことに加え、前議長夫人と娘が圧力を受けていた経緯をテレビ番組で証言。

こうした流れに押され、新任のビストルチル議長が4月末、改めて訪台団の実施を発表した。派遣に当たり、議会で是非を問う採決の結果、50対1の賛成圧倒的多数を得て、出発の運びとなった。

チェコ政財界の代表90人から成る訪台団を率いたビストルチル上院議長は、同国の外交儀礼の順位で大統領に次ぐ第2位と位置付けられる。

これほどまでの高官が代表団を率いて台湾に向かうことは、中国にとって「国是を揺るがす一大事」と見なされることは間違いない。

一方、ビストルチル議長にとっては、志半ばで亡くなったクベラ氏の遺志を抱いての台湾行きとなり、その決意は並大抵のものではなかったことだろう。

中国からの大規模投資が赤字に

中国は2014年から「一帯一路」構想を掲げ、チェコを含む沿線上の各国に巨額の投資を行っていることは周知の通りだ。

しかし、チェコ中央銀行の統計によれば、チェコの輸出額のうち、80%はEU加盟各国向けで、対中輸出は財の輸出が1.3%、サービスの輸出は2.3%にとどまる。

一方、輸入額で見ると、全体の15%が中国からとなっており、これは主に電子関係の設備、モジュールや部品だという。

チェコ経済界のみならず、国民もが中国への信頼関係を失う象徴的な出来事は、「対チェコ向け直接投資(FDI)の不履行」だったとされる。

2016年に習近平主席がチェコを訪問、その際に「950億チェココルナ相当(約4500億円)を同年中に投資、さらに2320億コルナを5年以内に投じる」と約束した。

ところが蓋を開けてみたら、2017~18年の中国からの対チェコ投資はなんと赤字で、チェコからの投資額の方が大きいという結果に終わった。

チェコから見たFDIの流入額割合を見ても、最も依存度が高いのは欧州諸国で95%に達するのに対し、中国からはわずか0.4%にとどまる。

プラハ市長は「投資はほとんど実現していない」と批判

こうした事態について、対中強硬派で、北京との姉妹都市提携を反故にしたプラハ市のフジブ市長は、「中国はチェコで多額の投資をすると約束したが、ほとんど実現していない」と批判。

チェコの一部の政治家やメディアが経済的な利益を誇張し、中国に融和的な世論を喚起しているとした上で、「中国がわが国の国内総生産(GDP)に与える影響は1%に満たない」と述べ、親中派勢力の主張を切り捨てた。(時事通信、9月4日)

つまり、約束を破る国とは話をする意義などない、と決めつける格好となっている。

世界を席巻する「中国人インバウンド効果」についても、チェコの訪問客統計を見る限り、同国における中国人客は多くない。

ちなみにアジアからの国籍別トップは日本人で、次いで韓国人と続き、中国は3番手に過ぎない。

余談だが、韓流ドラマ「プラハの恋人」の大ブレイク以来、韓国人観光客の背中を押しているという。

中国側は「重い代償を払わせる」と応酬

一方、中国の王毅外相は8月31日、チェコに対し「重い代償を払わせる」「台湾問題で『一つの中国』に戦いを挑むことは、14億人の中国人民を敵に回すことで、国際的な背信行為だ」と述べた。

ェコ代表団が台北から無事に首都・プラハに帰り着いたのちも、中国からの「報復」は続いている。9月7日、奇妙なニュースが流れてきた。中国の顧客がチェコ製ピアノの発注を取り消した、というのである。

日本経済新聞(9月7日)によると、中国政府がチェコ製品に禁輸を科すことになり、これを受け、北京の顧客が約530万コルナ(約2500万円)に相当する老舗ピアノメーカー「ペトロフ」へのピアノ発注を取り消したという。

在チェコ中国大使館の資料によると、2018年にペトロフの全出荷台数のうち3分の1が中国で売られたという。

同社にとって、中国マーケットがいわば最大のお得意様で、これを失ったら、存続を左右する死活問題になりうる。

大統領自らピアノ演奏を行う友好ぶりだったが…

中国では2018年以来、「一帯一路」沿線各国で作られた中国向け貿易品目を展示する「中国国際輸入博覧会(CIIE)」を毎年上海で開いている。

これの第1回開幕に合わせ、チェコのゼマン大統領が訪中。その際、チェコのブースに展示されていたペトロフ製ピアノを使って、習近平国家主席を前に、同大統領が自ら記念の演奏を行った。

曲は、ジャズのスタンダードナンバーとして有名な「センチメンタル・ジャーニー」。

上海ジャズの歴史は世界に知られることから、それを意識しての選曲だったのかもしれない。

こうした経緯から、ペトロフの中国での「行方」が、国際問題の場に持ち出されてしまったとも言えようか。

かようにチェコは「ある時点」まで、中国を友好国として捉えていた。

ところが、「大統領の習主席へのピアノ演奏プレゼント」をよそに、徐々に中国のチェコにおけるプレゼンスの低下が露呈。

今ではチェコにとって、「経済上では対中関係はあってもなくても良いレベル」となっている。(日経アジアンレビュー、9月7日)

EU圏最大の鴻海拠点をもつ国でもある

中国と明確に対峙する一方、チェコは台湾資本を積極的に受け入れている。

チェコに進出している外国法人で最大投資者は台湾に本社を持つ鴻海科技集団(フォックスコン)だ。

同社は電子機器の生産を請け負う電子機器受託生産(EMS)では世界最大の企業グループで、あのアップル社のiPhoneの組み立て工程も引き受けている。

その他にも、ASUSやACERといった世界に知られるPCメーカーがチェコでビジネスを展開している。

目下、米中関係が著しく悪化する中、鴻海はサプライチェーンを中国国内とそれ以外とを分断する構えを見せており、そうした流れを見てもチェコ拠点の重要性はさらに高まる。

ちなみに鴻海のチェコ拠点は、同社にとって欧州連合(EU)内に持つ最大規模。チェコにおける輸出品生産企業というポイントで見ると、同国を代表する自動車メーカー・シュコダ(SKODA)に次いで、鴻海は2番目の地位を占める。

これまで述べたように、チェコは自国の経済に対する対中依存度が相対的に低い一方、台湾からの投資が突出して大きかったという背景があり、最終的に今回のような「大決断」ができたとも考えられよう。

現地の経済アナリストは「チェコのマクロ経済は、外国からの投資を受けて安定している」とした上で、「チェコ経済が中国からの投資に依存しているという考え方は正しくない。

中国からの投資を受けるために他のことを犠牲にしなければいけない状況にもない」と分析しており、「中国に対する忖度はチェコでは不要」とみるべきだろう。

各国も台湾との結びつきを重要視するのでは

チェコに牙をむく中国に対し、ドイツのマース外相は9月1日、欧州5カ国を歴訪した中国・王外相との共同会見の場で「われわれは国際的なパートナーには敬意をもって接する。

相手にも同じことを期待する」と明確に中国側を牽制した他、フランス外務省やスロバキアのペレグリニ首相もEU加盟国であるチェコとの連帯を強調した。

アナリストの間ではこんな見解も聞かれる。

「独仏両国の発言が後押しとなり、各国の政治家は今後、『一つの中国の原則』を放棄しないまま、台湾との経済的な結びつきを重要視するのではないか」

世界が冷戦構造から脱する機会となった「ベルリンの壁崩壊」は、元はと言えば旧東ドイツ国民による同国からの脱出を、当時のチェコスロバキア国民が手助けしたことが発端となっている。

その後、チェコスロバキアは「ビロード革命」と呼ばれる平和な形で共産党政権を倒し、ついには旧ソビエト連邦の崩壊にまで至った。

ビストルチル議長は台湾訪問に当たり、ビロード革命の指導者だった「故バーツラフ・ハベル元大統領の遺志を継ぐ旅になる」とも述べている。

「平和と自由の獲得」を是とするチェコの人々の思いも後押しした、今回のチェコ代表団の台湾訪問。この出来事はやがてどんな形で世界史の上で評価されることになるだろうか。

韓国の家計負債 群を抜く1位/IIF

2020-09-12 17:55:51 | 日記
韓国の家計負債 群を抜く1位/IIF

家計負債が大きければ、金利や元本返済により家計の可処分所得が減少して消費に悪影響を与える。

韓国の場合、家計負債の6割以上が不動産取得に当たられており、不動産価格が下落に転じれば、金融機関は追加担保を求めるか、強制処分させ、不動産担保の借入者は借金だけが残ることになる。

こうした売りが売りを呼び、さらに不動産価格は下落しバブルは完全に崩壊する。

金融機関は不良債権が発生し、貸し出しを厳しくすることから、借り入れが大きい中小企業の資金が回らなくなり、破綻するしかなくなり、経済は悪化し、失業率も悪化させる悪循環に陥る。

そのお手本が日本のバブル崩壊でもある。

文政権は、バブル化した不動産をどうソフトランディングさせるのだろうか。


韓国の家計債務比率が世界の主要国・地域で1位を記録している。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響による生活苦や経営難などで家計や企業の借金が急速に増えている。

国際金融協会(IIF)が発表したところによると、今年3月末基準で韓国の家計債務比率は97.9%で世界主要39ヶ国・地域のうち最も高かった。

また、韓国の家計債務比率は昨年末(92.1%)に比べ5.8ポイント上昇。家計債務の増加スピードも香港(9ポイント)、中国(6.4ポイント)に続き3位だった。
韓国の2019年のGDPは名目1兆6,463億ドル。
以上、

韓国の家計負債は不動産バブルと直結している。

特に首都圏では、社会主義の文政権になり新規開発規制、再開発規制により住宅供給戸数が前政権の5万戸前後から2万戸台まで急減、経済悪化からの低金利の条件下、需給バランスを崩し不動産価格を急騰させてきた。

2017年だけ前政権からの開発もあり5万戸あまり供給されたが、その後は開発規制強化から大きく減少している。

それにもかかわらず、文政権はバブルの鎮静化を図るため、就任後3年間で20回以上にわたり、

各種融資ローン規制、売却時のキャピタルゲイン税増、不動産取得にかかわる税増などによる規制措置を採用してきたが、市場原則の需給バランスを無視しているため、焼け石の水、効果なく、逆に対策を採るごとに不動産価格を上昇させ、税強化を図っている。

さらに、2018年4月の南北首脳会談により、北朝鮮の開発拠点として市場ニーズが飛躍的に高まると見た中国等からの投資金が大挙して流入、それに加え、文政権による外資や外国人投資家に対する規制はほとんどなく、大きな上昇原因となってきた。

外国人は首都圏でここ3年間で2万数千戸を取得しているという。うち6割超が、国家政策や米中貿易戦争により経済成長が鈍化し、不動産価格が落ち着いた中国からだという。

中国にしても韓国にしても不動産投資により成金になる人たちが異常に多く、左派で韓国与党のともに民主党議員たちの巨額資産形成もほとんどが土地転がしで得た資産(平均資産1.5億円あまり)となっている。

現在も与党関係者はいくつも不動産を所有し、党や青瓦台から1戸残し売れとの指示に対しても、取得を続けるため役職を集団で辞任する議員たちもいるほど。

ここまで不動産価格の沈静化に動き、逆に上昇させてきた文政権が、不動産バブルを崩壊させた場合、家計や金融機関を直撃することから極端な政策は講じられず、そこで今回もまたキャピタルゲイン税の増加や不動産投資家の家賃に目をつけ、家賃統制令を敢行した。

しかし、これでは借金して購入した一般の国民からは下落すれば大損すると批判され、投資家からは利益が出ないと批判され、不動産価格の上昇で家賃が高騰してきた借家人から、また住居用不動産を購入しようとする一般国民からもこれまで高騰させてきた不動産政策に対し、30代の文在寅氏の岩盤支持層たちを中心に批判が殺到、剥離して文支持率も急落させた。

不動産価格は、経済原則により経済が悪化すれば不動産ニーズは弱まり下落する。

しかし、前提となる需給バランスが、左派学者など素人政策者により、供給不足という大きく需給バランスを人為的に崩させており、不動産ニーズが強いまま投機が投機を呼び込み価格は、いくら沈静化政策を講じても下がらず上昇を続けるしかなくなっている。

さらに少子高齢化や経済の悪化は、仕事を求め首都圏に人口が集中する必然現象から、首都圏の不動産ニーズは高まり、価格を上昇させる要因も内包している。

それに加え、北朝鮮による南との融和政策が復活すれば、中国人投資家が再び殺到することになり、価格押し上げ要因となる。

文政権は不動産価格を沈静化させるためには、首都圏に安定的に供給し続けること、これまで失敗してきた近視眼的な目先の沈静化対策ではなく、個人、法人、外国人に対する税や金融政策による総合的な不動産政策が求められよう。











米国、「やっぱり!」文在寅政権、任期中に作戦指揮権移管せず「信頼感が欠如」

2020-09-12 17:16:53 | 日記
勝又壽良のワールドビュー
好評を頂いている「勝又壽良の経済時評」の姉妹版。勝又壽良が日々の世界経済ニュースをより平易に、かつ鋭くタイムリーに解説します。中国、韓国、日本、米国など世界の経済時評を、時宜に合わせ取り上げます。


米国、「やっぱり!」文在寅政権、任期中に作戦指揮権移管せず「信頼感が欠如」

2020年09月12日

米国経済ニュース時評韓国経済ニュース時評

米国による文政権への信頼度は、地に墜ちていることが分った。国益のためには、米中二股外交を行うと明言する文政権が、米国から信頼を受けるはずがない。

韓国は、戦時作戦統制権の移管を在韓米軍に求めている。

現状では、米軍が作戦統制権(作戦指揮権)を持っており、韓国軍は米軍の指揮下で行動する義務を負っている。

これを是正して、韓国軍が作戦指揮権を持ちたいとしている。だが、米軍は文政権在任中、移管しないと示唆した。

『朝鮮日報』(9月12日付)は、「在韓米軍司令官、文大統領任期中の戦時作戦統制権移管不可を示唆」と題する記事を掲載した。

在韓米軍のロバート・エイブラムス司令官は9月10日(現地時間)、「われわれが(戦時作戦統制権移管のプロセスにおいて)約束したことは、ゴールポストを動かさないということだ」と発言した。

(1)「エイブラムス司令官はこの日、米戦略国際問題研究所(CSIS)主催の画像会議に出席し、「2015年11月、韓米国防相の間で条件付きの戦時作戦統制権移管計画がとりまとめられ、26項目の具体的かつ重要な軍事的能力について規定したが、この条件に合わせるには率直にやるべきことがさらに多くある」とした上で、上記のように述べた。

韓国の現政権が任期中(2022年)の統制権移管を急ぐ過程で、「基準の緩和」など条件を見直そうとする動きに懸念を示したと解釈されている。任期中の統制権移管は、現政権が掲げる主要な国政課題の一つだ」

朴政権時代は、作戦指揮権の韓国移管を延期するように求めた。

文政権になると民族主義が先立ち、韓国軍が作戦指揮権を握って軍事行動を起こさせない、という政治的意図が浮かび上がっている。

北朝鮮軍が侵略行為を始めても、韓国軍が指揮権を握れば在韓米軍を動かせないようにする危険性も考えられるのだろう。文政権は、それだけ信頼を失っている。

(2)「エイブラムス司令官は

「メディアは初期作戦能力(IOC)、完全作戦能力(FOC)、完全任務遂行能力(FMC)を統制権移管の3つの条件と報じているが、それはリンゴとオレンジと同じくらい違う話だ」

「未来連合軍司令部の三段階検証は、備えるべき複数の軍事的能力の一つに過ぎない」と説明した。

韓国では、未来連合軍司令部が三段階作戦能力の検証を受ければ、統制権移管が完遂されるかのように解釈されているが、実際はこれ以上に多くの軍事的能力の検証が必要という意味だ」

(3)「そのためエイブラムス司令官の発言は、「(韓国における現政権)任期内の統制権移管は難しい」という意味に解釈されている。

エイブラムス司令官はさらに「非常に重要な能力ではあるが、われわれは残りの25項目についても、韓国軍が獲得できるように神経を使っている」と発言した」

メディアは、初期作戦能力(IOC)、完全作戦能力(FOC)、完全任務遂行能力(FMC)ば、統制権移管の3つの条件と報じている。

現実は、そういう簡単なものでない。実際は、これ以上に多くの軍事的能力の検証が必要としている。

つまり、戦闘能力の問題だけでなく、総合的な軍事能力の検証を必要としている。その、具体的事項が、次のパラグラフに出てくる。

(4)「エイブラムス司令官は、「機密計画なので公開の場で話すのは難しいが、三段階の簡単な条件がある」として「韓国軍が連合軍を指揮する能力を示すこと、韓半島を防衛する統合対空ミサイル防御システムを獲得・開発すること、韓半島情勢が好転しなければならないこと」と説明した。

その一方でエイブラムス司令官は「われわれが直面する挑戦の一つは、他の政府や他の指導者たちが『あ、それは正しくない。

われわれはこれをすべきだ。あのようにすべきだ』と言ってくることだ」とした上で「問題の一つは、統制権移管の条件が機密であり、数多く変更されたため、大衆がよくわからなくなった点だ」とも指摘した」

下線部分が、極めて重要である。文政権は、2017年10月に中国に対して、次のような安全保障上の重大問題(三不政策)を中国に約束させられた。

1.米国のミサイル防衛(MD)体制に加わらない。

2.韓米日安保協力が三カ国軍事同盟に発展することはない。

3.THAAD(サード)の追加配備は検討しない。

いずれも、韓国防衛の骨格に関わる問題である。

こういう重大事項を易々と約束する文政権への「戦時作戦統制権移管」は、在韓米軍の安全すら脅かされるはずだ。

文政権の安保政策の未熟さを考えれば、在韓米軍が懸念を深めて当然である。

前記の三不を撤廃して、韓国が主権国家として「自立」しない限り、在韓米軍は「戦時作戦統制権」の移管をしないだろう。

「菅政権」への“甘い期待” 死に体に向かう文政権の反日激化は不可避か

2020-09-12 16:59:55 | 日記
「菅政権」への“甘い期待” 死に体に向かう文政権の反日激化は不可避か

2020.9.12

久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ

韓国大統領府は、近く発足する日本の新政権と「懸案の交渉に努力する」という。

韓国メディアは、自民党総裁選での勝利が確実視される菅義偉官房長官を「安倍アバター(分身)」と呼び、人生相談を愛読する「庶民宰相のイメージ」などと伝えている。

韓国の日本専門家の間では、いわゆる徴用工問題などをめぐる両国の立場の決定的な違いから日韓関係は「膠着状態が続く」との冷めた見方が大半だが、文在寅(ムン・ジェイン)政権は安倍晋三首相の退場による変化も期待しているようだ。

しかし、終盤に向かう文政権が反日ポピュリズムを強めるのは必至の情勢で、日韓関係はむしろさらに悪化する可能性が高い。


「日本が譲歩すべきだ」
 
「菅政権が安倍さんの政策を引き継ぐことは韓国も十分に分かっている。だが、韓国政府は日韓関係の悪化は日本のせいであり日本側にボールがあると考えている。だから、(韓国側の立場は)『日本が譲歩すべきだ』というものだ」。

韓国の日本専門家は、こう語る。

ここでいう「ボール」とは主に、2019年の対韓輸出管理の厳格化をめぐる問題を指している。

安倍首相の辞任表明後の今月3日、韓国大統領府は徐薫(ソ・フン)国家安保室長主宰の国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、対日政策について「首相交代後、政局が落ち着き次第、懸案に関する交渉の進展で努力する」ことを確認した。

その後、新任の崔鍾建(チェ・ジョンゴン)外務第1次官が7日に冨田浩司駐韓大使と会い、具体的に輸出管理をめぐる日本の措置を早急に撤回するよう要請した。

これは、韓国側が輸出管理問題は安倍首相自身が主導したと認識しているためのようだ。

現在、韓国の対日世論と、日本の対韓世論はともに「両国関係を改善する必要はあまりない」と冷めきっている。

先の専門家も「日韓ともに政治的に何か動かすことはかえって双方の政府に負担となる。

関係修復へのインセンティブ(誘因)は低い」と述べる。日本側も同様で、「文政権での関係改善は困難。ポスト文政権にどういう政権が登場するかが重要だ」(政府筋)というのが本音だ。