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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

ウクライナ情勢-太平洋艦隊第155海軍歩兵旅団ハリコフ前進と軍需産業戦時体制に経済制裁の抜け穴

2024-07-08 07:00:58 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 制裁逃れへの監視強化とともに、なにより、正当性を示さずい峰的に隣国を武力併合しようとする状況を看過して良いのか、という性善説と正論は過去厳しい歴史に曝されたグローバルサウスの諸国民には有用であるようおもう。

 ロシア軍の軍需産業戦時体制は経済制裁の抜け穴が影響しているもよう、RUSIイギリス王立連合サービス研究所の研究報告では戦車の退役車両現役復帰は生産数の85%に達するもよう。ただ、ロシア軍は現段階では装甲車両や火砲の使用を削減しておりISWは歩兵部隊と迫撃砲による小規模な攻撃を繰り返している状況とのこと。

 砲弾の膨大な生産について、ロシアは砲弾に必要なニトロセルロースの供給をドイツとトルコ及び台湾に依存していると指摘しています。戦車の現役復帰には半導体が必要で、これは経済制裁によりロシアが正規輸入出来ないものですが、第三国経由で調達、ニトロセルロースも含め制裁は、コスト増程度しか影響がないと指摘しています。

 北朝鮮国連経済制裁など、瀬どり監視を各国が勢力に実施しているものの殆ど手間が増える以上の成果を示す事が出来ない状況があります、ただ、ロシアの場合は北朝鮮とは異なり、関係を維持している諸国が多く、こうした国々への制裁リスト連座制等を示唆する事により、隣国を一方的に武力攻撃し併合しようとする状況に一石を投じられるでしょう。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 ハリコフ戦線は理解が難しい状況となっている。

 ロシア軍は太平洋艦隊第155海軍歩兵旅団をハリコフへ前進させた、ISWアメリカ戦争研究所6月25日付ウクライナ戦況報告によれば、ウクライナ軍ハリコフ地区報道官のポフフ大佐とホルティツィア地区報道官ヴォロシン中佐の発言を引用するかたちでハリコフ州へのロシア軍侵攻部隊の再編を伝えています。この背景にはロシア軍の苦戦が。

 太平洋艦隊第155海軍歩兵旅団と第1ドネツク人民共和国軍団第51軍第9自動車化狙撃旅団がドンバス地域からハリコフ州侵攻部隊へ編入されました、ロシア軍はヴォフチャンスクにおいて苦戦に陥っています、ヴォロシン中佐は6月23日の概況発表において、ヴォフチャンスク戦域からロシア軍第11戦車連隊と第83空挺旅団撤退を伝えている。

 第11戦車連隊と第83空挺旅団撤退は大きな損耗を受けたためとされ、そもそも今回のハリコフ州侵攻はウクライナ軍が頑強に抵抗を続けるドンバス地域から引きはがすための第二戦線構築のはずだったわけで、そのロシア軍自身がハリコフ州へ戦力を集中するためにドンバス地域から兵力を引き抜いているようでは、なんとも意味不明です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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