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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和二年度十二月期一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2020.12.25-2021.01.03)

2020-12-25 20:19:13 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 年末年始も自衛隊行事や基地公開は無く、イギリスで変異ウィルスの拡大が続いています。そこでCOVID-19対処へ災害派遣に当った第2師団の写真とともにCOVID-19の話題を。

 感染対策は不要、という発言は日本に軍備は不要、という程に危険な極論であると考えています。日本国内の感染者は12月24日1700時までの累計で20万9246名、死者数は3085名です。疫学上の一般論として人口の六割が免疫を獲得する事で、実行再生産数は1を超えられない、感染者が出た場合でも周りに染り得る人が免疫を持ち感染しないといいます。

 日本の場合はワクチン接種と感染からの回復者の合計が7200万人に達する事で集団免疫を獲得できることとなります、すると仮にワクチン接種が実現しない場合という極論で計算しますと、343倍の感染拡大を放置しなければなりません。ここで医療崩壊しないと仮定した楽観的な数字ですが、その場合の死者数は105万8155名となります、安心できますか。

 太平洋戦争の戦死者は350万名ですので、日本社会は105万の死者を受け入れられる、という反論はあるかもしれません。しかし、反対です。何故なら重症化率を考えた場合、医療従事者を現在の十倍以上短期間で確保したとして医療崩壊は避けられませんので、この105万8155名という数字もかなり楽観的に考えなければなりません、日本社会は恐らく耐えられないでしょう。

 日本人にはコロナ免疫がある。これは一部正しいものです、日本人が免疫を持たないコロナウィルスの中で治療法がないものなど数種類でしかありません、しかし、コロナウィルスとはウィルス分類の一本鎖プラス鎖RNAウィルスのコロナウィルス科のもので、国際ウィルス分類委員会の分類で46種類あるのですね、この多くは人間に感染さえしません。

 コロナウィルスで治療法が無く感染が危険とされるのはSARS-CoVとMERS-CoVそしてCOVID-19です。実際、コロナウィルスであっても例えば11世紀ごろから流行を繰り返すHCoV-299Eコロナウィルスや2006年に発見されたHCoV-HKU1コロナウィルスであれば抗生物質で増殖を抑えられますし、HCoV-NL63コロナウィルスは多くの人が免疫を持つ。

 ヒトコロナウィルス以外のコロナウィルスは、そもそも免疫以前に感染しません、感染するとしたならばそれは変異したヒトコロナウィルスです。サルベコウィルスやノベコウィルスなどのコロナウィルスは人に感染しないのですね。もっとも、COVID-19は中国国内でコウモリに感染するノベコウィルスが変異したもの、と考えられているのですけれども。

 重篤性肺炎SARSを引き起こすSARS-CoVは危険だ、ということは2002年に中国本土に置いて爆発的感染が発生し、その後も治療薬や予防薬が開発されていない事から、その危険性は分かるでしょう。これと同じように、現在世界で流行しているCOVID-19も治療法は無く、予防薬として漸くワクチンが開発されたばかり、だからこそ、危険なのですね。

 HCoV-299Eコロナウィルスに耐性があるからCOVID-19にも耐性がある、という考え方は極論過ぎまして、例えば東京マルイ製89式小銃からの6mmBB弾に撃たれても大丈夫なのだから豊和工業製89式小銃の5.56mm弾に撃たれても大丈夫、というようなもの。ただ、ワクチンを接種し、集団免疫が確立した後には、危険度を管理できるようになるでしょう。

 日本では大規模な感染爆発が、少なくとも四月の時点までは発生していなかったのだから免疫が在るのだ、という視点があります。本当でしょうか、これは水際感染対策が成功していただけではないか、という反論が成立ちます。実際、武漢在留邦人の感染率や、欧州海外旅行帰国者の感染率は、日本人に免疫があると仮定させるだけの予防率はありません。

 感染対策の徹底こそが日本の大規模感染を防いだ要素である、こう考えられるのは、国境全面封鎖に踏切るのが迅速であった北朝鮮や台湾、ロックダウンの速かったヴェトナムと中国、徹底した感染者PCR検査体制を確立した韓国、日本以上に感染抑制に成功した諸国は、水際で阻止しているのか、感染者を徹底し鎮圧していた国にのみ当て嵌まるのですね。欧州米州はマスクさえしてなかった。

 毎日3000名以上感染者が出ている日本では欧州やアメリカのように累計何万何十万も死亡していないのが免疫のある証拠だ、と反論されるかもしれません。しかし、これはこのCOVID-19が“新型肺炎”と呼ばれていたことを思い出せば、理解は容易となります、いまはどの報道機関もCOVID-19を新型肺炎とは呼んでいません、肺炎では無かったという。

 肺炎と云えばクループ性肺炎のように肺機能が炎症を起こして窒息状態となります、が、COVID-19は肺機能が全体で一度に炎症を起こすために危険な肺炎である、と当初“新型肺炎”と呼ばれていた頃には警戒されていました、この為に人工呼吸器や体外人工肺装置ECMOを用いていました、しかしCOVID-19死者はECMOを用いても駄目だった、と。

 サイトカインシンドローム。サイトカイン炎症という症状がCOVID-19死者の共通点として注目されるようなったのは、六月以降、COVID-19では体全体が一斉に炎症を引き起こし、肺炎では無く前進が炎症を引き起こすサイトカインシンドロームの一部として肺機能も炎症を引き起こしていた為なのですね、これは免疫の過剰反応が原因と分析される。

 新型肺炎、とCOVID-19が呼ばれなくなった頃から、無暗に人工呼吸器を装着するのではなく、先ずサイトカインシンドロームを抑える事が必要となり、コルヒチン抗炎症剤や非ステロイド性抗炎症剤といったものが、応急的な対処療法として用いられるようになり、死亡率が低下したという背景があるのです、治療薬は無くとも応急対策ができたのですね。

 日本人は免疫が、というものは疑似科学に他ならないか、免疫はCOVID-19という言葉を避けてHCoV-299Eあたりを差しているのかもしれません、日本で多くの死者が出ていないのは、欧州で肺炎と誤解し人工呼吸器にのみ依存し大量の死者が出ている時間に水際阻止に成功、コルヒチン抗炎症剤や非ステロイド性抗炎症剤療法が発見されるまでの時間稼ぎとなっただけ。

 コルヒチン抗炎症剤や非ステロイド性抗炎症剤が在れば安心か、というとそうではありません、対処療法に過ぎないからです。あくまで本命はワクチン。コルヒチン抗炎症剤や非ステロイド性抗炎症剤を使い炎症を抑えると、今度は免疫過剰反応から血液の粘性が増して血栓が生じ死亡する事例が出始めました、この為に更に抗血栓薬が投与される対処療法が始り、今日に至ります。

 日本人にCOVID-19免疫はありません、実際に在るならば日本人の血液から血清を精製すれば、アメリカが行った様な100億ドル規模の治療薬開発を何社にも総がかり方式で対応させる必要はありません、日本人に免疫が無いからこそ日本人血清が注目されないのです。もし日本人に免疫があるのならば、献血の血液を遠心分離機に掛けるだけで良いのですから、ね。

 国内では毎日3000名規模の感染が続いています、クリスマスイヴの時点での感染者は20万規模でしたが、毎日この規模で抑えたとしても一ヶ月で10万が感染する状況です、ワクチンは完成し、来年二月には厚生労働省が認可する見通しで、私は政府が覚悟を決め緊急承認すべきともおもうのですが、ワクチン普及まであと数か月間の我慢をすべきでしょう。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関

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