■臨時情報:南西防衛強化
南西防衛基盤整備という一大防衛事業が漸く一段落したといえるかもしれない。

陸上自衛隊石垣駐屯地が4月2日、開庁しました。この駐屯地は台湾海峡の緊張に対し防衛空白地域であると長年懸念されていました八重山諸島への防衛力整備の布石であり、2015年に当時の安倍政権が石垣島へ駐屯地新設を決定、石垣市へ駐屯地新設を養成すると共に自治体との調整を経てその後に駐屯地用地取得や造成を完了し開庁をむかえました。

石垣駐屯地には第15旅団隷下部隊として八重山警備隊、西部方面隊隷下部隊として第5地対艦ミサイル連隊第303地対艦ミサイル中隊、第2高射特科団第7高射特科群第348高射中隊、そしてその支援部隊などが駐屯することとなっていまして、第15旅団隷下には宮古警備隊と並び二つ目の離島警備部隊となりました。駐屯地には様々な装備が配備されます。

ミサイルとしては、沿岸防備の切り札である12式地対艦誘導弾、巡航ミサイルや短距離弾道弾に備える03式中距離地対空誘導弾等が配備されます。また警備隊は120mm重迫撃砲や中距離多目的誘導弾など、敵遊撃部隊などの小規模侵攻にも対応する、対馬警備隊型の部隊が駐屯します。この石垣駐屯地は南西防衛の王手と云える防衛力整備といえましょう。

石垣駐屯地の新設は、先行して2019年に開庁しました宮古島駐屯地と2016年に開庁しました与那国駐屯地とともに、防衛空白地帯であった八重山諸島が一定程度の軍事圧力に対応できる能力を整備したこととなります。特に宮古島駐屯地には宮古警備隊と第7高射特科群本部及び第346高射中隊、第302地対艦ミサイル中隊、石垣と同様の部隊がある。

八重山諸島二つの駐屯地は、石垣島と宮古島を相互にミサイル火力網により防護するとともに、八重山諸島を形成する数多くの離島をもミサイルによる沿岸防備が可能となり、また沿岸監視隊が駐屯する与那国島も地対艦ミサイルが届きます。ただ、地対空ミサイルは与那国島まで防衛圏内に含まない為、このあたりの課題は残るといえるのかもしれません。

南西防衛、ただ、これで万全なのかと云われれば想定される台湾海峡有事の波及には充分というには限界があります。一方、潜水艦などの接近に対応する部隊等は無く、特殊部隊による離島浸透に備えて警備隊は舟艇中隊を隷下に置く必要がありますし、那覇駐屯地の第15ヘリコプター隊から少数でも分遣隊を受け入れられる施設を置く必要もあるでしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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南西防衛基盤整備という一大防衛事業が漸く一段落したといえるかもしれない。

陸上自衛隊石垣駐屯地が4月2日、開庁しました。この駐屯地は台湾海峡の緊張に対し防衛空白地域であると長年懸念されていました八重山諸島への防衛力整備の布石であり、2015年に当時の安倍政権が石垣島へ駐屯地新設を決定、石垣市へ駐屯地新設を養成すると共に自治体との調整を経てその後に駐屯地用地取得や造成を完了し開庁をむかえました。

石垣駐屯地には第15旅団隷下部隊として八重山警備隊、西部方面隊隷下部隊として第5地対艦ミサイル連隊第303地対艦ミサイル中隊、第2高射特科団第7高射特科群第348高射中隊、そしてその支援部隊などが駐屯することとなっていまして、第15旅団隷下には宮古警備隊と並び二つ目の離島警備部隊となりました。駐屯地には様々な装備が配備されます。

ミサイルとしては、沿岸防備の切り札である12式地対艦誘導弾、巡航ミサイルや短距離弾道弾に備える03式中距離地対空誘導弾等が配備されます。また警備隊は120mm重迫撃砲や中距離多目的誘導弾など、敵遊撃部隊などの小規模侵攻にも対応する、対馬警備隊型の部隊が駐屯します。この石垣駐屯地は南西防衛の王手と云える防衛力整備といえましょう。

石垣駐屯地の新設は、先行して2019年に開庁しました宮古島駐屯地と2016年に開庁しました与那国駐屯地とともに、防衛空白地帯であった八重山諸島が一定程度の軍事圧力に対応できる能力を整備したこととなります。特に宮古島駐屯地には宮古警備隊と第7高射特科群本部及び第346高射中隊、第302地対艦ミサイル中隊、石垣と同様の部隊がある。

八重山諸島二つの駐屯地は、石垣島と宮古島を相互にミサイル火力網により防護するとともに、八重山諸島を形成する数多くの離島をもミサイルによる沿岸防備が可能となり、また沿岸監視隊が駐屯する与那国島も地対艦ミサイルが届きます。ただ、地対空ミサイルは与那国島まで防衛圏内に含まない為、このあたりの課題は残るといえるのかもしれません。

南西防衛、ただ、これで万全なのかと云われれば想定される台湾海峡有事の波及には充分というには限界があります。一方、潜水艦などの接近に対応する部隊等は無く、特殊部隊による離島浸透に備えて警備隊は舟艇中隊を隷下に置く必要がありますし、那覇駐屯地の第15ヘリコプター隊から少数でも分遣隊を受け入れられる施設を置く必要もあるでしょう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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