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【gooブログ移転-北大路機関総決算】平和の多様化と憲法依存の危険性-民主主義国家としての国民の責務

2025-09-10 20:25:50 | 北大路機関特別企画
■北大路機関総決算
移転準備故に正月かという程に好き勝手掲載している訳ですがこういう行き当たりばったりこその原点なのかなあと思ったりもします今日この頃です。

憲法が戦争を禁止しているのだから戦争反対、こういう主張は言い換えれば、憲法が改正されれば戦争に対する態度が変わりそうなものでして。いや北大路機関創設当時の小泉政権有事法制論争時代に、宗教界の平和集会が円山公園で行われた際に、高僧、護憲派だが天皇制反対、という事実上の改憲論争を矛盾に気づかず発言されていて。

それなら護憲派だが戦争容認もありという話じゃあないかと少し苛々させられたことを思い出します。そうした上で、実際にどのような戦争を仕掛けられるのかを想定した上で、その戦争にたいして相手の戦争継続の意思を喪失させるための手法を検討し必要な能力を整備するべきであり、この根本として、論点が広がるのではないか。

防衛力の投射に対してのポジティヴリストとネガティヴリストの転換、基本的に全部駄目だが可能な具体的点を例外的に挙げる、現在の方式から、基本的に無制限だが絶対に駄目な具体例を例外的に挙げる、方式への転換をしなければなりません。少なくとも、反撃能力としてかなり射程の長いものが整備されつつある、2700kmとか。

四川省付近にある中国内陸部の対日戦用核ミサイル部隊まで届くミサイルを自衛隊が整備するわけですから、その投射に関する規定を明確にしなければ、もはやシビリアンコントロールをシビリアンが放棄している状況にほかならないのですから、この点は重要です。陸上防衛について、これまでは本土決戦を戦うのだと考えていた。

装甲機動旅団と遠征機動旅団を主体として即応機動連隊を事実上の騎兵部隊として扱う広域師団構想、海上防衛では四個護衛隊群を構成する八個護衛隊へヘリコプター搭載護衛艦を配置し、もともとはイージス艦8隻とヘリコプター搭載護衛艦8隻からなる新しい88艦隊構想というものを揚げていたもののこの数年間は事情が変わりつつある。

イージスシステム搭載護衛艦のイージスアショア代替整備の観点から寧ろヘリコプター搭載護衛艦には一個航空隊規模の部隊を搭載できる強みをいかした、8個護衛隊8個航空隊体制からなる新しい88艦隊のような構想に遷っている印象があるのですが、そういった整備の必要性などを提示していますし、ミサイルの運搬手段も変わる。

C-2輸送機のミサイル母機化による日本版ミサイル爆撃機の構想など実際の防衛政策はそれ以上に動いている印象はあるのですけれども、具体的な防衛力整備の指針として、どういった部隊が、とか、どのような装備が、という視点を記しています一方、周辺国の状況と国際情勢、これが条件としてどんどんと変わっています故に。

現在の防衛政策の方向性と周辺地域での懸念される事態というものを整合性ある知識体系として広く理解しなければ、平和主義はいろいろな要素、定義があるというのは前述したとおりですので、平和的生存権を教授するのか、平和を優先することで平和のための生存権や財産権や幸福追求権の制限を受容受忍するのか。

こうした議論が、いきなりミサイルが玄関口に降ってきて、スマートフォンのJアラートで現実を避けられない認識で受け容れるよりも、民主国家として準備が出来るのではないかと考えますと、知るための努力や、せめてニュースへの、フェイクニュースを除いたニュースの関心というものと、民主主義国家の方向性を決めるのは国民主権である以上は。

決めるのはわたしたちなのだ、という、覚悟が求められているのかも、しれませんね。一方、今年四月にお亡くなりになられました野中郁次郎先生のお話を挙げますと、意見集約に参加するには、それなりの共通知識と共有知識がなければならない。

自衛隊は原潜を幾つ持っているのかとか、ウクライナ軍よりも自衛隊の方がまともな装甲車があるのだろうとか、いま戦闘機は幾つ造っているのかとか、そういう段階の知識では、そもそも議論を乱す大枠の論争、揚げ足取りしか出来ません。知ることと学ぶことは時間とお金が必要になるのですが、その重要性を、知性を重んじる風潮を、また涵養できる社会をまた、目指さなければならないと思うのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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