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平成27年度海上自衛隊演習(実動演習) 統制官自衛艦隊司令官重岡康弘海将のもと日米35隻が参加

2015-11-26 21:47:24 | 防衛・安全保障
■平成27年度海上自衛隊演習
 防衛省によれば、今年度海上自衛隊演習が行われ、無事終了したとのこと。

 統制官には自衛艦隊司令官重岡康弘海将があたりました。海上自衛隊演習は1954年以来毎年、年に一度、海上自衛隊の実動部隊を包括し頭上と実運用を以てその能力の向上を演練する海上自衛隊最大規模の演習として毎年実施されているもので、我が国防衛に関する具体的想定に基づき日本周辺海域及び空域を実演習区域として行動します。

 今年度の海上自衛隊演習は、参加部隊規模としまして海上自衛隊より自衛艦隊艦艇約25隻、航空機約60機が参加すると共に米海軍からも艦艇約10隻が参加、参加艦艇は35隻という規模で展開されています。主要演練項目には対潜戦と対水上戦及び対空戦が挙げられ、併せて米海軍との共同が要目に挙げられ、本演習の実施期間を通じて米海軍と共同で訓練を実施する、となっています。

 演習期間は平成27年度11月16日から11月25日にかけ行われました。また、参加部隊には明記されていませんが、対空戦闘訓練へは航空自衛隊の戦闘機部隊等が統合任務部隊を想定し参加していると考えられ、実際の演習参加部隊規模は、この他支援部隊の地方隊と共同部隊要員などを含めればさらに大きな規模の演習となります。

 参加艦艇は、ヘリコプター搭載護衛艦くらま、いずも、ひゅうが、いせ、原子力空母ロナルドレーガンが一堂に会し洋上を航行する様子が23日撮影の海上自衛隊公開写真に示されており、海上自衛隊の全通飛行甲板型護衛艦を含む全てのヘリコプター搭載護衛艦が参加しているというだけでも、この演習規模がいかに大きいかが端的に見て取れるでしょう。

 参加艦艇の規模は海上自衛隊の護衛艦が大型化と共にその全体の数が縮小している為、必ずしも隻数だけでは演習全体の規模を示すことはできませんが、年々厳しさを増す南西諸島への軍事的圧力と、20世紀の東西冷戦下では想定する必要が無かった南北双方からの我が国への軍事的圧力という脅威の顕在化を背景に、日米の一致した海洋自由原則堅持への努力が行われています。

北大路機関:はるな くらま
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