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シンガポール艦横須賀親善訪問、フリゲイト“イントレピッド”が親善訪問(8月20日~25日)

2014-08-20 23:53:38 | 世界の艦艇

◆ホストシップに護衛艦ゆうだち、親善訓練も予定

 海上自衛隊によれば本日、シンガポール艦が横須賀基地を親善訪問したとのこと。

Simg_2435 海上自衛隊は本日、シンガポール艦の親善訪問を発表しました。親善訪問は本日8月20日から25日までとのことで、横須賀入港は本日0900時とのことでした。入港したのはフォーミダブル級フリゲイトのイントレピッド、本稿では以前横須賀に入港した同型艦のステッドファストの写真を用いて紹介します。

Yimg_5348 海上自衛隊はホストシップとして護衛艦ゆうだち、を派遣しています。指揮官について。イントレピッド艦長はアーロンベンヤオチェン海軍中佐、護衛艦ゆうだち艦長は伊保之央2佐で、シンガポール海軍艦艇の我が国親善訪問は1986年の第一回から12回目となりました。

Simg_2517 シンガポール軍はアジア地域において比較的早い時期から早期警戒機や空中給油機の導入を進めるなど軍の近代化に熱心でしたが、2000年代より新たに海軍力の外洋海軍への転換を進めており、大型揚陸艦や欧州製中古潜水艦の導入を開始、同じ頃フランス製のステルスフリゲイトとしてフォーミダブル級の導入を始めています。

Simg_2666 フォーミダブル級は一番艦フォーミダブルが2002年より建造開始となり2007年に就役、その後イントレピッド、ステッドファスト、テネシャス、ストルワート、 シュープリームと2009年までに6隻が建造、我が国の護衛艦と比較すれば大きくはありませんが、従来はミサイル艇までしか有さないシンガポール海軍にとり大きな外洋への一歩となりました。

Mimg_5979 フォーミダブル級フリゲイト、満載排水量は3800tで、はつゆき型護衛艦4000t~4200tよりもやや小型ですが、小型護衛艦である護衛艦あぶくま型の2900tよりは大型で、全長114.8m、CODAD推進方式により18ノット航行時に4200浬の航続距離を有しています。また、フォーミダブル級フリゲイトはSH-60系統の哨戒ヘリコプター運用能力を有しているのも特色と言えるでしょう。

Simg_3079 本型はフランス海軍のアキテーヌ級防空駆逐艦にも搭載されているヘラクレスレーダーを搭載し、高空に対しては200km、低空小型目標でも20kmの距離で捕捉する能力を有し、艦隊防空用にも運用可能なアスター30艦対空ミサイル16発、個艦防空用のアスター15艦対空ミサイルと共にこの水準の水上戦闘艦としては充実した能力を有しています。

Simg_3089 このほか対艦ミサイルとしてハープーンを搭載、比較的充実した対空対艦能力を有していますが反面潜水艦に対処するソナーは船体に有さず、艦尾から数km圏内の潜水艦探知を想定した曳航式可変深度ソナーEDO980を必要に応じ展開させ、対潜捜索を行い対処する三連装短魚雷発射管を有し対処可能です。

Kuramaimg_8665 イントレピッドは25日月曜日の0900時に横須賀を出港予定で、今回は帰港中の一般公開は予定されていませんが横須賀軍港めぐり遊覧船などの船上からは見る事が出来るでしょう。出航後、ホストシップの護衛艦ゆうだち、とともに親善訓練の実施が予定されているとのことでした。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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