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3/23の軟膏教室に向けて,しばらく軟膏について書いていこうと
思います。
中黄膏(ちゅおうこう)は2種類の生薬(ウコン,黄柏)が配合
された黄色の油性軟膏です。紫雲膏と同じく華岡青洲の創薬で
「黄連膏」という軟膏を改良して作ったといわれています。
この軟膏の一番の特徴は清熱作用です。
イメージとしては「黄連解毒湯の軟膏版」といったところでしょ
うか。
よく使う症状は
・急性化膿性皮膚疾患(はれもの)の初期、
・うち身、ねんざ
・動物に噛まれた時
・鼻孔中の腫れ物
・産後乳房炎の初期
浅田宗伯の勿誤方函(ふつごほうかん)には
「膿の有無を問わず,新旧を論ぜず,毒を散らし熱を除く。血毒,
痔毒,疳毒,頑癬,たむしなど,およそ熱痛するものを治す」
とあります。
発赤や腫脹が起こって熱を持ち痛んでいるようなケースで試してみる
とよいです。
清熱作用が強いため,アトピー性皮膚炎のかゆみにも使うことができ
ます。紫雲膏は乾燥性のかゆみには良いですが,炎症性のかゆみには
今ひとつなので,使い分けていただくと良いですね。紫雲膏とミック
スして使うと,清熱+潤肌で「温清飲(うんせいいん)」のようなか
んじになります。
その他に解毒作用や止血効果も期待できるので、患部が化膿して膿
を持つような場合や、出血がある時にも使われます。
打ち身にも良いです。私は打撲には没薬・乳香を混ぜて使っています。
相性の良い内服薬としては
黄連解毒湯
温清飲
荊芥連翹湯
柴胡清肝湯
白虎加人参湯
消風散
などの,清熱作用のあるものが挙げられます。
漢方に、本日から突然興味を持ち始め、このブログを目にしたのですが、清熱ってそもそもなんですか?
基本的な質問でしたらごめんなさい。
漢方に興味を持ったその日に目に留めていただいたとのこと,
嬉しい限りです。
清熱は,簡単に言うと「熱を冷ます」ことです。
ここでは皮膚病の話をしているので,
・皮膚が赤みをもっている
・充血,炎症
・皮膚の熱感
などが漢方でいう「熱証」であり,その熱を冷ますことを清熱,
それに使う薬を清熱薬と言います。
イメージとしては冷シップでしょうか。
わかってくれました?