平地治美の漢方ブログ 

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古典の中の「夏バテ」

2010年09月06日 | 処方・症例



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香月牛山著 牛山活套「中暑 中暍 注夏病」 より


「暑邪の症には二つあり
動いて之を得るを中熱と言う あるいは中暍ちゅうあつと名づく
静にして之を得るを中暑と言うなり。
皆、熱火の病なり。
暑は気を傷る故に其の脈多くは虚す。
弦、芤、浮数をあらはして其の脈状余りなきものなり。
軽きものは香薷散に香薷を倍加して用うべし。

夏の時期は体内にはマクワウリ、西瓜スイカ、冷湿の麺類過食し
外部では深堂、冷台、水舘などにて涼を納れ、富貴の家は他人の
揮扇によりて、あるいはダキカゴに身を冷やすに因りて内外より
冷やして却って煩るなり。
藿香正気散を与うべし。
多くは泄瀉をかねるものなり。」




このように江戸時代の本にも「熱中症、夏バテ」の記載があります。
「中暑」は、今年多発している「室内での熱中症」に応用出来ますね。

そして現代は「富貴の家(お金持ち)」でなくても大抵の家にはクーラー
があります。そして「冷湿の麺」どころか、アイスクリームにジュース、
冷蔵庫で冷やした果物と、冷やし放題です。

先日、「めまい、下痢」の治療にいらした患者さんはアイスコーヒーを1日10杯
飲んでいました。これをやめていただいたところ、数日で症状が消え去り
ました。

まだまだ暑さが続くようですので、養生をして乗り切りましょう。
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4 コメント

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夏ばて (五井くさのね)
2010-09-07 17:29:19
このへんの身体への寒熱の影響・洞察、
対処法は東洋医学のお得意ですよね。

最近、注夏穴へのお灸がマイブームです(^^)
返信する
奇穴でしたね (平地)
2010-09-07 22:24:35
すっかり忘れていましたが、そういう奇穴が有りましたね。。
合谷の真裏に。
鍼は痛そうですがお灸は使いやすそうなので私も今度試してみます。ありがとうございました
返信する
お邪魔します。 (新しい風)
2010-09-08 23:53:46
中年の鍼灸師&新米薬剤師ですm(..)m
私も漢方や潜在意識について興味を持っているので、先生のブログに辿り着きました。また開局時のお話や文字のお話など大変勉強になりました。
臨床には就いていませんが目下、経絡・筋反射テスト・潜在意識・漢方の4つのキーワードの組み合わせパズルに未熟ながらも奮闘中です。
関連するような記事があればまたお邪魔させてください。
以上、勝手ながら投稿させていただきました。失礼致しました。

返信する
新しい風様 (平地)
2010-09-17 20:55:20
コメントありがとうございます。
興味をもっていただけて嬉しいです。

同じ道を志す仲間として、今後ともよろしくお願い致します
返信する

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