平地治美の漢方ブログ 

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ムカデ(蜈蚣 ゴショウ)

2008年10月25日 | 生薬




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昨夜入浴中にふと天井を見上げたら,な,なんとムカデがいるではないですか!

久々に心臓が止まるかと思うほどびっくりしました。
全く動かないので死んでるのかな?と思ったのですが
変に刺激して落ちて来たら困るので,早々に入浴を終え,殺虫剤「フマキラー」をかけました。
けっこう大量にかけたのですがなかなか死なず苦しみ,かわいそうなことをしてしまったな,と思いました。
ゴキブリは刺さないので私はあまり殺さないようにしているのですが,ムカデは刺されるとかなり痛いそうなので。

ムカデの生薬名は蜈蚣と言い,鎮痙,降圧などに著効があります。
日本では戦前まで、ムカデをゴマ油やツバキ油に浸けて「ムカデ油」とし、切創、火傷、耳の病気、蕁麻疹、解毒剤、抗結核薬などとして利用されてきました。

古代ローマでは

 ムカデをつぶした汁でうがいを行う→扁桃腺やのどの病気に
 樹脂を3:1で混合した軟膏→耳の薬

「神農本草経」には小児のひきつけ、円形脱毛症、るいれき、痔疾、丹毒や蛇咬傷などに効果があると記載されています。頭と脚の赤い個体が良品とされています。


中国では、ナメクジやクモがムカデの天敵と考えられていたため、ムカデに咬まれたときは、ナメクジをすりつぶしたものを患部に塗ればすぐに治るとされています。
韓国ドラマ「チャングムの誓い」では,チャングムの師匠のチャンドク先生が

「ヘビの天敵はムカデ、ムカデの天敵はナメクジよ。」

と言っていましたね。


【気 味】辛 温 有毒

【帰 経】肝

【効 能】鎮痙 降圧 
     急性熱性痙攣,るいれき,蛇や虫の咬傷


ムカデに噛まれると腫れて痛みや炎症を起こしますが,そういった症状にムカデを使うというのは,ホメオパシー的で面白いですね。

こんど見つけたら勇気を出して捕獲し,ムカデ油を作ってみたいです。


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