平地治美の漢方ブログ 

漢方(漢方・薬膳・鍼灸...)全般についてのブログです。コメント大歓迎。

花粉症 漢方その1

2008年02月10日 | 処方・症例
水毒タイプ

薄い,水様の鼻水が大量にでる。
そのためにティッシュペーパーを手放すことができない。
くしゃみ,鼻づまりを伴うこともある。
冷えにより悪化することが多い。

処方

小青竜湯
病院で処方される花粉症の処方といえば,9割以上がこの小青竜湯です。
「心下に水気有り...」と古典に記載が有ります。
心下(みぞおち,つまり胃)に溜まった水が行き場を失い,上逆して
鼻水や痰になるのですが,その余分な水をさばく処方です。
水毒が原因の気管支喘息やアトピーにも頻用します。


苓甘姜味辛夏仁湯
「処方を覚える時は必ず裏処方も覚えること」と師匠の寺師睦宗先生
はよくおっしゃいました。
この処方は小青竜湯の裏処方です。
小青竜湯を使いたいかんじだけど,胃が弱いので心配だな...
という時は「麻黄」という生薬の入ってないこの処方を使います。


麻黄附子細辛湯
小青竜湯よりも冷えの症状が強く,寒気を伴ったり朝方ひどいという人に
使います。高齢の方や冷え性の方に使用することが多いです。
「附子」(あの,トリカブトです)を使って衰えた新陳代謝機能を助け,
麻黄で病邪を体外に発散させます。


葛根湯
目の症状が強く,首や肩のこりを伴い汗は出ず皮膚がガサガサしている時

葛根湯加川芎辛夷
上記の葛根湯の証で,鼻づまりが強い時


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1 コメント

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Unknown (Kumami)
2008-02-11 00:13:20
こっそりとブログで勉強させてもらってます。
毎日のようにこまめに更新されているから、予想外なので少し驚いてます(笑)。
血虚の時に中神琴渓先生のことが書かれていてもっと知りたいと思ったのですが、この参考になる書物など教えて下さい
よく似合っていた素敵なブルーのアオザイに裏話があったとは…
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