世にも恐ろしい「糖質制限食ダイエット」 (講談社+α新書) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
先日、レストランでランチをした時のことです。
その男性(医師)は
「ライスはいらないです」
と、メインの魚だけを注文していました。
「糖質制限をやっているんです」
とのこと。
ところが、食後のコーヒーには砂糖をどっさり入れてました。
「だったら、普通にご飯食べればいいのに!」
と、他の人からツッコまれていました。
まったく同感。
ちなみにこの男性は血糖値が高いわけでもなく、痩せていて、なぜ糖質制限をしているのかは
不明ですが、おそらくあの高名な漢方医・E先生の影響だと思われます。
このところ、臨床の場でもこういう感じのおかしな糖質制限実行者に遭遇することが多く、
困ったなあ、と感じていたところでした。
ところがなかなかブームが去る気配がなく、危険を感じているところにタイムリーに出版してくださいました。
さすが幕内先生。
特にこの本の中での「女性と子供はやってはいけない」という指摘はまさに
その通りだと思います。
まだ糖質制限をしている“子供”には遭遇したことはありませんが、女性は
とても多いのです。
そしてご指摘の通り、リバウンドで甘いものに走っているのですが、なぜか頑なに「米」
だけは食べないという悪習慣はしっかり身に付いてしまっています。
その結果、私の臨床上の経験では、特に皮膚疾患、婦人科系の疾患は悪化していることが多い
ように感じています。
たいてい便秘する傾向にあるので、オ血が悪化するのでしょう。
また、この本は糖質制限の危険性を指摘するだけでなく、これまでの食事法のブームの
変遷の歴史についてもわかりやすく書かれており、とても勉強になります。
糖質制限食は基本的には一部の糖尿病の人のための食事法であり、そうでない人が長く
続けるものではありません。
提唱者に男性医師が多く説得力がある糖質制限ですが、正しい知識を持って
人体実験の被験者にならないよう気を付けてほしいと願います。
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