平地治美の漢方ブログ 

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九州散策 北里柴三郎

2013年07月09日 | 散策
中津から小国の北里柴三郎記念館








熊本県阿蘇郡小国町は阿蘇山の北方に位置する美しい町です。
生家跡の二階からの風景


昔はもっと何もなかったんだろうなあ、こんなのどかな所でよく学問を志したなあ、と感心。
ここで幼少より厳しいしつけを受け、親戚に預けられて伯父から四書五経の手ほどきを受けたそうです。

やがて熊本医学校に入学、そこでオランダ人医師マンスフェルトの指導を受けて医学の道を志し、
上京して東京医学校(のちの東京大学医学部)で学び、ドイツへの留学を果たします。
ドイツ留学時代には破傷風菌純培養に成功し、世界的な研究者として高い評価を受けるのですが
日本に帰国した北里への視線は冷ややかで失業状態に。
その理由は先輩にあたる人物に学問的な批判をしたことをもって“恩知らず”とされてしまったから。

そこで救いの手を差し伸べたのが福沢諭吉でした。
支援を受けた北里は数々の困難を乗り越えて私立伝染病研究所を設立し、感染症の予防と治療法の研究に従事しました。
また、わが国最初の結核治療専門病院土筆ケ岡養生園を設立して結核予防と治療にも尽力しました。

野口英世をはじめ多くの優秀な弟子も育成しています。

そんな北里の伝記といえばやはり
北里柴三郎(上)―雷と呼ばれた男 (中公文庫 や 32-2)
クリエーター情報なし
中央公論新社


北里柴三郎(下)―雷と呼ばれた男 (中公文庫 や 32-3)
クリエーター情報なし
中央公論新社


真面目一辺倒ではなく、新橋芸者に熱をあげたり感情のまま雷(ドンネル)を
落としたりという人間的な面も描かれていて親近感がわきます。

人種差別などがなければノーベル賞をもらっていたはず。
もっと評価されるべき人物の一人だと感じます。


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コメント (1)
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