「題詠マラソン2005」投稿歌8首(春畑 茜)。
088:食
誰も誰もおのれを生くるほかになし時にさびしくもの食みながら
089:巻
最晩年かも知れぬ日よ巻雲の白かろらかに朝をうかべる
090:薔薇
吊るされて薔薇は四月を乾びゆくはやひらき得ぬみずからを抱き
091:暖
暖色のトマト投げ合う祭り見ゆ画面のなかの遠きイスパーニャ
092:届
永遠に眠れる耳に届けたし「ジュピター」のその銀色(ぎん)の旋律
093:ナイフ
その昔ナイフありけり春愁に色鉛筆の瑠璃を削りき
094:進
進々堂立つ北山も春ならむ訪わざるままに六年は過ぎ
095:翼
なかぞらに翼のちから見せながら燕は飛べり五月の街を
(ついに、あとのこり5首になりました)
088:食
誰も誰もおのれを生くるほかになし時にさびしくもの食みながら
089:巻
最晩年かも知れぬ日よ巻雲の白かろらかに朝をうかべる
090:薔薇
吊るされて薔薇は四月を乾びゆくはやひらき得ぬみずからを抱き
091:暖
暖色のトマト投げ合う祭り見ゆ画面のなかの遠きイスパーニャ
092:届
永遠に眠れる耳に届けたし「ジュピター」のその銀色(ぎん)の旋律
093:ナイフ
その昔ナイフありけり春愁に色鉛筆の瑠璃を削りき
094:進
進々堂立つ北山も春ならむ訪わざるままに六年は過ぎ
095:翼
なかぞらに翼のちから見せながら燕は飛べり五月の街を
(ついに、あとのこり5首になりました)