ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『新空港占拠』2024

2024-01-14 19:19:08 | 刑事ドラマ HISTORY

前回(院内警察)の記事でチラッとタイトルが出た『大病院占拠』(’23) の続編がまさかの登場! 2024年冬シーズン、日本テレビ系列の土曜夜10時「土曜ドラマ」枠でスタートした、日テレ&AX-ONの制作によるアクション・サスペンスドラマです。

タイトル通り、正体不明の武装テロ集団に今回占拠されるのは神奈川県に新設された国際空港で、ますます’80年代のハリウッド映画『ダイ・ハード』シリーズを彷彿させます。

ただし、マクレーン刑事みたいに運悪く事件に巻き込まれるワケじゃなく、今回も何らかの目的によりターゲットにされたらしい主人公=神奈川県警捜査一課強行犯係の警部補・武蔵三郎に扮するのは、今回もオーバーアクトがちょっと気になる櫻井翔。

そして病院占拠事件の責任を負って休職してたのに呼び戻されちゃう、県警刑事部捜査一課特殊班(SIS)の管理官=和泉警視に、裸エプロンが忘れられないソニン。

県警捜査支援分析センター(KSBC)の新人情報分析官=岩槻警部補に、『やっぱりおしい刑事』や『しもべえ』でお馴染みの白石聖。

所轄・横浜署の本庄警部補に、最近はAmazonプライムのCM等でもよくお見かけする実力派女優、瀧内公美。

弟と一緒に犯人グループのターゲットにされちゃう三郎の姉=県議会議員の武蔵二葉に、’80年代アイドルから今やすっかりベテラン女優の、奥貫薫。

そして今回も大活躍するであろう、三郎の妻にして心臓外科医=武蔵裕子に、朝ドラ『どんど晴れ』のヒロイン役からコンスタントに活躍が続く、比嘉愛未。

 

さらに、前作と同じように犯人グループはそれぞれ覆面を被っており(今回は十二支の『獣』)、初回のラストシーンで“蛇”の正体が駿河紗季(宮本茉由)、すなわち前作で武蔵の心強い味方だった元・捜査支援分析センターの情報分析官であることが判明!



これまた前作と同じように、回を追うごとに『獣』たちの正体(と同時にキャスト)も順番に明かされていく模様。当然こんなのは序の口で、毎回10人ぐらいの裏切者と50回ぐらいの“どんでん返し”が用意されてるんでしょう。

そういうゲーム感覚の“仕掛け”を、私は今まで「あざとい」だの「小賢しい」だの「中身で勝負しろ」だの「ボインぼよよ〜ん!」だのと冷笑して来ましたが、前回レビューした『院内警察』みたいに企画の段階で思考停止しちゃってる(ようにしか見えない)作品の直後にこれを観ると、創り手がめちゃくちゃ頭を絞ってストーリーを練ってる姿が目に浮かび、悪口が書きづらくなっちゃいました。

自分はなぜ“ゲーム感覚”を否定しがちなのか? ムービーの原点は手品でありアトラクションなんだから、実はこれこそが正解じゃないのか?とまで思い詰めて来ましたw 少なくとも、ただ突っ立って謎解きするだけの“紙芝居”よりよっぽど立派なエンターテインメントです。



前作にしたって「ながら観」ではあったけど最終回までしっかり引っ張られましたからね。

テロリストが覆面を脱ぐ=キャストが明かされる瞬間は「ながら」を止めて観ずにいられなかったし、出てきた顔を見て「おおっ!」って言うか「なんだよ」って言うかw、そりゃSNS等で盛り上がるには持って来いの仕掛けでしょう。

そういう工夫をして行かないと、テレビというメディアは生き残れない。もちろん、その一方でじっくり腰を据えて観られる番組も絶対必要だけど、ゲーム感覚だとか若者に媚びてるとか言って本作を見下すのは、かつて『ウルトラマン』や『仮面ライダー』を“ジャリ番”と呼んでバカにした爺さんたちと同じ行為かも知れない。

前回の記事にも書いた通り、この『占拠』シリーズには「どんな手を使ってでも若い視聴者の興味を引いてやろう」っていう強い“覇気”を感じます。そこはちゃんと正当に評価すべきだよなって、今は思ってます。

セクシーショットは岩槻警部補役の白石聖さん、駿河紗季役の宮本茉由さん、本庄警部補役の瀧内公美さん、そして武蔵二葉役の奥貫薫さんです。


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