









ジョージ・ルーカス製作総指揮&アービン・カーシュナー監督によるエピソード5『帝国の逆襲』は1980年に公開され、メガヒット記録と共に批評的にも大成功を収め、いよいよ『スター・ウォーズ』シリーズを神格化させる引き金となりました。
また、ハリソン・フォードを一気にトップスターの座に押し上げたのも『帝国の逆襲』です。
前作で注目されてから『ナバロンの嵐』『ハノーバーストリート』『フリスコ・キッド』といった作品に主演するもパッとせず、下手すれば一発屋で終わってたかも知れないハリソンが、本作を皮切りに『インディアナ・ジョーンズ』シリーズ等の大ヒット作を連発していくワケです。
確かに『帝国の逆襲』は、ハリソンの魅力が爆発してます。コミックヒーローにリアルな人間味を与えるハリソンの才能が、ハン・ソロ船長をより魅力的なキャラクターに進化させ、主役のルーク(マーク・ハミル)を完全に食っちゃいました。
帝国軍の逆襲に苦しめられる中、ルークはジェダイ・マスター=ヨーダの下でフォースの修行を積み、ハン・ソロはレイア姫(キャリー・フィッシャー)との愛を育みます。
どっちのドラマも面白いんだけど、ここでハリソンの底力が発揮されちゃう。いわゆる「役者が違う」ってヤツです。ルーカス氏はハリソンの力量を見くびってたのかも知れません。
本作の次にルーカス氏は『インディアナ・ジョーンズ』シリーズを立ち上げるワケだけど、主役に予定してたトム・セレックがキャンセルになって途方に暮れてたら、スピルバーグ監督が『帝国の逆襲』のラッシュフィルムを観て「おいおい、此処に適役がいるじゃないか」って、これも有名な裏話です。
ビジュアルセンスに長けたクリエーターが、役者の選択や操縦はあまり上手じゃないってのもよくある話で、本作や『インディ』シリーズが成功したのも、ルーカス氏が製作総指揮に回って監督を他者に委ねたのが、かえって功を奏したかも知れません。それは新作『フォースの覚醒』にも言える事です。
それはともかく、帝国の罠に嵌まったハン・ソロが氷漬けにされ、ルークが悪の権化=ダース・ベイダーから「僕が君のパパだよ」ってコクられちゃう衝撃のクライマックス。
そんな最悪の状態のまま「続きはまた次回(3年後)」ってw、思いっきり観客を突き放しちゃう前代未聞の締め括り方も含めて、シリーズ中で最も起伏とサプライズに富んだ傑作が『帝国の逆襲』ってワケです。
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