2016年にリリースされた、城定秀夫 監督・脚本によるVシネマ。共同脚本に長濱亮祐、製作はクロックワークス&レオーネ。
26歳の主婦・菜緒(天使もえ)は、夫(守屋文雄)と年老いた義父(飯島大介)との三人暮らし。淡々とした日々の中、菜緒は夜中に台所で酒を飲みながらオナニーすること、そして元カレとたまに会ってチョメチョメすることを密かな楽しみにしてるんだけど、そんな彼女の秘密を義父は知っているのでした。
認知症のフリをしてトボケながら、いつも菜緒のことを見てる義父にも、実は癌で余命宣告を受けているという秘密がある。
「なにか生き甲斐を持った方がいい」と医者に言われた義父は、菜緒に対する性的欲求を露にしていくんだけど、何も知らない彼女は戸惑うばかり。
で、義父の日記を読んで認知症が芝居だったことに気づいた菜緒は、足踏み健康法だとか言って裸足で乳首を踏ませようとする義父にw、いよいよ怒りを爆発させます。
「なによ、あの日記! 回りくどいのよ! そりゃ確かに不倫してたのは悪いですよ。でも、あなたのバカ息子が最初に不倫したのが悪いんじゃない! 仕返しに1回やってみたらハマっちゃっただけじゃない! 仕方ないじゃない、私、本当は淫乱で破廉恥な女なんだから!」
泣きながら本音をぶちまけた菜緒は「一度だけ」という条件で義父にカラダを許そうとしますが、彼のチンコはもうとっくに役立たなくなってたのでした。
で、翌朝、菜緒と二人で散歩に出かけた義父は、これまで誰にも言わなかった癌のことを告白します。
「どうして黙ってたんですか?」
「言ったら、入院させるでしょ? あなたに会えなくなるのが……」
義父は、息子の不倫相手に手切れ金を渡して別れさせたことも打ち明けます。
「あいつが離婚したら、あなたに会えなくなるから」
「……入院して下さい。私が毎日会いに行きますから」
「……まだ、やりたいことがあるんです。ゆうべの続き、させて下さい」
「出来ないくせに」
「私じゃなくていいんです。あいつを私だと思って下さい。一度だけでいいんです」
その夜、菜緒は気持ちを込めて夫とセックスし、義父は陰でそれを見ながら(お守りにしてた)梅干しの種を呑み込み、窒息死しそうになるのでしたw
それがきっかけで義父は入院し、余命が少し延びることになります。でも、それは本当にほんの少しで……
城定作品らしい、笑えて、ちょっと切ない「エロいい話」。これは名作だと思います。
ユーモアとペーソスに富んだ脚本、安定感ある演出とカメラワーク、そして素晴らしい演技。ベテランの飯島大介さんは勿論だけど、セクシー女優である天使もえさんの自然な演技にも驚かされました。
お陰ですんなり感情移入出来ますから、Hシーンではちゃんとカラダの一部がホット&ホットになります。特に足フェチの方に超オススメのシーンも。(もえさんの足先があまり綺麗じゃないのも高ポイントかも?)
私はもう、すっかり城定監督ファンになりました。もちろん全てが傑作とはいかないでしょうけど、ハズレはほとんどありません。安心のブランドです。
そして天使もえ(あまつか もえ)さん。2014年デビューの現役セクシー女優さんで、アイドルグループ「SEXY-J」所属の歌手でもあります。
AVは『美乳がチラリぽろり』という企画物しか観たこと無いんだけど、本作における素晴らしい演技を観て他の作品も観たくなりました。ピンク映画にも主演作が何本かあるらしく、今後注目していきたい女優さんです。
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