goo blog サービス終了のお知らせ 

人生が100倍楽しくなる、パスターまことの聖書通読一日一生(旧約聖書 新約聖書 聖書通読ブログ)

聖書通読の積み重ねは、モノの見方を変え、人生を前に進む勇気を与えてくれます。ご一緒にしませんか?

ヨハネの黙示録8章

2021年09月12日 07時03分12秒 | ヨハネの黙示録
ヨハネの黙示録8章 七つのラッパのしるし
1.黙示録の構造
黙示録は、よく整った構造を持っています。6章以降様々なしるしが出てきますが、そこには一定のパターンがあります。一つ目は7つの封印のしるし。二つ目にラッパのしるし、三つ目にぶちまけられた鉢のしるし、三種類のしるしが7度繰り返される7部形式のパターンがあります。8章を理解する鍵は、このパターンを理解することでしょう。
まず、7つの封印が開かれるたびに起こるしるしですが、これは6章から8章の5節まで続きます。封印が開かれるたびにしるしが現れます。それは、6章でも触れましたが、侵略、戦争、飢饉、疫病、そして終末のファイナル・シーン、様々な衝撃的なシーンの組み合わせで、人類の歴史を要約しています。続いてラッパに伴う七つのしるしが8:6-15:8まで、そして鉢に伴う七つのしるしが16:1-19まで。これらは、同じことを三つの角度から描いているものです。テレビドラマに例えて言うと、最初に、主題歌と共に番組の要所となる予告編があります。そして本篇が始まり、ドラマ終了後、もう一度主題歌とともに印象的なシーンが繰り返される、そのような流れと似ているのです。ですから一つ目の七つの封印のしるしは、人類史を簡単になぞる予告編のようなものです。二つ目の8章からのしるしは、本篇で、先のものよりも内容的に詳しくなっています。そして最後の、七つの鉢のしるし、これは要約です。一番印象的なシーンが繰り返されて、短い一章でまとめられるというわけです。
2.無駄な祈りはない(8:1-13)
 では、大きな流れを理解したということで1節から見ていきましょう。「子羊が第七の封印を解いたとき、天に半時間ほどの静けさがあった。」最後の封印が解かれました。ここからは本編ですが、その最初に、聖徒の祈りに応える形で、ラッパが吹き鳴らされ神の裁きが開始される、という筋書きに注目されます。使徒パウロはローマ書の中で、「復讐はわたしのもの、私が報復する(12:19)」と神の言葉を引用しています、そして「悪に負けてはいけない、むしろ善をもって悪に打ち勝ちなさい」と勧めています。その際に、善を行うなら、「(悪者)の頭上に燃える炭火を積むことになる」と語っています。まさに、神を信じ、神の裁きに委ね、為すべき正しいことを行ってきた者によって、神のもとに積み重ねられる燃える炭火がある。そしてそれが神によって地に投げつけられる時が来る、ということです。長らく応えられない祈り、空しく消え去っていくような祈りがあるものです。しかし神が祈りを聞き洩らすことは決してありません。神はそれを金の鉢に蓄え続け(5:8)、この祈りに報いる相応しい時を待っておられるのです。
7節、第一の御使いがラッパを吹きならすと「血の混じった雹と火が現れた」と言います。黙示録を解釈する時には、ユダヤ人が持っていた知識的な前提を押さえることが重要です。それを欠いてしまうと実に荒唐無稽な解釈になりがちです。結局、普段の聖書通読の成果が問われるのが黙示録の解釈です。そこでこの箇所を読み、出エジプトの十の災害を思い起こした人は、かなり聖書を読む力の付いた人というべきでしょう。第1のラッパに伴うしるし、これは出エジプトの雹のしるし(9:13-35)。第2は、ナイル川が血に変わり魚が死んだしるし(7:14-25)、第3は、同じことを別の角度から述べていて、第4のしるしは、エジプト全土が暗闇で覆われたしるし(10:21-29)に一致します。第5のしるしは、出エジプト10:12-15のしるしに一致します。そしてしるしの程度は、6章の4分の1から3分の1と変化し、だんだん強くなっているのです。そして天からの警告が加えられています。
大切なことは、この部分がエジプトで奴隷として苦しめられていたイスラエルが解放される出エジプトの物語のパロディとなっていることです。そして読者は、ローマ帝国に苦しめられていたキリスト者だということです。となれば、そのメッセージは、最初の読者には、終末の恐怖を語るものというよりも、解放の時が近いことを語るものとして受け止められたことでしょう。誰の視点で読むか、まずはオリジナルリーダーの視点ですね。そうすれば、黙示録が基本的に解放の恵みを告げ知らせる書としての性質を持っていることがわかるはずです。では今日もよき一日となるように祈ります。

<クイズコーナー>
最初に昨日のクイズです。「黙示録は大きく三つの部分からなっています。1-3章の七つの教会へのススメ、そして4章から始まる七つのしるしによる終末への喚起、そして最後の七つの教会の約束ですが、それは何章から始まるでしょうか?」答えは19章からです。天上での大賛歌と呼ばれる歌の部分から始まり新天新地のビジョンが語られる部分です。では今日の聖書クイズを一つ。黙示録のオリジナルリーダーは誰で、それはどんな意図を持って書かれましたか?答えはまた明日、今日もよき一日となるように祈ります。

<天草さんのフォローアップ>       
パスターまことの聖書通読一日一章をフォローし、さらに掘り下げにチャレンジしている、天草さんのサイトはこちら⇒「天草幸四郎」http://progress-to.jugem.jp/
私の願いは、聖書が国民の愛読書になることです!

最新の画像もっと見る