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ヨハネの黙示録14章

2021年09月18日 06時52分23秒 | ヨハネの黙示録
ヨハネの黙示録14章 新しい歌
1.新しい歌を歌う戦士&殉教者(14:1-5)
1節、「また私は見た」場面転換が起こっています。視線は再び地上から天上の144,000人に向けられています。彼らの額には、「子羊の名と、子羊の父の名が記されていた」と言います。これは、9節、それから先の13章で、額に「獣の刻印を押された」獣の支配下にある人たちと対比した表現です。文字通り額に刻印がある、と劇画的に考えず、はっきりとそうわかる、程度に理解すべきところです。144,000人は、12の二乗に完全数10の三乗を加えたもので、これも文字通りの144,000人ではなく、一定数の限られた数の人々を指しています。
 彼らは、神の前で特別な新しい歌を歌うのです。どんな歌か、それは明日の15章でお話するモーセの歌と子羊の歌です。それは、神による贖いと、いよいよ明らかになる神の正しい裁きを賛美しています。気になるのは4節、その歌を歌う者の資格として「童貞」があげられていることです。しかしこれも、文字通りではなく、意味を理解することでしょう。旧約聖書では、しばしば偶像礼拝の罪が不品行や姦淫に例えられました。ですからこの人たちも、偶像礼拝に関わったことがないという意味での「童貞」です。実際、「子羊が行く所、どこにでもついて行く」とあるように、救い主イエスに忠実な人々のことを言っています。
また押さえておきたいことは、黙示録には、イエスやキリスト者を二つのイメージで描いていることです。つまり戦士と殉教者、二つのイメージです。たとえば5:4-6。イエスは「ユダ族から出た獅子、ダビデの根」と呼ばれますが、これは戦士のイメージです。しかし「屠られた姿で子羊が」と殉教者のイメージでも語られるのです。同じようにここでも、キリスト者について144,000人は、地上での信仰の戦いを終えて天に凱旋したキリスト者が、神の御前に整列しているイメージを語っています。彼らは戦士だった、と。他方、「子羊が行く所、どこにでもついて行く」は殉教者のイメージです。5節「彼らの口には偽りが見出されなかった。彼らは傷のない者たちである」も、単にキリスト者は正しいと言っているのではありません。当時のユダヤ人は神殿へのささげ物として、傷のない動物を用意しました。つまりこれも殉教者のイメージなのです。
2.本編との関係をとらえる(14:6-20)
さて、6節「もうひとりの御使い」が、厳しい状況の最中、全世界に救いの福音を宣べ伝えている様が語られます。8節、さらに「第二の別の御使い」がバビロンの倒壊を宣言します。このバビロンも、文字通りの地名ではなく、ローマに代表される煌びやかな都市文明を象徴しています。そして第三の御使いが、偶像崇拝を避け、神に忠実であるために忍耐を働かせるようにと勧めています。そして、実際、忍耐を持って信仰を守り通して死を迎える人は、幸いである(13節)と宣言するのです。というのも14節以降、イエスが福音書の中で語られた、毒麦のたとえ(マタイ13)そのものが語られ、永遠の神の御国に迎えられる人、そうでない人に選別される、最後の審判の時が来るからだ、と言うわけです。
注意すべきは、この14章は、明日語る15章とセットになっていて、本編の最後を飾っていることでしょう。先に、ドラマで言えば6~7章の封印のお話が予告編に当たると言いました。本編は、8から15章までのラッパのストーリー、そして怒りの鉢の16章は、おさらいのエンディングに当たると。ですから、今日の14章と明日の15章は合わせて、予告編で一瞥した7章がさらに詳しく語られている部分なのです。7章では天に凱旋した、信仰の戦士たちが、神の前に整列し、家族の下に帰り新しい日常に戻っていく姿が描かれていました。この14章では、神の前に整列した7章の場面にフィルムを巻き戻し、スロー再生し、ああ、彼らは礼拝をささげていたが、そこではモーセと子羊の勝利の歌を歌っていたのか、一瞬で見えなかったという部分を詳しく見ている、というわけです。彼の苦労が豊かに報われている、そんな光景を私たちは見るのですね。
やはり、どうでしょう。人生どこかで帳尻が合わせられると思えばこそ、今の不条理な人生にも耐えていけるものでしょう。持てる者と持たざる者、貧富の差が益々激しくなり、不本意な人生を強いられた者は、そのまま忘れられ、社会の狭間に消え去っていく、神はそんなことはないのだ、とおっしゃるのです。たとえそのような人生を強いられることがあっても、神は帳尻を合わせてくださる、やがて来る天において、あなたは、勝利の歌、神の正しさを高らかに歌うのだというわけですね。人生投げ出さないことです。では今日もよき一日となるように祈ります。

<クイズコーナー>
最初に昨日のクイズです。「13章に出てくる海の獣は、旧約聖書の何書を背景としているものと考えられるでしょうか」答えは、ダニエル書でした。ヨハネは、ダニエル書に出てくる四つの獣を統合した獣を描き、人間社会を抑圧する帝国主義的な支配者をそこに象徴させているのです。では、今日の聖書クイズを一つ。「黙示録の本体6章から16章は、予告編、本篇、おさらいと三層構造になっていますが、予告編の天上に関する物語(7章)をさらに詳しく述べる本編は、どの部分になるでしょうか?」答えはまた明日、今日もよき一日となるように祈ります。

<天草さんのフォローアップ>       
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私の願いは、聖書が国民の愛読書になることです!

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