ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

久保田成子展

2021-09-15 20:22:33 | 美術鑑賞
Viva Video!久保田成子展 2021年6月29日~9月23日 国立国際美術館 
休館日=月曜日  開館時間=10:00-17:00(金・土曜日は20:00まで)


 新潟に生まれ、ニューヨークを拠点に活躍したヴィデオ・アートのパイオニア久保田成子。映像と彫刻を組み合わせた「ヴィデオ彫刻」で国際的に評価されている。私は存じ上げなかったが、作品を見て、よかった。圧倒された。私には、映像が彫刻の一部として見え、おもしろかった。
 作品には、動作時間がある。10:30,12:30,14:30,16:30,(18:30)に「自転車の車輪」を見だすと「ヴィデオ俳句」「スケート選手」と効率よく回れると思う。「自転車の車輪」の動作時間は毎時30分~35分なので、30分には必ず作品の前で待機することをお勧めする。

●メアリー・ルシエ<ポラロイド・イメージ・シリーズ:シゲコ>
 久保田成子の白黒写真がスライドでどんどんアップになっていく。女性が単なる黒と白の抽象画になり、やがて黒一色に。黒一色の中の白い点が宇宙の星に見えてくる不思議さ。ミクロになっていったのに、かえってマクロの壮大さを感じるなんて思いもよらなかった。


<ヴィデオ・ポエム> 扇風機でナイロン袋を膨らませている


<デュシャンピアナ:階段を降りる裸体>


<デュシャンピアナ:ドア> 入り口も出口もない、ただのドア。なんか不思議


<デュシャンピアナ:デュシャンの墓> 天井と床の鏡で永遠につながっている。あまりの連続性に眩暈を起こしそうになる。


<デュシャンピアナ:自転車の車輪1,2,3> 運命の輪のように感じた。


<メタ・マルセル:窓(三つのテープ)> 窓の中で映像がどんどん変化していく。展示室の一番初めに撮影不可の<メタ・マルセル:窓(雪)>があるが、こちらの窓の中は俗にいうテレビの砂嵐。


<三つの山> 映像をよく見ようとすると係員に「近づかないで全体を見てください」と言われる。ヴィデオ彫刻にとって映像は彫刻の一つの物なのかな?一番手前の山に太陽か月かの駒撮りのような跡がある。


<河> ステンレスの水槽に水がはってあり、波再生機で波が作られる。ブラウン管は下向きに付けられ、映像が波に反射して周囲の壁に投影される。


<ナイアガラの滝> 落ちる水を受け止める水槽には無数の鏡があり、映像の光を反射させる。


<韓国の墓>


<スケート選手> スケート選手はくるくる回る。綺麗で見ていて飽きない。

●吉原悠博<River:ある前衛芸術家の形見>
 久保田成子への愛と尊敬にあふれた映像作品。代表作や人生での大きな出来事が雑多な中に描かれており、わかりやすい。23分あるが、見ることをお勧めする。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「科捜研の女」ー劇場版ー | トップ | 「鷹野隆大 毎日写真1999-20... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

美術鑑賞」カテゴリの最新記事