ささやかな幸せ

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「鈴木春信」

2018-05-29 22:30:48 | 美術鑑賞
 「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」 2018.4.24-6.24 あべのハルカス美術館

「浮世美人寄花 路考娘 瞿麦」 煙草屋の店先で視線を交わす男女 恋が生まれた一瞬!?


「外出の支度」 出かける支度を手伝いながら目を合わす男女 絵になる


「浮世美人寄花 笠森の婦人 卯花」 笠森稲荷境内の水茶屋鍵屋の看板娘・お仙 江戸一の評判娘だったとか

●「水仙花 炬燵で向き合う男女」 炬燵でむきあっている女の子が男の子の足をコチョコチョ。炬燵の上の猫は、寝たふり?ちょっとユーモラス
●「寄菊 夜菊を折り取る男女」 夜の黒が効いている。
●「伊達虚無僧姿の男女」 男の黒の衣装、女の白の衣装の対比が鮮やか。白の着物は、空刷りで模様が浮き上がっている。

 鈴木春信は、錦絵創始期の第一人者として知られる浮世絵師。現存する春信の作品は、ほとんどが海外にあるため、日本で展覧会を開くのが難しいと言われている。春信の作品を多数所蔵し、世界一のコレクションを持つというボストン美術館の名品展。その出品作の8割以上がボストン美術館に収蔵されて以来初の里帰り。世界に一つしか確認されていない作品も。
 おもしろかったのは、絵暦の浮世絵。大の月、小の月の数字や年号の文字が着物の文様やしわに隠されている。見つける難易度や答えを記したパネルもあるので、「ウォーリーをさがせ」のように数字や文字を探すのも楽しい。(第一章 絵暦交換会の流行と錦絵の誕生)
 見立てもおもしろい。那須の与一の見立てでは、背景にナス畑があって那須の与一を思い浮かべるようになっていたり。背景に和歌の風景が描かれていたり。(第二章 絵を読む楽しみ)
 子どもを温かいまなざしで描いているのもいい。親がこどもを肩にのせていたり、手習を見守っていたり、兄弟が飼っているねこやネズミを見せ合ったり。(第四章 日常を愛おしむ)
 猫好きと言えば国芳を思い浮かべるが、春信ももしかしたら猫好きだったのか???猫が描かれている作品も多い。
 おもしろかったが、浮世絵は間近で見たいもの。後半になってくると混むと思うので、興味のある方はお早めに。
 

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