ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『この船じごく行き』『うしなわれた都市』

2020-05-03 10:39:23 | 
 関ジャニ∞のツアーグッズが通販で買えることになった。やったー!ありがとうございます、ジャニーズ事務所さん。47都道府県ツアーが中止になったのは、残念。しかし、彼らはいつかきっと完走してくれるはず。応援するよ。
 そして、関ジャニ∞の歌の歌詞をエイターが考えるプロジェクト。1番を∞、2番をエイターが作る。私も参戦しようとしたが、難しい・・・。断片でもいいと言ってくれているが。1番に合わせて2番を作ることや、音に言葉をのせることが大変。作詞家ってすごいな。

『この船じごく行き』 山中恒 理論社
 バガーン!「どうしよう…!!」新品テレビをぶっ壊してしまったカズヤは、家出を決行!とはいえどこへ…?行き場もなく、幼なじみのマコトと2人、ぼんやり港で絵を描いていると、なぜか変な男が襲ってきた!?しかもカズヤを助けようと、マコトが男をレンガで殴り―「し、死んでる!」なんと殺人犯になってしまった!!警察から逃げるため、近くの貨物船に転がりこんだ2人だったけど、そこには重大な秘密があって!?
 角川つばさ文庫のあらすじを引用したのだが、うまく現代風にしているなあと感心した。私が読んだのは、1976年文研出版より刊行されたものを底本に理論社より出した児童文学。古くさいが、私が小学生の時に読んだならば、結構夢中になって読んでいたと思う。太平洋を渡る、壮大な話になっている。

『うしなわれた都市』 亀山龍樹編 三省堂
 はるか紀元前、アジアからアメリカへ渡ったインディオの祖先たちは、エジプトに負けない巨大なピラミッドを作り、独特な宗教・文化をもつ王国をきずいた。マヤ、アステカ、インカなどの文明はなぜ滅びたか?アンコールワットの遺跡の語る謎は?埋もれた文明と人間の興亡の歴史を霧の中からよみがえらせる。
 昭和53年刊行の児童書。読み聞かせの先輩たちから『宝島』を読むならば亀山龍樹訳を読めと語られる亀山龍樹さんの編だからと手に取った。
 40年も前の本だから、そののちに研究が進んで古いと思うが、楽しく読むことができた。
 マヤ人には残酷な生贄の風習があったが、それにはマヤ人にとってやむにやまれぬ理由があった。太陽は東から上り、西へ沈むが、これは苦しい旅である。西へ沈むころ、太陽は疲れ果て、地下の世界を通る夜にはがいこつのような姿になる。なにか栄養をとらないと太陽は東から上れなくなる。この栄養が人の血だというのだ。一方の文化の目から見れば残酷なことだが、視点を変えれば理由があるのだ。
 マヤ文明をささえる神官たちは、天文の観測や計算に夢中で農業を顧みなかった。原始的な農業から食糧不足に陥り、崩れ去ったのではないかという推察はおもしろい。何事もバランスが大切か。
 ディエゴ・ランダのマヤの絵文書の焚書。ピサロがインカの金細工をすべて溶かして金塊にしてしまったこと。残念でならない。おのれの信じる宗教のために文明を根絶やしにし、欲のために美術品をつぶす。現代にもある話で、私たちは進化しているのだろうかと思ってしまう。
 うしなわれた文明の最新研究の本を読みたくなった。
コメント
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