ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
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四代目中村鴈冶郎襲名披露 寿初春大歌舞伎 昼の部

2015-01-18 23:13:47 | 歌舞伎
私が初めて歌舞伎を見たのは、1999年7月の松竹座。その時、茶壷という演目に出ていたのが、坂東八十助(三津五郎)さんと中村翫雀(鴈冶郎)さん。翫雀さん扮する田舎者が持っている茶壷を八十助さん扮する盗人が盗ろうとして、騒ぎになります。そこで、詮議になりますが、盗人は田舎者の言うことや踊りを真似をして自分のものだと主張するという話です。翫雀さんの踊りを少し間違って踊る八十助さんに大笑いをしました。でも、私は、端正に踊り、口跡のいい翫雀さんに魅了されていました。その時から秘かに翫雀さんのファンになった私。鴈冶郎御襲名おめでとうございます。

「寿曽我対面」
曽我兄弟が父の仇である工藤祐経と対面。工藤祐経は、富士の巻狩の職務が終わるまでは兄弟に討たれることはできないと語り、悔しがる兄弟に富士の巻狩りの通行切手を渡し、再会を約束するという話。
血気はやる曽我五郎(片岡愛之助さん)を押しとどめる曽我十郎(中村扇雀さん)がなんて品のあること!
関係ありませんが、扇雀さんの息子さんの虎之介くんの足が細くてビックリでした。羨ましい・・・。

「廓文章」
大店の若旦那伊左衛門(鴈治郎さん)は、遊女夕霧(坂田藤十郎さん)に入れあげ、勘当の身。落ちぶれた伊左衛門は、恋しい夕霧が病と聞き、店を訪ねてきますが、店の主人は、以前と変わらぬ応対で座敷に通します。そこで、伊左衛門は夕霧が他の客と一緒にいるのを見てしまい、夕霧が来ても拗ねています。そこへ、伊左衛門の勘当が許され、店の手代が夕霧の身請けのお金を持ってやってきて、二人は晴れて夫婦になるという話。
店の若い者が中村橋之助さん、手代が片岡愛之助さんと襲名にふさわしい豪華な顔ぶれです。鴈治郎さんは、気のいい旦那さんをやらせたら、うまいです。なんとも言えないとぼけたおかしみ、愛嬌、品のよさが出ていて、最高でした!

「河内山」
松江出雲守(中村梅玉さん)が自分の意に従おうとしないため浪路(中村壱太郎さん)に難癖をつけています。河内山(片岡仁左衛門さん)が、その浪路を助けるという話。
この演目は、いつも途中で寝てしまうのです・・・。今日も、途中で寝てしまいました。けれども、権力に屈しないところや弱き者を助ける心、強請をする小悪党ぶりなど、河内山の魅力を仁左衛門さんが見せてくれました。

「廓文章」は文楽で吉田玉男さんが遣う伊左衛門、吉田蓑助さんが遣う夕霧を見たことがあります。その時のこたつを持って拗ねながら夕霧から逃げる伊左衛門がすごくかわいらしかった印象があります。ですから、歌舞伎でも「廓文章」が見られて うれしかったです。文楽と歌舞伎が同じ日程で同じ演目を演じてくれたら、おもしろいのにねえ。



薄茶 曙の白 (一保堂)
菓子 夕霧 (井筒八ッ橋本舗)
   「廓文章」で伊左衛門が持っていた編み笠をかたどったものだそうです
   置き方が反対でしたね・・・。

コメント
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