遅まきながらですが、本年もどうぞよろしくお願いします。はなもくはいよいよ第23期となります。
その発会式と新春講演会が13日に開かれました。高橋会長が年頭のあいさつ、八木事務局長から会務・会計報告が行われ、今期の進め方と幹事が承認されました。いつも遅れたりするのですが、例年になく定刻通りの進行となりました。
新春講演会では、いつも一番町ロビーの利用でもお世話になっている東北工業大学の沢田康次学長が講演しました。演題は「学都仙台コンソーシアム」。表題だけでなく多岐にわたるテーマで、知的刺激に富んでいて、それぞれいろんなところがツボになったようです。そのうちのさわりを紹介します。
グローバル化については、以前からそうであったので今更鎖国はできない。しかし日本企業の海外投資によって国内の雇用数は半減し、高校・大学の卒業生の就職率が激減、法人税は約25兆円減少し国家予算を圧迫している。
アメリカは格差是認社会で外国から安い労働力を入れて成長している。しかし日本は世界一の平等社会でそうはいかない。このままではじきにフリーターが1年間に10万人ほど増大し、社会的問題が激増する脅威にさらされている。第二の明治j維新ともいえるのではないか。対策としては意見が分かれる。
1.居心地のいい社会がそうでない社会になるまで待って、その時に真のグローバル化(海外に職を求める)が始まる
2.格差を公認し、安い賃金の安定した仕事を社会が用意する
3.格差を拒否するかわり、全体の賃金水準を下げ日本の企業を国内に呼び戻す
しかし全部不可能で1になってしまうかもしれない。
地域企業の問題については、大学生の県内就職率が極めて低い。やる気のあるセンスのいい学生をいかに地元に残すか、また新しい産業を生み出すためにも、企業間の適切な組織化が必要。ホールディングではない、仙台方式。十数社の中小部品企業が近未来システム産業をめざし、新しい名前と組織を持つグループ経営を行ってはどうか。 (八木山人)