ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

無事帰国

2013-02-26 11:30:11 | 日本の家族のこと

 19泊20日あった、私の一人里帰り。無事終わって、23日(土)に帰国しました。一昨日は荷ほどきに追われて、ブログに来る余裕もありませんでした。日本で買ってきたDVD『テルマエ・ロマエ』はしっかり観たけど。昨日もついつい、同じく日本で買ってきたDVDの『ALWAYS 3丁目の夕日』を観てしまい。『テルマエ』も『ALWAYS』も、期待を裏切らない面白さでとても楽しめました。『ALWAYS』は続編も入った2作品収録版だから、続編を観るのが楽しみです

昨日は夜になって時間ができたので、このブログのチェックに来ました。3週間ぶりだから、このブログへのアクセス数なんてひとケタ台になってるかも・・・と覚悟していたのに、昨日でさえ182もアクセスがありました。皆さんありがとう・・・  読んで下さる方がいると、ブログも更新する張り合いがあるというものです。それでは、里帰り中に私が食べたものの写真を交えながら、里帰りの報告をさせていただきます。

 

高校時代の友達と一緒に入った店で食べた会席膳と、そのあとお茶に入ったとき食べたモンブラン。

 

 

2月4日(月)、午後1時半頃実家に着いた私。母のデイセンター通所は火曜日から土曜日までで、日・月はお休み。「この冬は、家にいる日は食事の時間以外は床に入ってばかりいる」と兄から電話で聞いていた通り、昼食後の母は既に、床に入っていた。枕元で母に声を掛けると、大して驚かず、「あら、〇〇(私の名)、来てたの。いつまでいられるの、今日帰るの?」 

母が起きてくることを期待しつつ「お茶をいれたいから」と私が階下に降りても、私を追って来ることはなかった。「寒い」のと「腰が痛い」のが理由で、食事のためには階下に降りてくるものの、食事が終わるとすぐまた床に戻ってしまう。それでも私の滞在中、少しずつ階下で一緒に過ごす時間が増えていったのは嬉しかった。


たこ焼き、おいしかった~ 右は、プリン・フルーツ・ケーキ。今回モンブランづいていた私は、モンブラン以外のケーキを食べたのはこの時のみ。

 

 

母の腰痛は、加齢により老化し弱くなった椎間板が慢性的な痛みを引き起こしているものなので、医者には手の施しようがないのだそうだ。「痛い、痛い」としょっちゅう腰をさすっている母が可哀想だったが、どうしようもなかった。

3年前の4月に里帰りした時は、ちょうど介護用おむつが必要になりかけていた時期で、でも本人は「私にはこんなもの必要ない」と嫌がって・・・という段階だったが、今の母は、常時おむつをつけていた。排泄の感覚はまだ残っているようで、普通の人並みの回数でトイレに行くのだが、おむつが濡れていなかったことは、約3週間のうち一度しかなかった。


近くのショッピング・モールで食べたハンバーグとグラタンのセットランチと、またまたモンブラン。

 

 

夜は二度、多い時は三度、トイレに起きた母。隣室に寝ていた私も、気配に目を覚ました時は、母に付き添った。昔の人らしく、おむつが濡れていても、「もったいない、まだ大丈夫」とそのまま使いたがる。おむつをしっかり下ろす前に座ってしまい、おむつの後部に尿をひっかけてしまうこともあった。

「腰が痛い」とこぼしつつも、近くの、歩いて10分ほどのショッピング・モールに「買物に行こうか」なんて乗り気な母。でも兄によると、その日は歩けても翌日・翌々日に立てなくなったりするそうなので、あきらめるよう説得した。一人でモールに行ったとき、(3年前のあの時が、母との最後の買物になるのかな・・・)と思ったら、とても寂しくなった。もう二度と、母と外出することはないのだろうか・・・?


友達と食べたラーメンと餃子のセットと、モールで一人ランチした時に食べたミニ天丼とかけそばのセット。

 

 

会話もまず、同じことの繰り返しだった。実家の庭に建てた仕事場で、造型業を営む兄。その兄のため、近年まで食事の仕度やお茶出し(繁忙期のバイトさんへの)をしていた母は、今でも食事やお茶のことが心配でたまらないようだ。

「今日は、何人来てるのかしらね?」 「どうしよう、お茶菓子、買ってあったかしら?」 「お米を研いで炊飯器をセットしなきゃ」 「おかずはどうしよう」 ・・・

すべて準備済みだから心配ないと伝えても、数分するとまた同じ事を聞く。心配ないと私が伝え、その数分後には、また同じ質問。


友達と入ったカフェで私が食べたモンブランと、友達のうちの一人が食べた豪華なアップルパイ。アップルのフィリングそのものは、アイスクリームの下に入っていた。

 

 

大好きだった裁縫への興味も失っていた。衣類がほころびていると「あら、これ繕わなきゃ」と言いつつ、何もしようとしない。針箱が目の前に置かれても、注意が散漫してしまい、針を手に持つことはなかったので、代わりに私が繕った。私の不揃いな縫い目など、以前の母ならそのまま着るのはプライドが許さず、自分でやり直したことだろうが、今の母は「あら、繕ってくれたの。ありがとう。」


大昔に東京で最初に就職した会社の友達と入った、自然食バイキング・レストラン“はーべすと”。和食が中心で品揃えが豊富で、健康的で、すごくよかった。

 

幸い食欲は旺盛で、どちらかというと旺盛すぎるくらい。食べ物(リンゴ、みかん、パンなど)が目に入ると、もう食べたのに「あら、あれ、ひとつご馳走になろうかしら」とくるため、食べ物は戸棚にしまいこむ癖がついた。目につかない場所に一度しまわれてしまうと、それ以上は追求しないので。

家事は「私がやるから」と言いつつ、もう長いこと何もやっていないらしい。その上食事の時間以外は床に入りっ放しなので、デイセンターに週5日も通えて、本当に助かる。センターでの母は、横になどならずにずっと起きているそうだから。デイセンター行きがなかったら、体を動かさない母の体力と筋力は、どんどん衰えてしまうことだろう。

ちなみに母は、三年前は『要支援』だったが、現在は『要介護3』。兄によると、『要介護1』から『2』になるまでの期間に比べると、『2』から『3』になるまでの期間はずっと短かったそうだ。

 

 

 

造型業を営む兄は、現在のところ、母と同居はしていない。夜、母のおむつを夜用に取り替えたあと、車で40分ほどの自宅に帰る。朝は、母のデイセンター通所の仕度に間に合うように来る。都合でどうしても来れないときは、ヘルパーさんを前もって頼んでおく。

三人いる子供も成長し、この春一番下の子の最後の学費を納めるとひと息つけるという兄。少しずつ仕事をセーブし、母の介護にあてる時間を増やしていくつもりだそうだ。手始めに、今年中に実家を改築し、やや急な階段をより緩やかにし、2階にトイレをつくるとのこと。母のお気に入りの部屋は2階の南西の角にあり、一日中日当たりがよい。階段の上り下りは大変だけれど運動になるから、できるだけ続けた方がいいだろうということで。認知症患者は環境の変化に対応するのが難しいが、何とか母が、2階の新しいトイレに慣れて、特に夜は、そちらを使えるようになってくれますように。

それにしても、兄がいてくれて、本当に良かった。義姉や子供たちも、折にふれて家事や、兄の出張時の母の『見守り』などを手伝ってくれているそうだ。遠くに住んでいて何もできない私には、本当に有り難いことである。

 

 

この頃、外はけっこう雪がちらついていたけれど、幸い帰宅する頃にはすっかり止んで、積雪もなかった。

 

 

帰国後、日本時間の夕食時に電話した。2階にいた母が取り、「〇〇(自分の妹の名)が今来ているのよ。〇〇とも話せるように、階下に行ってかけ直すわ」と 言うので、「じゃあ5分後にまた私からかけるから、ゆっくり気をつけて階下に行って」と言って電話を切った。5分後に電話すると、料理中だった兄が出た。階下に降りてきた母は、「電話、誰からだったの?」と訊かれても覚えていなかったそうだ。もちろん叔母は来ていなかったし、私が行っていたことも、母はすっかり忘れていた。


デザートも充実しています。どれも試してみたい、欲張りなワタクシ。

 

 

今回、母の現状を自分の目で確認することができて、本当によかった。できなくなってしまったことはたくさんあるけれど、まだまだできることもたくさんある。

悲観して顔を曇らせていても仕方ない。母の最後の年月ができるだけ安らかで穏やかであるよう、遠くから祈りつつ、今後はできるだけ会いに行きたい。

できれば次回は、2009年を最後に母に会っていない、ムスメを連れて。

 

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3 コメント

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おかえりなさい。 (チビまま)
2013-02-28 06:55:15
ついにイギリスに戻られたんですね!
お帰りなさいませ。
日本ではお母様のそばにいられて、よかったですね。
たとえ覚えてないとしても、そのとき感じたことは必ず胸に刻まれていると思います。
それにハナママゴンさんは娘さんがいらっしゃるので、十分親孝行できていますよ!

おー、モンブランがお好きなんですね☆
私も日本のケーキ大好きです。
変に甘すぎず、素材の美味しさが感じられていいですよね。

まだまだ時差ぼけ中かと思いますので、十分疲れをとってくださいね。
ご家族も再会を待ち望んでいたことでしょう。
いっぱい娘さんと一緒にいてあげてくださいね^^

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追加 (チビまま)
2013-02-28 07:03:53
そうそう、私も3丁目の夕日のDVD持っています。
いいですよねー。
懐かしい感じもするけど、涙あり笑いありのストーリー、また見たくなっちゃいました。
返信する
ありがとうございます。 (ハナママゴン)
2013-02-28 18:51:33
3週間、あっという間でした。
一週目は「今回は3週間もあるから余裕~♪」なんてゆったり構えていたのに、滞在も半分を過ぎたら、あれよあれよという間に帰国の日になってしまいました。

母は週5日もデイセンターがあったし、食事の時間以外は床に入りがちだったので、残念ながら以前ほど一緒にいる時間はありませんでした。
それでも母に会い、短期間とはいえ同じ屋根の下で過ごせたことは嬉しかったです。

日本は食べ物のバラエティーが豊富で、本当にいいですよね。スーパーに行くと、あれも食べたい、これも食べたいと目移りして困りました。
モンブランは、亡き父が好きだったケーキなんですけど、そんなことを思い出したら、何だか私も、やたら食べたくなってしまって。
イギリスは焼きっぱなしの素朴なケーキやデーニッシュが得意な反面、上品で繊細なケーキというのはあまり見かけませんよね。
だから見た目の美しさと美味しさを追求され尽くした感のある日本のケーキは、ほんと絶品でした。   

『三丁目の夕日』、本当にいいですよね! 『三丁目の夕日’64』という続々編もあるようなので、そのDVDも、次回の里帰りの際にぜひ買いたいです。
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