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静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

カッター遠漕

2018年06月15日 10時46分07秒 | 実習

YouTubeの学園チャンネルでは動画もご紹介しています。
一生懸命(いっしょうけんめい)、漕(こ)いでいる様子をご覧ください!
http://www.youtube.com/channel/UCsItlPZhzc98RK7zhYqUOow

カッター訓練の最終日は遠漕(えんそう)。
がんばって遠くまで漕ぎます。
グーグルマップだと、こんなコースです。
静岡市の用宗漁港までなので、往復10マイル、約18kmです。

焼津漁港をスタートしたのが8:30。
A組、B組の2艇で競うように進みます。
行きは追い風。
スタートして1時間で給水休憩しましたが、10:00に用宗漁港の沖に到着。


ちょっと休んで、復路につきます。
去年までは往路で終了。帰りは「わかたか」で曳航でした。
今年の生徒なら往復できる!と職員判断がありました。


11:00 ピエール瀧さんが差し入れしてくださった「かしはるのアイスどら焼き」でエナジー補給!


瀧さん、静岡朝日テレビの古賀さん、ありがとうございました!!
生徒も大喜びでした!

これで元気回復。
向かい風(風力3)に苦しみながらA組14:00、B組14:15に焼津漁港に到着!
生徒はやっと昼食です。


さて、今回のカッター訓練。
今年は生徒からの愚痴(ぐち)がいっさい聞こえてきませんでした。
これは本当に珍しいことです。
特に、体力のある生徒が不平を言うことが多いのですが、それも、まったくありませんでした。
すばらしいです。
この姿勢(しせい)を卒業後も続ければ、尊敬される漁師になるはずです。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
見学説明会の日程はホームページをご覧ください。
6月は23日、24日に開催です。


 園長のつぶやき
明日16日は福岡市で漁業就業支援フェアがあります。
詳しい情報は
http://www.ryoushi.jp
で!

学園のブースはありませんが、私は会場いますよ。
静岡県のカツオ一本釣り漁業をする漁業会社、日光マリンさんのブースあたりです。
学園の資料も用意します。ぜひ、声をかけてください!

さて、学園の生徒育成の目標は何だと思いますか?
全員の生徒を漁師にすることではありません。
それは当たり前。漁師をめざして入学してるんですからね!
「生徒の一人一人が、卒業後に漁師としてやっていけるか?」
を考えています。

だから、ちょっと厳しい部分もあります。
普通の学校だと
「学校においておけない生徒」
を退学にします。
極端に言えば、他の生徒に大きな迷惑をかけなければ学校においておきます。

学園では
「漁師として、やっていけない生徒」
に退学を促すことがあります。
別に悪いことをした訳でもなく、単なる無気力で意欲的に取り組まない場合もあります。

すぐにクビになるような人、すぐに辞めてしまう人を、学園の卒業生にはできません。
それは、その卒業生にとっても決して良いことではありません。
加えて漁師は海の上の仕事です。

カッター訓練も、他の学校なら学園ほど時間を費やすことはないでしょう。
でも「漁師としてやっていける人材を育てるため」に必要と判断してやっています。
体力の限界でも、自分だけペースを落とすことができないのがカッターです。
その状況が人を育てます。

わずかな気の緩み、甘い考えで命を落とすこともあるからです。
そして、厳(きび)しい環境だからこそチームワークが大事です。

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軍曹の帰還

2018年06月14日 09時00分00秒 | 卒業生の活躍

今年卒業した初代?軍曹が戦場から帰還!
すいません、戦場じゃなくて漁場から焼津に帰港し、学園に顔を出してくれました。
彼が就職したのは「海まき」の福一丸です。
海まきは遠洋漁場でカツオを捕る大型のまき網漁船です。

だいぶ精悍になりました!

学園から海まきへの就職者は少ないので、操業や船の様子を聞き取りました。
学園は卒業生から常に情報を集めています。
それを、今後の生徒育成、進路指導に活かしていきます。
まあ、単純に卒業生が来てくれるのはうれしいですけどね。


せっかくなので、生徒に海まきや福一丸の話をしてくれました。
卒業したばかりの人から苦労を聞くのも貴重です。


陸上自衛隊に8年勤務、人当たりも良い彼。それでも仕事は大変のようです。
腕が太すぎて、終盤の腕章が腕を通らなかったのは、軍曹伝説です。
今は、貴重な機関員として会社の期待も大きいです。
早く一人前に育って欲しいですね。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
見学説明会の日程はホームページをご覧ください。
6月は23日、24日に開催です。

 園長のつぶやき
軍曹をもってしても、最初の航海では弱音を吐いていたようです。
弱音を言った相手は48期の同期生です。
ここで皆さんに知って欲しいことがあります。

まず、彼が海まきに就職できた理由。
福一漁業さんへの就職は、しばらくなかったんですよ。
理由の一つが、彼が機関専攻だったこと。
そして四級に合格していたこと。
給料の高い海まきでも、機関員は危機的状況と言えるほど不足しています。
機関員は就職では、圧倒的に有利です。
47期で海まきに就職した卒業生も機関専攻でした。

そして軍曹は48期で年齢が一番上です。同期生は全員が年下。
それでも、苦しい時に気持ちを分け合うことができるのが同期です。
この体格、加えて陸上自衛隊で鍛えた体力がある彼でも、弱音を吐くのが漁業の現場です。
ちょっとやそっと、体力に自慢があるからと言って、未経験の人が簡単に通用するほど漁船は甘くありません。
人手不足ですから、簡単に就職できる場合もありますが、簡単に辞めるハメになります。

学園での経験と、同期生の支えがあって軍曹も戦場のように過酷(かこく)な漁場に出漁できます。

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カッター訓練も終盤

2018年06月13日 09時37分15秒 | 実習

カッター訓練はYouTubeの学園チャンネルもご覧くださいね。
http://www.youtube.com/channel/UCsItlPZhzc98RK7zhYqUOow

例年、不平不満続出のカッター訓練。
「カッターの日は憂鬱(ゆううつ)だ」
「体があちこち痛い」
など、学園の実習の中で評判は最下位です。


でも今年はちょっと違います。
「コツが分かって楽しい」
「大きな声が出せた」
などアグレッシブ(積極的=せっきょくてき)な声も多いです。

写真で声を出している様子が伝わりますか?

休憩時に海面を見つめるリーダー。どうした?

体力がある生徒も、体力のない生徒もカッターでは役割があります。
自分がするべき役割を、どの生徒も少しずつ理解しているようです。

この日は風向きの関係で、
「行きは良い良い、帰りはヘロヘロ」
でしたが、がんばりました。

昨年は用宗漁港まで漕いでいき、時間切れのために復路は実習船「わかたか」で曳航しました。
でも、今年の生徒たちはスピードも声も出ていると言うことで、自力で往復をめざします!
きっと、やってくれるでしょう。


学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
見学説明会の日程はホームページをご覧ください。
6月は23日、24日に開催です。

 園長のつぶやき
カッター訓練は大変ですが、実質は一週間くらいしかできません。
これからは水泳が始まります。そして、水泳のあとはダイビング。
やることが「すし詰め」です。

ところで、8月のオープンキャンパスの申し込みが早くも来ています。
今年も盛況(せいきょう)になりそうです。
ただ、私としては毎月やっている説明会、あるいは生徒のいる平日になるべく来て欲しいと思っています。

毎月やっている説明会は、だいたい1組のご参加です。
これだと、私も来てくれた人に会わせてご案内ができます。
同じ高校生でも、普通高校、農業高校、工業高校、県内、県外などいろいろです。
また、すでに「カツオの一本釣りがしたい」と将来が明確な人もいれば「釣りが好きだから」というレベルの人もいます。
だから、同じ資料を使っても説明は変わってきます。

集団を相手にする授業か、一対一の家庭教師か?
っていう違いです。

今年は10月にAO入試を行います。
ですから、遅くとも8月までに学園に来て欲しいです。

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海洋深層水と深海魚類のお話し

2018年06月12日 14時21分24秒 | 授業・講演

YouTubeの学園チャンネルにガス溶接講習をアップしました。
http://www.youtube.com/channel/UCsItlPZhzc98RK7zhYqUOow

台風5号の影響で、シラス漁の体験の体験は中止になりました。
今は漁模様も良くないので、ちょっと間をあけます。
つまり、9月に延期になりました。
生徒もちょっと、がっかりです。

学園の授業では、水産技術研究所のから講師により「海洋深層水」のお話しがありました。
海洋深層水というと特別な感じがありますが、海水のほとんどは深層水です。
だから、本来は表層水のほうが普通の海水じゃないんですよ!


さて、今回の講師をしてくれた研究所のGさん。
魚や生物に対する知識が尋常(じんじょう)ではありません。
たぶん「さかなクン」に負けないレベルです。
さかなクンほどトークがうまくないのでタレントになれません。残念!
それでも、生徒には工夫を凝(こ)らした資料で深層水の説明をしてくれました。
おもしろい深海魚も紹介してくれました!

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
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Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
見学説明会の日程はホームページをご覧ください。
6月は23日、24日に開催です。

 園長のつぶやき
私は、このGさんとは深層水の取水施設整備などで一緒に仕事をしていたんですよ。
実は今年の3月末で定年退職されました。
今は再任用で研究所の職員です。
静岡県の水産技師で再任用第1号なんですよ。

さて、今週末は福岡市の天神で、漁業就業支援フェアがあります。
学園のブースは出せませんが、私は現地に行く予定です。
日光マリンさんのブースにいますので、良かったら声をかけてください。
学園に興味がある方にはご説明もしますよ!

東京、大阪の漁業就業支援フェアにはブースを設けて参加です。
いらっしゃる予定の方は、ぜひ学園のブースにもお立ち寄りください!
おみやげがあるかも?

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清水地区施設見学 フェルケール博物館

2018年06月11日 13時34分49秒 | 研修・見学

YouTubeの学園チャンネルにガス溶接講習をアップしました。
http://www.youtube.com/channel/UCsItlPZhzc98RK7zhYqUOow

先週のブログの続きです。
三保造船所をあとにしてフェルケール博物館を訪問しました。
フェルケールはドイツ語で交通の意味です。
海上交通の要所であった清水港の歴史が分かる博物館です。


フェルケール博物館の裏庭に小さな離れがあります。
缶詰記念館です。気をつけないと見逃します!
狭い中に、缶詰に関する展示が並んでいます。必見ですよ!


このフェルケール博物館、とても良い施設です。
ただ、学園の見学のように団体で行くと職員の方が説明していただけるのとても良く分かるのですが、個人で行き、案内なしで見学するとどうかな?と言う気はします。
できれば、ちょっと船のことに詳しい人と一緒に行くのが良いかも知れません。

学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
見学説明会の日程はホームページをご覧ください。
6月は23日、24日に開催です。

 園長のつぶやき
生徒の日記を見ると、造船所職員の仕事ぶりに驚いたという感想が多くありました。
ヤマハ発動機さんでの実習も同じですが、
 機械を作る=命に関わる仕事
と言うことで、機械づくりの現場では、社員の方からプロの誇りが伝わってきます
このプロとしての誇りを感じるもの大事なことですよね。

造船所でしっかりした船を作るから、船に命を預けて漁ができます。
同じように、機関員がしっかりエンジンや冷凍機を保全しているから大型漁船は長期の漁ができます。

機関員というと地味な仕事に見られがちですが、重要な仕事であることを施設見学を通じで生徒が理解してくれることを期待しています。

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