昔の友の家を訪ねた。
苫小牧という北の街に単身赴任している。
部屋に入ると、笑えるくらいに昔のまんまだった。
もちろん、昔の部屋は6畳一間の狭さだったけれど。
大学時代に過ごした札幌で出会った友人だ。
私の下宿「永幸荘」のすぐ近くの貸間「友和荘」に暮らしてた。
彼は文学青年。
6畳の部屋びっしりと本で埋まっていた。
体育会だった私とは何から何まで違う。
なのにむちゃくちゃウマがあうから不思議なものだ。
夜の9時まで体育会ハンドボール部の部活がある。
その後バイトをして夜中の1時くらいに彼の部屋に転がり込む。
近くのパン屋で10円で処分されたパンの耳をかじり、淹れ立てのコーヒーをすすりながらで朝まで語れた。
ゲーテやニーチェを語る彼と彼の仲間たちの話題にはついていけなかった。
けれども、恋の悩みは毎晩のように語ったな。
そんなことを想いだしながら、タイムスリップしたかのような雰囲気に、思わず口も滑らかになる
懐かしのサッポロクラシックを飲んだ。
「とっておきだ」という刺身を肴に、あの頃の極貧生活でありながら、なんと豊かな時間だったのか、ということを語り明かした。
パンの耳は刺身に変わり、コーヒーは酒に変わった。
でも、あの日そのままに語り明かした朝は、あやうく帰りの飛行機に乗り遅れるギリギリの時間に飛び起きた。
あぶないあぶない。
彼と共通の友人が、27年前の2月に雪崩でこの世を去った。
札幌で出会って、11カ月後のことである。
死んだ親友のことはまた記そう。
次はヤツの墓前で再会しようと約束して別れた。
やっぱり昔の友は大事にしたい。
代表 辻だいち
苫小牧という北の街に単身赴任している。
部屋に入ると、笑えるくらいに昔のまんまだった。
もちろん、昔の部屋は6畳一間の狭さだったけれど。
大学時代に過ごした札幌で出会った友人だ。
私の下宿「永幸荘」のすぐ近くの貸間「友和荘」に暮らしてた。
彼は文学青年。
6畳の部屋びっしりと本で埋まっていた。
体育会だった私とは何から何まで違う。
なのにむちゃくちゃウマがあうから不思議なものだ。
夜の9時まで体育会ハンドボール部の部活がある。
その後バイトをして夜中の1時くらいに彼の部屋に転がり込む。
近くのパン屋で10円で処分されたパンの耳をかじり、淹れ立てのコーヒーをすすりながらで朝まで語れた。
ゲーテやニーチェを語る彼と彼の仲間たちの話題にはついていけなかった。
けれども、恋の悩みは毎晩のように語ったな。
そんなことを想いだしながら、タイムスリップしたかのような雰囲気に、思わず口も滑らかになる
懐かしのサッポロクラシックを飲んだ。
「とっておきだ」という刺身を肴に、あの頃の極貧生活でありながら、なんと豊かな時間だったのか、ということを語り明かした。
パンの耳は刺身に変わり、コーヒーは酒に変わった。
でも、あの日そのままに語り明かした朝は、あやうく帰りの飛行機に乗り遅れるギリギリの時間に飛び起きた。
あぶないあぶない。
彼と共通の友人が、27年前の2月に雪崩でこの世を去った。
札幌で出会って、11カ月後のことである。
死んだ親友のことはまた記そう。
次はヤツの墓前で再会しようと約束して別れた。
やっぱり昔の友は大事にしたい。
代表 辻だいち